キッチンカーの営業許可でドリンク販売が可能!タンク容量に注意!

キッチンカーの営業許可でドリンク販売が可能!タンク容量に注意!

「キッチンカーでドリンクを販売するためにどんな許可が必要なんだろう?」

「利益率の高いアルコールを売りたいんだけど可能なのかな?」

「特別な許可が必要なドリンクってあるんだろうか?」

こんな疑問を持っていませんか?

キッチンカーで取り扱うドリンクについて悩むその気持ちはよく分かります。なぜなら、私自身も飲食業の経験が全くなかったので、メニューに飲み物を加えるために特別な許可が必要なのか分からず困ったからです。

実際に私がキッチンカーの開業準備の過程で調べたドリンクを販売するための許可について、最新情報も交えながら紹介します。

この記事では、

  • タンク容量の違いがドリンク販売戦略に与える影響
  • ソフトドリンクを販売するときの注意点
  • キッチンカーで提供できるアルコール飲料の種類

をお伝えします。

この記事を書くために改めて保健所に直接電話で確認した内容を交えてお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。

タンク容量がドリンクの許可に大きく影響する

テイクアウトの食べ物と飲み物

キッチンカーでは、積載している給排水タンクの容量によって、さまざまな点で許可内容に違いがあります。2021年6月の改正食品衛生法施行により、自治体によってバラバラだった給排水タンク容量は、「40L程度(以下、40L)」「80L程度(同、80L)」「200L程度(同、200L)」の3種類に統一されました。給排水タンクの容量によって許可される「提供品目数」「調理工程」が異なります。

セット販売には80L以上のタンクが必要です

食べ物・ドリンクを問わず40Lのタンクを積載したキッチンカーでは、「単一品目(一つのメニュー)」のみ販売が許可されます。したがって、食べ物とドリンクをセットで販売することはできません。つまり、40Lのタンクを積載したキッチンカーでドリンクを販売する許可を得るためには、1種類の飲み物専門のキッチンカーにしなければなりません。

一方、80Lまたは200Lのタンクを積載したキッチンカーでは、「複数品目(複数メニュー)」の販売が許可されるので、複数種類のドリンク販売はもちろん、食べ物とドリンクを一緒に販売することも可能です

40Lタンク積載車ではカフェオレが販売できない

キッチンカーが積載する給排水タンクの容量によって、キッチンスペースで可能な「調理工程」の種類も異なります。40L・80L・200Lタンクを積載したキッチンカーで可能な調理行程はそれぞれ1工程・2工程・複数工程です

カフェオレを例に考えると、カフェオレが出来上がるまでに、「コーヒーをいれる」「コーヒーとミルクを混ぜる」という2工程が必要です。つまり、1工程のみ許可される40Lタンクを積載したキッチンカーでは、カフェオレは販売できません

3工程以上が必要なドリンク(例:ホイップクリームをトッピングしたカフェオレ)を販売する許可を取るためには、200Lリットルタンクの積載が必要です。

実際にドリンクが完成するまでの工程数がいくつになるかは、保健所によって解釈が異なる可能性があります。「工程数の解釈が違ったせいで予定していたドリンクが販売できない」という事態を避けるためにも、事前に営業予定の地域を管轄する保健所への確認が必要です。

キッチンカーでのドリンク販売の許可まとめ

キッチンカー

キッチンカーを開業する際に取得する飲食業の営業許可があれば、さまざまな種類のドリンクを販売可能です。キッチンカーでドリンクを販売する条件について、ソフトドリンクとアルコール飲料に分けて解説します。

ソフトドリンクは営業許可のみで販売できる

キッチンカーで飲食業の営業許可が取得できていれば、ソフトドリンクを販売するために別の許可は不要です。ただし、カップにコーヒー・紅茶・ジュース類を注いで販売する際には、積載するタンクの容量によって可能な調理工程数が異なるので、注意しましょう。

缶・ペットボトルに入ったソフトドリンクの販売も可能です。ただし、40Lタンクを積載したキッチンカーでは、「単一品目(一つのメニュー)」のみ販売が可能なので、食べ物と一緒に缶・ペットボトル飲料を販売できるかは、営業予定地域の保健所への確認が必要です。

カップに注げばアルコールも販売できる

飲食業の営業許可を取得しているキッチンカーでは、カップに注いで提供する形であればビールやハイボールなどのアルコール飲料も販売できます。生ビールのようにサーバーから注いで販売することが可能ですし、缶ビールなどをスタッフが開封して注いだものを販売することも可能です

その他には、スタッフの手で作ったカクテル類もカップに注げば提供可能です。ただし、積載したタンク容量による制限はアルコール類の販売でも同様なので、保健所への確認が欠かせません

アルコール販売で気を付けなければならないのは、未開封の缶やびん詰めの酒類を販売するためには、「酒類小売業免許」が必要な点です。キッチンカーで缶ビールや缶チューハイなどを販売したい場合には、地域を管轄する「税務署」に問い合わせをして、必要な手続きをとってください。

まとめ

キッチンカーを開業する際に取得する「飲食業の営業許可」があれば、ソフトドリンクからアルコール飲料まで、さまざまな種類の飲み物を販売可能です。ただし、キッチンカーに積載するタンクの容量によって「提供品目数」「調理工程」の条件が異なるので、キッチンカーを購入する際には、この点にも注意した上での車両選びが必要です。

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