「キッチンカーのサイズってどれくらいなんだろうか?数字で知りたい!」

「自分にはどんな大きさのキッチンカーが向いているのだろう?」

「サイズによって値段はいくらぐらい違うの?」

こんな疑問を持っていませんか?

その気持ちはよく分かります。なぜなら、私自身がキッチンカーを購入する前に同じように、さまざまな大きさのキッチンカーがあるけど、自分にはどれが適しているのか分からず悩んだ経験があるからです。

さまざまなサイズのキッチンカーを見て回り、最終的に自分でキッチンカーを選んだ経験のある私が、そのときに経験したことや新たに調べ直した内容をまとめました。

この記事では、

  • キッチンカーのサイズは3種類であること
  • 各サイズの車両全体・キッチンスペースの実寸サイズ(寸法)
  • 各サイズのメリット・デメリット
  • サイズごとのキッチンカーの相場価格

をお伝えします。

キッチンカーのサイズについて初めて調べる人でも理解できるように、基本的なことから丁寧に解説していますので、ぜひ最後までお読みください。

キッチンカーのサイズは小型・中型・大型の3種類

キッチンボックス350

キッチンカーの大きさは小型サイズ・中型サイズ・大型サイズの3種類に分かれます。それぞれのサイズに使われているベース車両を紹介し、購入を控えるべき車両についても解説します。

軽トラックから1.5tトラックサイズまでが基本

一般的にキッチンカーのサイズは小型・中型・大型の3種類に分かれます。ごく一部の車両を除き、いずれのサイズもトラックを改装してキッチンカーを製作します。小型サイズの場合は軽トラック(SUZUKIキャリイ、DAIHATSUハイゼットなど)がベース車両です。

中型サイズの場合は1.0t普通車トラック(TOYOTAタウンエース、NISSANバネットトラックなど)がベース車両です。大型サイズのキッチンカーは1.5t普通車トラック(MAZDAタイタンダッシュ、ISUZUエルフなど)がベース車両に使われています。

1.5t普通車トラックよりも大きい車両もまれにありますが、基本的には軽トラックから1.5t普通車トラックまでがキッチンカーのサイズです。

軽バン・普通車バンを改装した車両はやめよう

キッチンカーの一部は、軽バン(DAIHATSUハイゼットカーゴ、SUZUKIエブリイなど)や普通車バン(TOYOTAハイエース、NISSANキャラバンなど)を改装した車両です。トラックベースのキッチンカーと異なり、キッチンボックスを取り付ける必要がないので、車両価格が安くなる・運転しやすい等のメリットがありますが、購入はおすすめできません

なぜなら、軽バン・普通車バンを改装したキッチンカーでは、座った状態での調理・接客が必要になるので、腰・肩・背中などを痛める可能性が高いからです。定期的に外に出てストレッチなどで体をほぐせば問題ないと言っている記事もありますが、週末などのイベントで来客が途絶えない状態になったら、休憩する時間はありません。

せっかくキッチンカーで自分の望むライフスタイルを実現しようとしても、体を痛めてしまっては元も子もないので、軽バン・普通車バンを改装したキッチンカーを購入するのは絶対にやめましょう。

小型サイズのキッチンカーを徹底解説!

キッチンボックス453

軽トラックをベース車両とする小型サイズのキッチンカーについて、各サイズを実際に販売されている車両の情報を使って紹介します。さらに小型サイズのキッチンカーのメリット・デメリット、販売価格についても解説します。

小型キッチンカーは軽トラックサイズ

小型サイズのキッチンカーは、SUZUKIキャリイ・DAIHATSUハイゼットなどの軽トラックを改装し、後部にキッチンスペースを取り付けた車両です。株式会社フードトラックカンパニーで販売している小型サイズキッチンカー:キッチンボックス350キッチンボックス453のサイズ(寸法)は以下の通りです。

  • 全長:3m66cm
  • 高さ:2m54cm
  • 幅:1m50cm
  • キッチンスペースの全長:1m86cm
  • キッチンスペースの高さ:1m80cm
  • キッチンスペースの幅:1m46cm

キッチンスペースで調理・接客する定員は1~2名となります。背の高い男性にとっては少し高さが足りないかもしれません。実際に私(178cm)がキッチンスペースに立ったときには、天井が気になり自然と前かがみの姿勢になるので、長時間の作業は難しいと感じ、購入候補から外した経験があります。

小型キッチンカーのメリットとデメリット

カーミン色のキッチンボックス453

小型サイズキッチンカーの大きな特徴は軽トラックをベース車両にしていることと車両・キッチンスペース両方のサイズが中型・大型に比べて小さいことです。この特徴から発生するメリットとデメリットを紹介します。

メリットは価格面での優位性と運転のしやすさ

小型サイズのキッチンカーのベース車両である軽トラックは、中型・大型サイズのベース車両に比べて価格が安く、キッチンカーそのものの価格も小型サイズが最も安いというメリットがあります。何かと出費がかさむ初期費用の一つであるキッチンカー購入費を安く抑えられるのは、資金が限られる人にとっては大きなメリットです。

