「キッチンカーの値段っていくらぐらいなんだろう?」

「街ではさまざまな大きさのキッチンカーを見るけど、車種によって値段はどれくらい違うの?」

「いきなり大きな金額を払うのは不安だから、レンタルで始められないかな?」

こんな悩みを抱えていませんか?

気持ちはすごくわかります。キッチンカーでの開業は飲食店に比べると初期投資は安いようだが、実際にどれくらいの費用がかかるのか、よく分からないですよね。自分が出したいメニューや地域など細かい条件によって、実際の値段は変わってくるにしても、大体のキッチンカーの相場は把握しておきたいところです。

この記事では

  • キッチンカーの値段を調べる前に自分の考えを整理すべき項目
  • 車種や入手方法ごとのキッチンカーの相場価格
  • 車両代の他にキッチンカー開業に必要な費用

について紹介します。

ぜひ最後までお読みください!

キッチンカーの値段を調べる前に決めること

キッチンカーの値段を知るためには、自分がどのように入手するかをまずは決める必要があります。具体的には、車種をどうするのか?入手方法はどうするのか?を明確にすることが必要です。

車種(軽自動車、普通車1tトラック、1.5tトラック)

キッチンカーの値段は車種によって大きく異なるので、まずは自分がどの車種をベースにしたキッチンカーを使うかを決める必要があります。

ベースとなる車種は大きく以下の3つに分かれます。

  • 軽トラック(SUZUKI キャリイなど)
  • 普通車1tトラック(TOYOTA タウンエースなど)
  • 普通車1.5tトラック(MAZDA タイタンなど)

ベースとなる車両が小さいほどキッチンカーの値段は安く、反対に大きいほど値段は高くなるのが特徴です。ただし、軽自動車では単品販売のみ可能などの制限がかかる地域もあるので、自分の事業計画(どの地域で?どんなメニューを販売するのか?)に適した車種はどれかを見極めることが重要です。

それぞれの車種の更に詳しい情報は以下の記事で確認できます。

フードトラックカンパニーの4タイプのセミオーダーキッチンカー

入手方法(購入又はレンタル)

購入する車種が決まったら、次はキッチンカーの入手方法(キッチンカーを購入するか?又はレンタルするか?)を検討します。3つの方法のメリット・デメリットを紹介します。

中古キッチンカーを購入

最初に紹介するのは、キッチンカーとして調理設備などが整った中古車を購入する方法です。一般車と同じ中古車サイトやキッチンカー専用の中古車情報サイトで見つけられます。

一般的に言われている中古キッチンカーを購入するメリットは以下の2つです。

  • 新たに制作するのに比べると安く手に入る
  • 調理設備など必要な機材が揃っていれば、購入から短時間で営業を開始できる

しかし、我々としてはこれまでの経験を踏まえて

  • 車に詳しい人
  • 保健所でのキッチンカーの許可申請に詳しい人

以外には中古キッチンカーの購入はおすすめしません。以下、その理由を解説します。

中古キッチンカーを買い取りして分かったこと

フードトラックカンパニー社では実際に中古キッチンカーの買い取りを行ってきました。その中には、

  • 車の状態がかなり悪いキッチンカー
  • 長く放置されているキッチンカー
  • 汚れがひどいキッチンカー
  • 本当は廃車にするレベル感のキッチンカー

がありました。

このようなキッチンカーを購入した場合には、実際に営業できるように整備するためにかなりの費用が必要です。これでは、せっかくの中古キッチンカーを購入するメリットである「安く手に入る」「購入後すぐに営業できる」の両方が活かせません。

このようなことから、車に詳しくない人は、中古キッチンカーを買わない方がよいです。

中古キッチンカーを購入するために必須なこと

中古キッチンカーを購入するのであれば、事前に以下の点の確認が必須です

  • 車検証と整備の記録簿の内容
  • どこで?いつ?そのキッチンカーを購入したのか?
  • 車に詳しい人と一緒に実車の状態を見る
  • キッチン部分が最新の保健所の許可に対応しているか?

それぞれの確認をした上で、良し悪しを判断でき、問題があった時には対応できる知識と経験があって、はじめて中古キッチンカーを購入できます。フードトラックカンパニー社で中古キッチンカーを買い取りをした場合には、これらを確認したうえで、自社工場にて整備やキッチン部分の補修などしていますが、なかなか大変です…

新たに制作したキッチンカーを購入

次に紹介するのは、
キッチンカー制作企業に依頼し、新たに制作したキッチンカーを購入する方法です。ベースとなる車両については、新車を使う場合と中古車を使う場合の両方があります

この方法の最大のメリットは、自分が思い描く通りのキッチンカーを購入できることです。車種はもちろん、調理部分の配置や調理器具、そして外装まで、全て自分の希望に沿って制作できます。また、車両や調理器具を新品のものを揃えれば、修理の可能性は低くなり、実際に開業してからの維持費を抑えることもできます。

一方、デメリットとしては、初期コストが他の方法に比べると高くなることです。車両を新車にして、調理器具も新品のものを揃えると特に高額になります。また、自分の希望通りのキッチンカーにできるということは、反対に自分がどんなキッチンカーを作りたいかを明確にすることが求められます。制作者にどんなものが作りたいかをしっかりと伝えられないと、制作が進まないのもデメリットといえます。

ベースの車両は新車と中古車どちらが良いか?

