「キッチンカーやりたいけど唐揚げってメニューとして良いの?悪いの?」

「唐揚げをキッチンカーで販売したら1年間でいくらぐらい稼げるのだろう?」

「失敗が怖い・・・何をしたら成功の確率を上げられる?」

こんな疑問を持っていませんか?

その気持ちはよく分かります。なぜなら、私もキッチンカーを開業するときに、唐揚げをお祭りなどの屋台でよく見かけるけど、キッチンカーのメニューとしてはどうなんだろう?と疑問に思って、さまざまな情報を集めて分析した経験があるからです。

実際に飲食業の経験ゼロからキッチンカーを開業した経験のある私が、そのときに調べた内容と今回の記事作成にあたって新たに得た情報をまとめました。

この記事では、

  • キッチンカーで販売するメニューとしての唐揚げのメリット・デメリット
  • 唐揚げのキッチンカーを開業するなら身につけておくべき基礎知識
  • 唐揚げを販売するキッチンカーの売上・利益・年収の試算結果
  • キッチンカーで唐揚げを販売して成功するためのコツ
  • 全国で人気の唐揚げキッチンカー

をお伝えします。

キッチンカーで唐揚げを販売するメリット7選

キッチンカーで販売するメニューには、さまざまな種類がありますが、その中でも唐揚げには他のメニューにはないメリットがあります。キッチンカー運営で有利に働く理由を解説しながら、具体的に七つのメリットを紹介します。

1.幅広い人が好きなメニューである

キッチンカー事業で成功するコツの一つに「誰もが知っている定番メニュー」を販売することがあります。唐揚げはこの条件にピッタリ当てはまり、老若男女を問わず幅広い層の人に好まれるメニューです。

さらにこのメリットにより「どんな客層にも受け入れられ、キッチンカーの出店場所を選ばない」という、もう一つのメリットを得られます。キッチンカーでは、出店場所の客層と自分の販売メニューを好む客層が合わずに売れ行きが伸びないリスクがありますが、唐揚げについてはその心配は無用です。

2.食事から軽食まで幅広い販売方法に適している

キッチンカーでは出店時間・場所によって、お客様の求めるものが異なる点に注意が必要です。平日昼間にオフィス街に出店した場合には、お客様は昼食を求めています。一方、夕方に駅前に出店した場合やイベントに出店した場合には、軽く食べるものを探している人がお客様となります。

唐揚げのキッチンカーの場合は、ご飯と一緒に詰めて唐揚げ弁当として販売することも可能ですし、カップに入れれば軽食としても販売できます。このようにさまざまな場面で販売するメニューとして適しているのは、唐揚げの大きなメリットです。

3.作り置きができるので提供スピードが速い

唐揚げ

唐揚げの調理工程の中で、キッチンカーのキッチンスペースで行うのは、油で揚げる工程のみです。したがって、キッチンカーで行う調理自体は単純ですし、慣れればそれほど難しいものでもありません

唐揚げを揚げる時間はある程度必要になりますが、作り置きができるメニューなので、ピーク時間に合わせてあらかじめ調理しておくなどの工夫により、注文から短時間での提供が可能です。調理後もなるべく冷めるのを防ぐためには、ホットショーケースの準備が必要です。

4.バリエーションが豊富で差別化がしやすい

唐揚げは定番メニューでありながら、味にはさまざまなバリエーションがあるのが特徴です。味の基本はしょうゆベースの唐揚げですが、塩唐揚げやニンニクの風味を強くした唐揚げもあります

また、衣の種類も片栗粉・小麦粉・両者のミックス、衣そのものに味を付けたもの、さらに素材の味を十分に引き出す素揚げもあります。唐揚げにかけるソース類もマヨネーズ・ポン酢といった定番のものから、甘酢あん・タルタルソース・チリソース・カレー粉・山椒と種類が豊富です。

一方、メイン食材である鶏肉も産地・ブランド・鶏の品種・使用する部位とさまざまな種類があります。このように唐揚げは食材から調理方法まで、自分好みのメニューに仕上げられます。したがって、競合する店舗やキッチンカーと差別化しやすい点がメリットです。

5.季節を問わず一定の需要が見込まれる

唐揚げにはかき氷やおでんのように特定の季節に売れやすい、という特徴がなく1年を通して一定の需要が見込まれるメリットがあります。寒い時期に温かい唐揚げはピッタリですし、夏場も家では揚げ物をしたくない層に対して需要が高まることが期待できます。