また、車両自体の大きさは小型サイズのキッチンカーが最も小さいので、小回りが利き運転がしやすいメリットがあります。さらに、狭いスペースでも駐車可能なので、オフィスビル街や駅前広場など人通りが多いももの駐車スペースが限られる場所にも問題なく出店できるメリットもあります。

デメリットはキッチンスペースの狭さ

小型サイズのキッチンカーは、キッチンスペースの広さも中型または大型サイズのキッチンカーに比べると狭くなっています。したがって、キッチンカースペースで作業できる人数は1~2名のみ・車内に設置できる厨房設備が限られる・出店時に積み込める食材の量が限られるといったデメリットがあります。

また、多くの製作会社が小型サイズのキッチンカーに設置する40Lまたは80Lの給排水タンクでは、キッチンカーで販売できるメニュー数やキッチンスペースで行える調理工程に制限がかかる点もデメリットです。

ちなみに200Lの給排水タンクを設置すれば、このような制限を受ける心配は不要です。さらに、キッチンスペースでの「仕込み調理」も可能になります。株式会社フードトラックカンパニーでは、200Lの給排水タンクを設置した小型サイズのキッチンカー「キッチンボックス453」を製作・販売しています

» 車内で仕込み調理ができる軽トラサイズのキッチンカー【キッチンボックス453】の詳細はこちら

新車・中古車別の小型キッチンカー価格相場紹介

小型サイズのキッチンカーを購入する際には、「中古キッチンカーを購入する」「製作会社からキッチンカーの新車を購入する」のいずれかの方法を選択します。軽トラックを購入して、キッチンスペースを取り付けてもらう方法もありますが、あまり一般的ではありません。ちなみにキッチンスペースの製作・取り付けには250万円ほどの費用がかかります。

中古キッチンカーの価格は走行距離・厨房設備の内容・塗装の有無などによってバラバラです。中古キッチンカーの安いものは100万円程度、状態の良いものは300万円程度の価格で販売されています

小型サイズの新車キッチンカーの価格は250万~350万円が一般的です。ベース車両の軽トラックが中古車・新車のどちらか?厨房設備は何を設置しているか?車両を塗装するか?などの条件によって価格は変わります。

小型サイズのキッチンカーについてさらに詳しく知りたい人は、以下の記事でサイズ以外の特徴についても詳しく解説していますので、参考にしてください。

» 軽トラックのキッチンカーをおすすめする理由4選!購入予算は264万円

軽トラックのキッチンカーをおすすめする理由4選!購入予算は264万円

2021.04.28

中型サイズのキッチンカーは汎用性が抜群!

紺色のキッチンボックス1000

中型キッチンカーの大きさを実際に販売されているモデルのサイズ情報を使って、具体的な数値で解説します。さらに中型サイズのキッチンカーが持っているメリット・デメリットや値段についても解説します。

中型キッチンカーは1.0t普通車トラックサイズ

中型サイズのキッチンカーは、1.0t普通車トラック(TOYOTAハイエース、NISSANキャラバンなど)改装し、後部にキッチンスペースを取り付けた車両です。株式会社フードトラックカンパニーで販売している中型サイズキッチンカー:キッチンボックス1000のサイズ(寸法)は以下の通りです。

  • 全長:4m68cm(小型サイズ:+1m02cm)
  • 高さ:2m80cm(同:+26cm)
  • 幅:1m72cm(同:+22cm)
  • キッチンスペースの全長:2m54cm(同:+68cm)
  • キッチンスペースの高さ:2m00cm(同:+20cm)
  • キッチンスペースの幅:1m54cm(同:+8cm)

小型キッチンカーより、キッチンカー全体・キッチンスペースの両方において一回り大きいサイズになっています。キッチンスペースでは2~3名が余裕をもって調理作業が可能ですキッチンスペースの高さが2mあるので、私(178cm)がキッチンスペースに立ったときも、天井の高さは気にならず立ち仕事するのも問題ありませんでした。

中型キッチンカーのメリットとデメリット

メリットとデメリット

中型サイズキッチンカーは1.0t普通車トラックをベース車両としているので、普段運転する機会が多い車両と比べて、特別大きくもないサイズです。この大きさから発生するメリット・デメリットについて解説します。

さまざまな出店ができる汎用性が最大のメリット

キッチンカーの出店形態は「ランチ出店」「イベント出店」「軽食出店」「買取出店」に分類されます。中型キッチンカーの運転のしやすさ・車両の大きさ・キッチンスペースの広さなら、どの出店形態にも対応可能です

例えば、「ランチ出店」「軽食出店」では、オフィスビル街・駅前広場・商業施設など、出店場所までの道路が狭い・駐車スペースが広くないなどの条件をもつ場所で出店します。中型サイズのキッチンカーなら、そのような場所までの運転・駐車も問題ありません。

また、多くの来客が見込まれる「イベント出店」では、料理の提供スピード・十分な食材を積載するスペースが求められます。2~3人のスタッフが同時に作業できる中型サイズキッチンカーのキッチンスペースなら、これらの要求にもしっかりこたえることが可能です。

目立ったデメリットは無し!