新たにキッチンカーを制作する場合、次のAパターンとBパターンの2種類があります。

  • Aパターン:ベース車両ー新車、キッチン施工ー新車
  • Bパターン:ベース車両ー中古車、キッチン施工ー新車

Bパターンのベース車両が中古車の場合、どれだけ整備を頑張って怪しい部品を交換しても、不具合が出て整備が必要になることがあります。このようなキッチンカーの車両部分の整備費用は売り上げとは関係なく必要です。また、整備となると時間もかかり、最悪の場合出店予定をキャンセルしないといけない可能性も出てきます。

こうした状況を踏まえ、フードトラックカンパニー社では、Aパターンのベース車両に新車を使っているキッチンカーの購入をおすすめしています。ベース車両が新車であれば、定期的なメンテナンスにより大きな車両リスクを防げます。

キッチンカーをレンタル

最後に紹介するのは、キッチンカーを購入せず、レンタルで調達する方法です。レンタル期間は1日から数カ月までさまざまです。

レンタルすることのメリットは、キッチンカー事業を開業する際の初期費用を抑えられることです。初期費用の中で最も大きな割合を占めるのは、キッチンカーの購入費用なので、レンタルという選択肢をとることで初期費用を安くできます。そもそも自分にキッチンカーが向いているか良く分からない、という場合にはレンタルで始めてみて、適性を判断するという使い方も有効です。

デメリットとしては、購入に比べると数年単位で見ると割高になることです。例えば、300万円のキッチンカーを5年間使う場合と、同様のキッチンカーを月に20万円でレンタルする場合の月々にかかる費用を比較すると次の通りになります。

  • 購入:300万÷5年÷12カ月=5万円/月
  • レンタル:20万円/月

また、レンタルとなると必ずしも自分が欲しい調理器具を備えているわけではないので、許可申請に必要な設備も含め、車両選びが重要です。

キッチンカーの値段を入手方法別に紹介

PRICE

キッチンカーの値段を車種や入手方法に分けてお伝えします。一緒にそれぞれの方法で入手する際に注意すべき点についても解説します。

中古キッチンカーの値段

中古キッチンカーの値段の相場は、以下の通りです。

  • 軽トラック:100万~300万円
  • 普通車1tトラック:200万~500万円
  • 普通車1.5tトラック:200万~500万円

各車両の走行距離、キッチンカーとしてどれくらいの年数使われてきたか、設置されている調理設備、メンテナンス履歴など状態がバラバラなので、価格にも幅が生じます。

実際に購入するとなると、車両運搬費や(車検切れ車両なら)車検費用など車両価格の他にも追加費用が発生することがあるので、注意が必要です。

新たに制作したキッチンカーの値段

新たに制作したキッチンカーの値段の相場は以下の通りです。

  • 軽トラック:250万~350万円
  • 普通車1tトラック:350万~600万円
  • 普通車1.5tトラック:350万~600万円

ベース車両が新車/中古車によって価格は変動します。また、調理スペースに置く器具の種類や数、外部のと塗装の有無によっても価格に大きな差が生じます。

フードトラックカンパニー社では、以下のラインナップでキッチンカーを制作しています。

  • キッチンボックス350(軽トラック・ベース車両:新車):263.7万円(消費税・諸税込)
  • キッチンボックス453(軽トラック・ベース車両:新車):298.0万円(消費税・諸税込)
  • キッチンボックス1000(1tトラック・ベース車両:新車):398.0万円(消費税・諸税込)
  • キッチントラック1500(1.5tトラック・ベース車両:中古車):352.2万円(消費税・諸税込)

相場からしても安い上に、キッチンボックス350・453・1000はベース車両に新車を使っているので、購入後のメンテナンス費用を抑えられます。

先ほどお伝えした通り、同社としては購入後の車両リスクを考慮し、ベース車両も新車のキッチンカーの購入をおすすめしています。本来ならキッチントラック1500もベース車両:新車のものを提供したいのですが、200万円ほど価格が上がります。結果として、お客様の負担が増えてしまうため、整備に力を入れることで車両リスクをできる限り減らしています。

また、各車の価格には、行政書士による営業許可申請のサポートも含まれています。自力で営業許可を取得するには、何度も保健所に通いさまざまな情報を確認する必要があるので、専門家によるサポートを受けられるのは非常に心強いです。