昼食の弁当・おかずから、午後の小腹がすいたときの軽食、さらに夕食のおかずと1日の中で考えてもどの時間帯にも唐揚げはピッタリです。

6.原価が安く利益が残りやすい

キッチンカー

キッチンカーで販売するメニューは原価(材料費)が安いものほど、利益が残りやすい(=儲かるメニュー)といえます。一般的に飲食業の原価は30%が目安とされていますが、唐揚げの原価は25%程度なので、利益を残しやすいメニューです。

各種ソース類をかけるメニューを販売し、単価を上げられれば、さらに原価率を下げることも可能です

7.唐揚げの調理工程は単純だが価格設定は高め

唐揚げはあらかじめ仕込みをした鶏肉をキッチンカーに持ち込むので、車内で調理するのは揚げる工程のみです。高温の油を扱うので注意は必要ですが、調理工程自体は単純で少し練習すれば誰でもできるものです。

一般的に材料が高価なメニュー・手の込んだ調理をしているメニューは価格が高くなります。唐揚げの場合は、油で揚げるだけの調理にもかかわらず、価格は500円以上になるのがほとんどなので、調理工程が単純な割には高めの価格設定が可能なメニューといえます。

キッチンカーで唐揚げを販売するデメリット3選

キッチンカーで販売するメニューとして唐揚げはかなり優れていますが、もちろんデメリットもあります。実際に唐揚げのキッチンカーを開業する前に把握しておくべき代表的なデメリットを三つお伝えします。

1.固定店舗を含めて唐揚げを販売する競合が多い

キッチンカーで販売するメニューとして唐揚げが優れているからこそ、他にも唐揚げを販売する人が現れやすく、競合するキッチンカーが多くなるのが大きなデメリットです。さらに、唐揚げ専門店・弁当屋・コンビニと唐揚げを販売する固定店舗も競合になりえるので、出店場所選びの際には周囲の固定店舗にも注意が必要です

競合店が多いデメリットに対処するためには、メニュー・味付け・素材の種類などによる差別化が欠かせません。もしくは、固定店舗の競合が多い場所には出店しないことも選択肢に入ってくるでしょう。

2.大型の調理機材を設置できる車両が必要になる

キッチンカーで唐揚げを調理するためには、キッチンスペースにフライヤーの設置が必要です。提供スピードを上げるためには、2槽タイプのフライヤー設置が必須となりますが、2槽タイプのフライヤーはどうしてもサイズが大きくなります。また、作り置きに欠かせないホットショーケースを設置するスペースも必要です。

さらに唐揚げの材料である下味を付けた鶏肉は冷蔵での保管が求められるので、土日など多数の来客に対応できる量の鶏肉を保管できる十分なサイズの冷蔵庫を設置しなければなりません

このように大型の調理機材を複数設置できるだけのキッチンスペースを持ったキッチンカーが必要となります。車両サイズが大きくなるほど価格が高くなるのがキッチンカーの特徴なので、ある程度価格が高い車両が必要となるのが、キッチンカーで唐揚げを販売するデメリットの一つです。

3.調理環境が他のメニューに比べて過酷である

唐揚げを調理する際には、高温の油と常に接することになるので、火傷する危険が常にあります。さらに、高温の油によりキッチンスペースの温度も上がるでしょう。

周囲の温度が低い冬場なら問題ありませんが、夏場のキッチンスペースはかなり高温になることが予想されます。このように他のメニューに比べても、火傷の危険と隣り合わせで、夏場はかなりの高温になる過酷な環境での調理が必要となります。

唐揚げキッチンカー開業に必須の基礎知識

キッチンカー

キッチンカーのメニューとしての唐揚げのメリット・デメリット以外にも開業に向けて知っておくべき情報があります。開業を考えたまず最初に身につけたい基礎知識を解説します。

キッチンカーの開業までの流れを解説します

唐揚げを販売するキッチンカーを開業するまでにやるべきことは大きく「営業許可に必要な条件を保健所に確認」「キッチンカー・厨房設備の購入」「営業許可の取得」の三つに分かれます。2021年6月の改正食品衛生法施行後も、営業許可取得には地域ごとの細かい違いが残っているので、まずは自分の営業予定地域を管轄する保健所への確認を最初に行います。