中型サイズのキッチンカーには、極端なデメリットはありません。小型サイズのキッチンカーに比べれば、価格が高い・運転時の小回りが利かない・広い駐車スペースが必要などのデメリットがあります。

また、大型サイズのキッチンカーに比べれば、キッチンスペースが狭いので同時に作業できるスタッフが少ない・積載できる食材量が少ないなどのデメリットがあります。いずれのデメリットも、あくまで大きさの異なるモデルに比べれば、というレベルのものなので、極端に気にすべきものではありません

新車・中古車別の中型キッチンカー価格相場紹介

小型サイズのキッチンカーと同様に中型サイズのキッチンカーを購入する方法は、「中古キッチンカーを購入する」「製作会社からキッチンカーの新車を購入する」のいずれかになります。

走行距離・厨房設備の内容・塗装の有無など中古キッチンカーはそれぞれの状態によって価格は大きく異なります。中古キッチンカーの安いものは100万円程度、走行距離が少なく状態の良いものは350万円程度の価格です。

製作会社でキッチンカーの新車を購入する場合も、ベース車両の状態や設置する厨房設備の種類によって価格は変動します。新車キッチンカーの価格は一般的には350万~450万円が相場となり、小型サイズのキッチンカーに比べると100万円程度高くなります。

大型サイズのキッチンカーなら売り上げの最大化が可能

大型サイズのキッチンカー

大型イベントなどに出店して売り上げを最大限に伸ばそうと考えているなら、キッチンカーも大型サイズのものが必須です。大型サイズのキッチンカーのベース車両の車種や車両全体とキッチンスペースの大きさ、メリット・デメリット、そして相場価格について解説します。

大型キッチンカーは1.5t普通車トラックサイズ

大型サイズのキッチンカーは、1.5t普通車トラック(MAZDAタイタンダッシュ、ISUZUエルフなど)を改装した車両です。株式会社フードトラックカンパニーで販売している大型サイズキッチンカー:キッチントラック1500のサイズ(寸法)は以下の通りです。

  • 全長:4m70cm
  • 高さ:2m80cm
  • 幅:2m00cm
  • キッチンスペースの全長:3m00cm
  • キッチンスペースの高さ:2m00cm
  • キッチンスペースの幅:1m90cm

キッチンスペースは3~4名が一緒に働いても余裕の広さを誇ります。大型の厨房機器も設置できるので、大人数で複数品目を販売できま

大型キッチンカーのメリットとデメリット

メリットとデメリット

大型サイズのキッチンカーのメリットは広いキッチンスペースを持っていることです。これにより、複数人で運営・さまざまな厨房設備を設置できることによるメニューの多様化・大量の食材の積載が可能になり、最終的には1回の出店のおける売り上げの最大化につながります

キッチンスペースのみならず、車両自体も大きいことが大型サイズのキッチンカーのデメリットとなります。普段多くの人が運転する車両に比べて大きいので小回りが利かず運転が難しい、十分な駐車スペースがない場所には出店できない、初期費用に加えてガソリン代・保険などの維持費もサイズが小さい車両に比べて高いといった点がデメリットです。

新車・中古車別の大型キッチンカー価格相場紹介

大型サイズのキッチンカーも「完成した中古キッチンカーを購入する」「製作会社で作った新品キッチンカーを購入する」のいずれかの方法で入手します。

小型・中型サイズのキッチンカーと同様に大型サイズの中古キッチンカーの価格も、走行距離・厨房設備の内容などによりバラバラです。中古キッチンカーの大体の目安は250万~400万円です。一台ごとの状態は全く異なるので、かなりの目利きが求められます。

新たにキッチンカーを製作する場合も、大型サイズは基本的にベース車両は中古車です。なぜなら、1.5t普通車トラックを新車で購入すると500万円以上の価格となり、初期費用がかなり高額になってしまうからです。程度の良い中古車をベースに新たに製作した大型サイズキッチンカーの価格は、350万~500万円が相場となります。

まとめ

キッチンカーのサイズは小型・中型・大型の3種類に分かれ、それぞれの「車両の全長・高さ・幅」「キッチンスペースの全長・高さ・幅」がどれくらいなのかを具体的な数値で解説しました。

また、小型・中型・大型サイズのキッチンカーのメリット・デメリットと中古車・新車ごとの相場価格もお伝えしました。自分の経営計画に適した、キッチンカーを選ぶ際の参考にしてください。

株式会社フードトラックカンパニーでは、今回紹介した3種類のキッチンカーの実車を見学できる開業セミナーを随時開催しています。なかなか中に入る機会がないキッチンスペースも思う存分見学して、その大きさを自分の体で感じることが可能です。