キッチンカーのサイズや設備など、それぞれの車種の更に詳しい情報は以下の記事で確認できます。

» フードトラックカンパニーの4タイプのセミオーダーキッチンカー

レンタルキッチンカーの値段

キッチンカーをレンタルする場合には、単発イベントなど数日のみレンタルする「短期レンタル」と数カ月以上レンタルする「長期レンタル」に分けられます。それぞれの場合のレンタル費は以下の通りです。

  • 短期レンタル:3万~10万円
  • 長期レンタル:30万円未満/月

短期レンタルの場合は平日と休日で料金が異なることが多いので、契約前の確認が必要です。また、車種の違い(軽トラック・1.5tトラックなど)や季節によってもレンタル費には違いが生じます。

キッチンカーをレンタルするなら、料金の内訳をしっかり把握しておかないと、結果的にレンタル代が高価になることもあります。例えば、食材の保管には冷蔵庫が必須ですが、冷蔵庫はオプション設備で別途料金が発生する、ということも考えられます。表面的な価格だけではなく、実際に自分が必要とする仕様を整えた上でのレンタル費の比較が重要です。

キッチンカーの車両以外に必要な費用

cost

 

キッチンカーの購入費用以外にも、キッチンカーの事業を開始するにあたって必要な初期費用があります。車種や購入・レンタルに関わらず、必ず必要な3つの費用を解説します。

保険料(自動車保険、PL保険)

キッチンカー購入時には「自動車保険」と「PL保険(生産物賠償責任保険)」への加入が必要です。

キッチンカーは運転頻度が多く、その分交通事故にあうリスクも高くなるので、自動車保険への加入が欠かせません。キッチンカーの多くは8ナンバー(特殊用途自動車)で登録するため、一般の自動車保険には加入できず、8ナンバー専用の保険への加入が必要です。自動車保険料の目安は年間10万~15万円です。

キッチンカーで提供した食品がお客様に損害を与えてしまう「万が一の場合」に備えるために加入するのがPL保険です。いくら気を付けていたとしても、食中毒を起こしてしまったり、商品をこぼして衣類を汚してしまうなどのトラブルを起こしてしまう可能性があります。保障のために数十万~数百万円の支払いを求められることもあるので、万が一に備えてPL保険に加入することは必要です。保険料は年間数千~1万円程度です。

キッチンカーのリスク全体に備える「キッチンカーパック保険」

フードトラックカンパニー社では三井住友海上と共同でキッチンカー専用の保険「キッチンカーパック保険」を開発しました。

キッチンカービジネスならではの以下のリスクに備えた保険となります。

  • キッチンカー業務に起因するリスク
  • キッチンカー所有・使用のリスク
  • 弁護士費用支出による損害
  • キッチンカー故障時等のリスク

先ほど紹介した「自動車保険」と「PL保険」の両方の性質を備えた保険となります。キッチンカー専用の保険なので、保険に詳しくない人でも安心です。詳細については「キッチンカーパック保険」のページにてご確認ください。

» キッチンカー(移動販売)事業者向けの「キッチンカーパック保険」のご案内

食品衛生責任者の資格取得費

キッチンカーを開業するためには、食品衛生責任者の資格が必要となります。食品衛生責任者の資格は各都道府県にある「食品衛生協会」が主催する「食品衛生責任者養成講習会」に参加することで取得可能です。受講料として1万円程度が必要です。ただし、受講料は都道府県によって異なる場合があるので、ご自身のお住いの地域の価格を確認しましょう。受講料の一例は以下の通りです。

  • 東京都食品衛生協会:1万2千円
  • 大阪食品衛生協会:1万500円
  • 愛知県食品衛生協会:6千円

保健所への営業許可申請費用

キッチンカー営業のためには、営業する地域の保健所に「飲食店営業許可申請」を行い、営業許可を受ける必要があります営業許可の申請には1万4千~1万8千円ほどかかります

出店場所が複数になる場合には、それぞれの地域を管轄する保健所の許可が必要です。例えば、東京都と神奈川県の両方で出店するなら、東京都内での飲食店営業許可と神奈川県内での飲食店営業許可の両方が必要です。出店地域が増えれば、それだけ必要な営業許可数も増える可能性があります。

まとめ

キッチンカーの値段はベースとなる車種や入手方法によって大きく異なるので、自分の営業形態に合った方法が何か考えを整理することがまず必要です。購入することが一般的ですが、場合によってはキッチンカーをレンタルして開業することも可能です。

自分の希望通りのキッチンカーを新たに制作した場合の値段は、軽トラックベースで250万円から、1tトラックや1.5tトラックベースで350万円からが相場となります。

フードトラックカンパニー社では、使い勝手にもこだわったコストパフォーマンスに優れた4タイプのキッチンカーを販売しています。行政書士による営業許可申請のサポートもあるので、安心してキッチンカーの開業を進められます。

» フードトラックカンパニーの4タイプのセミオーダーキッチンカー