次に行うのは、保健所に確認した内容と自分自身の事業計画に則り、キッチンカーと厨房設備の仕様を決定し、キッチンカー製作会社への発注です。納車までの期間を利用して、唐揚げレシピ完成・申請書類準備・出店場所探しなどの準備を進めましょう。特に営業許可取得のための書類は、納車前でも保健所での内容確認が可能なので、この期間に完成させてください。

キッチンカーが納車されたら、保健所に車両を持ち込み営業許可取得のための検査を受けます。書類準備を事前に行っておけば、私のように納車翌日に検査実施・合格、その翌日から営業開始することも可能です。保健所での営業許可取得と開業までのさらに詳しい情報については、以下の2記事で詳しく解説しています。

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1.0t普通車トラック以上のサイズがおすすめ

キッチンカーで唐揚げを販売するためには2槽タイプのフライヤー・ホットショーケース・冷蔵庫などの調理機材を設置可能なキッチンカーが必要です。これらを設置した上で、調理・接客するスペースを確保するためには、1.0t普通車トラック以上のサイズのキッチンカーがおすすめです

軽トラックサイズのキッチンカーなら、大きいサイズのものより価格が安く運転もしやすいですが、調理機材を設置するスペースが足りない可能性があります。調理機材のサイズを把握して、設置場所を確定させた上でキッチンカーを決めなければなりません

中古キッチンカーは前所有者のメニューを要確認

唐揚げ

キッチンカーを中古で購入するには、車と厨房設備の両方への目利きが必要です。したがって、自分で目利きができる人か信頼できる知り合いのプロがいる人以外には中古のキッチンカーはおすすめできません

条件を満たす人も唐揚げ用に中古キッチンカーを購入する際には、前の所有者の販売していたメニューを必ず確認してください。同じように揚げ物を販売していたとしたら、内装に油汚れや匂いが付いていることが予想されます。そうなると清掃にかなりの手間とお金がかかる可能性があるので、避ける方が無難でしょう。

中古キッチンカーについては次の記事で詳しく解説していますので、購入を検討している人は一度目を通しておくことをおすすめします。

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2016.02.23

フライヤーとホットショーケースが必須

キッチンカーで唐揚げを販売するために必須の調理器具はフライヤーとホットショーケースです。調理効率を考えるとフライヤーは2槽タイプがおすすめです。また、フライヤーには電気式とガス式があるので、それぞれの特徴を把握した上で自分にピッタリな方を選びましょう。

電気式には、ガス式に比べて値段が安く扱いやすい、というメリットがある一方で、ガス式よりも火力が弱いので油の温度が上がりきるまでの時間がかかる、連続加熱しづらい場合があるなどのデメリットがあります。

ガス式には、火力が強く油を短時間で加熱可能なので美味しく調理でき、油の温度が下がりにくいメリットがあります。ただし、ガス式のデメリットは、電気式に比べて値段が高いことです。

唐揚げキッチンカーの売上・利益・年収を試算

収益シミュレーション

実際に唐揚げを販売するキッチンカーを開業したときに、年間どれくらいの売り上げになり最終的な利益(年収)がいくら残るかを試算しました。いくらぐらいの単価を何個販売すれば、最終的にどれくらいの売上・利益になるか一例として紹介します。

週5日稼働で年間売上金額は942万円

唐揚げを販売するキッチンカーの収益シミュレーションを算出するために、以下の通り条件を設定します。

  • メニューごとの平均単価:唐揚げ(単品) 500円唐揚げ弁当 700円ソフトドリンク 200円
  • 購入比率(土日):来客者の70%が唐揚げ(単品)、30%が唐揚げ弁当、20%がソフトドリンクを購入する
  • 購入比率(平日):来客者の30%が唐揚げ(単品)、70%が唐揚げ弁当、20%がソフトドリンクを購入する
  • 稼働日:毎週5日(土日と平日3日)稼働
  • 年間稼働日:土日 104日(52週×2日)、平日 156日(52週×3日)
  • 来客数:土日 100人・平日 30人

土日と平日それぞれ1日当たりの売上金額を算出します。

  • 土日1日の売上金額:唐揚げ 500円(単品)×70人+唐揚げ弁当 700円(単品)×30人+ソフトドリンク 200円×20人=6万円
  • 平日1日の売上金額:唐揚げ 500円(単品)×9人+唐揚げ弁当 700円(単品)×21人+ソフトドリンク 200円×6人=2万400円

年間で土日は104日、平日は156日稼働する条件なので、年間の売上金額は以下の通りです。

  • 年間売上金額=6万円×104日+2万400円×156日=942万2千400円

実際には平均単価や来客数など設定した条件がシミュレーションとは異なると予想されますが、調理方法はそれほど難しくない唐揚げを販売するキッチンカーでも土日100人・平日30人の集客ができれば、年間で940万円以上の売り上げが見込めます

利益・年収は415万円(月収:34万円)

唐揚げを販売するキッチンカー運営のために必要な経費を以下の条件で算出し、年収(年間利益)・月収を計算します。

  • 原価唐揚げ(単品)125円(売値の25%)・唐揚げ弁当 210円(売値の30%)・ソフトドリンク 40円(売値の20%)
  • 出店料:売上金額の10%
  • バイト人件費:土日のみ1名を1日8,000円で雇用
  • その他雑費:売上金額の10%(車両交通費など)

この条件で算出した1年間の経費金額と年収(利益)・月収は以下の通りです。

  • 原価:254万9千300円
  • 出店料:94万2千240円
  • バイト人件費:83万2千円
  • その他雑費:94万2千240円

  • 年収(利益):415万6千620円(年間売上金額-原価-出店料-バイト人件費-その他雑費)
  • 月収:34万6千385円

それぞれの経費の金額はシミュレーションとはズレることが予想されますが、調理がそれほど難しくない唐揚げを販売するキッチンカーでも、年収415万円(月収34万円)を稼げることが分かりました。

客単価・集客数を今回設定した数字以上にできれば、さらに大きな売り上げと利益(年収・月収)を達成することも可能です。さまざまなメニューを扱うキッチンカー事業者の年収については、以下の記事で詳しく解説しています。

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2022.08.01

唐揚げ販売キッチンカーで成功するコツ6選

キッチンカー

キッチンカーのメニューの中でも唐揚げは人気があるからこそ競合相手も多く、しっかり利益を上げるためにはさまざまな工夫が必要です。成功するためには絶対に抑えておきたいコツを六つ紹介します。

1.主役である鶏肉の産地・ブランドにこだわる

キッチンカー運営を成功するために欠かせない要素として、単価を高くすることがあり、そのためには競合相手との差別化が欠かせません。唐揚げでこれを達成するためにおすすめの方法が主役食材である鶏肉にこだわることです。

例えば外国産より国産の鶏肉、もっといえば地元産の鶏肉を使用するほうがその地域での差別化につながります。さらにこだわるのであれば、日本三大地鶏(比内地鶏(秋田県)・名古屋コーチン(愛知県)・薩摩地鶏(鹿児島県))を代表とするブランド地鶏を原材料とすることをおすすめします。

ブランド地鶏は全国で60種類以上が登録されているので、出店地域にもブランド地鶏があるかもしれません。ブランド地鶏を使えば原価が上がりますが、その分販売価格も高く設定できれば、最終的に多くの利益を残せる可能性もあります。お客様の反応を見る目的で試験的にメニューに加えてみるのもよいでしょう。

2.調味料にこだわり複数の味を提供する

唐揚げのキッチンカーで成功するためには、美味しいことはもちろん、複数の味を販売することで物珍しさと飽きさせない工夫も求められます。鶏肉をしょうゆ・ニンニク・ショウガで下味を付け、片栗粉をまぶして揚げるのが一般的な唐揚げの作り方です。

しょうゆ・ニンニク・ショウガの配合を変えたり、下味を付ける時間を変えたりすることで唐揚げの味に変化を付けることが可能です。また、しょうゆの代わりに塩で下味を付けた塩唐揚げもあります。さらに衣の種類も片栗粉・小麦粉・両者のミックス、中華料理のように卵を使う、衣自体に味を付けるなど多岐にわたります。

3.全国各地のオリジナル唐揚げを販売する

唐揚げ

鶏の唐揚げは日本全国で親しまれている食べ物であり、地域色が強いメニューもあります。競合相手との差別化のために、地域色が強い唐揚げを販売するのもおすすめです。日本各地域の有名な唐揚げメニューを紹介します。

山賊焼:長野県松本市が発祥の山賊焼は中信地方で好まれていおり、端的に言うとサイズの大きい鶏の唐揚げです。

手羽先からあげ:愛知県名古屋市の手羽先唐揚げは、揚げたあとにタレを塗り、塩・胡椒・白ごまなどを振りかけて仕上げるため、パリパリとした食感でコショウのスパイスが強いのが特徴です。

聖地中津からあげ:大分県中津市の唐揚げで、日本唐揚協会はから揚げの聖地としている。

せんざんき:愛媛県今治市の江戸時代からの郷土料理です。元来はキジ肉を使った揚げ物であったが、現在では下味をつけた鶏の唐揚げのことを指し、骨付きで提供される場合もある。

半羽揚げ:新潟県を中心に食されている鶏の唐揚げです。縦半分に捌いた若鶏肉を下味を付けずに骨付きのまま極薄粉衣を付けて揚げます。

鶏の半身揚げ:鶏の半身を衣を付けずに素揚げしたもので、発祥は1965年頃の小樽市もしくは釧路市とされています。主に小型の地鶏・若鶏(または雛鶏)を縦半分に捌き、特製のタレに漬け込んだ後、そのまま油で揚げた料理です。小樽市では味付けに塩ダレを用いることが多く、釧路市ではしょうゆダレを用いることが多いのが特徴です。

関からあげ:岐阜県関市で食べられる鶏の唐揚げで、ひじきと地元名物の椎茸を使用しているため黒いのが特徴です。他にも赤パプリカを使用した赤い唐揚げや地元の米粉を使用した白い唐揚げもあります。

ザンギ:ザンギは北海道で広く用いられる呼称で、ザンギの調理法としては鶏肉をしょうゆ・ニンニクなどの調味料で味付けし、そこへ片栗粉及び小麦粉を混ぜた衣をまぶして揚げた料理です。

また、外国にも各地域の特色のある唐揚げメニューがあります。

ヤンニョムチキン:唐揚げにコチュジャン・ニンニクなどで作った甘辛いタレ(ヤンニョム)を絡めた韓国料理です。ヤンニョムとは、各薬味・香辛料を混ぜ合わせた合わせ調味料の総称です。

モチコチキン:下味がついた鶏肉にもち米の粉(白玉粉)をまぶして揚げたハワイ料理です。

ミラネッサ・デ・ポジョ:子牛・子羊・若鶏の肉を揚げたイタリア・ミラノの料理で、衣にはパルメザンチーズが入っています。

ポジョ・チャクタード:ペルー第二の都市アレキパ名物のペルー風唐揚げ料理で、ピリ辛ソースをかけて食べます。

4.トッピングやソースでメニューの幅を広げる

唐揚げにかけるトッピングやソースを複数準備することでもメニューの種類を増やせます。代表的なものは、チリソース・タルタルソース・油淋鶏(ユーリンチー)ソースなどです。

トッピングやソースを準備すれば唐揚げのメニュー数を増やせます。さらに複数の味を一度に味わえるセットメニューを販売することによっても、メニューの幅を広げることが可能です

5.出店場所ごとに唐揚げ弁当と単品を使い分ける

キッチンカー事業では出店場所の需要に合わせたメニューの販売が欠かせません。例えば、平日のお昼の時間帯にオフィス街で出店する場合は、昼食として購入されるメニューを販売すべきです。一方で、夕方の時間帯にショッピングモール・駅前などに出店する際には、軽食・夕飯のおかずに適したメニューが求められます。

唐揚げの場合は、ご飯などと一緒に唐揚げ弁当として販売することと、唐揚げ単品で販売することの両方に対応可能です。キッチンカーを出店する場所・時間に合わせて両方のメニューを使い分けて販売しましょう。

6.キッチンカー成功のコツの基本を守る

唐揚げに限らずキッチンカー事業を成功させるために欠かせない施策があり、これらを愚直に実行することが求められます。特に「出店場所の継続的な確保」「通りかかった人を呼び込む外装」の二つは絶対に行うべき施策です

キッチンカー事業では出店場所が見つからなければ、その日の売り上げはゼロになってしまうので、「出店場所の確保」は何よりも優先すべき業務です。大きな売り上げが期待できる週末のイベントには必ず出店しましょう。出店場所については探し方から具体的な場所まで、以下の記事で詳しく解説しています。

» キッチンカーの出店場所おすすめ11選!出店料と3種類の探し方を解説

キッチンカーの出店場所おすすめ11選!出店料と3種類の探し方を解説

2023.03.19

キッチンカー事業では集客の大きな部分は出店場所に依存します。人通りがある場所に出店できたら、キッチンカーの前を通った人を1人でも多く呼び込み実際に購入してもらうことが必要です。一目で販売メニューが分かり魅力が伝わる、のぼり・看板・タペストリーなどを用意しましょう

キッチンカーで成功するための必ずやるべき基本的なコツは以下の記事で紹介しています。

» 「キッチンカーは儲かるのか?成功者に見る6つの傾向」

「キッチンカーは儲かるのか?成功者に見る6つの傾向」

2020.12.23

人気の先輩唐揚げキッチンカーを紹介

唐揚げ

全国各地で既に営業している唐揚げを販売するキッチンカーを5台紹介します。活動地域や主なメニューの他に競合相手との差別化ポイントもお伝えしているので、自分のキッチンカーに取り入れるヒントにしてください。

ベックの唐揚げ(宮城県仙台市)

唐揚げのベック
引用元:移動販売VEC ”ベックの唐揚げ ”公式サイト

「ベックの唐揚げ」は宮城県仙台市を中心に活動している唐揚げ専門のキッチンカーです。唐揚げの原料に卵・小麦粉を使っていないので、アレルギーがある人でも安心して食べられます。

車体は赤と白に統一されていて、遠くからでも一目でベックの車両と分かります。デザインではなく色味で人目を引くのが「ベックの唐揚げ」のキッチンカーの特徴です。ホームページやFacebookのお客様のコメントを見ると、代表の人柄の良さが伝わり、お客様に愛されるお店作りの大切さを改めて感じさせてくれるキッチンカーです

味処 ぎん亭(千葉県柏市)

「味処 ぎん亭」は千葉県柏市に店舗を構えるボリューム満点の各種定食をリーズナブルな価格で楽しめる人気の飲食店です。代表的なメニューである「大盛唐揚げ」を販売するキッチンカーを柏市周辺のショッピングモールや千葉県内のイベント会場で出店しています。

唐揚げ専門はっぴ商店(大阪府枚方市)

「唐揚げ専門はっぴ商店」は大阪府枚方市・高槻市・交野市を中心に出店しているキッチンカーです。高級醤油「下総醤油(しもうさしょうゆ)」をぜいたくに使ったジューシー&ザクザク感が自慢の唐揚げを販売しています。

唐揚げキッチン ばがぼんど(福岡県)

「唐揚げキッチン ばがぼんど」は福岡県内各地に出店する唐揚げを中心にバナナを使った春巻きなども販売するキッチンカーです。平日は商業施設の駐車場での出店が中心で、週末はイベントに積極的に出店しています。こだわりのタレにしっかり漬け込んだ唐揚げは、パリパリジュワッとした食感が自慢です

あまだれからあげ 〇元(まるげん)(大阪府)

「あまだれからあげ 〇元」は大阪府内を中心に土日祝日に活動するキッチンカーです。週末に開催されるイベントが主な出店場所です。だしがしっかりと効いた自家製ダレを使った「甘だれ唐揚げ」と自家製ブレンド塩で味付けした「めかぶ塩唐揚げ」を販売しています。

まとめ

唐揚げはキッチンカーで販売するメニューとして、さまざまなメリットがあります。いくつかのデメリットを解決できるようであれば、とても有望なメニューです。調理は難しくないメニューでありながら、今回の試算では年間で942万円の売り上げと415万円の年収が可能なことが分かりました。

唐揚げのキッチンカーで成功するためには、出店場所のニーズを満たすことはもちろん、材料の鶏肉や味付けにこだわるなどして、競合相手との差別化が欠かせません。

キッチンカーの開業に向けてもう一歩踏み込んで学びたい人には、株式会社フードトラックカンパニーが開催しているキッチンカー開業セミナーがおすすめです。無料ながらとても学ぶことが多いセミナーなので、成功のためのさまざまなヒントも得られるでしょう。全国4カ所のセミナー会場とオンラインで随時開催しているので、どなたでも参加しやすいです。