「キッチンカーで儲かるメニューを具体的に知りたい!」

「どういう考えてメニューを選べば儲かるのかが知りたい!」

「儲かるメニューにはどのような特徴があるのだろうか?」

こんな疑問を持っていませんか?

その気持ちはよく分かります。なぜなら、私自身も自分のキッチンカーを開業する際に、出店場所のニーズを満たすことを考えると、どんなメニューを販売すれば良いか悩んだ経験があるからです。

私が実際にキッチンカーを運営して経験したことや、周りのキッチンカーを見て学んだことも踏まえて、儲かるメニューに関する情報をまとめました。

この記事では、

  • 儲かるメニューが共通して持っている特徴
  • 食事系の儲かるメニュー5選
  • 軽食系の儲かるメニュー9選
  • 儲かるドリンクメニュー3選

をお伝えします。

儲かるメニューの具体例はもちろん、競合するキッチンカーが販売している一般的なメニューを儲かるメニューに変えるための考え方も解説しているので、ぜひ最後までお読みください。

キッチンカーの儲かるメニューの特徴5選

ハンバーガーとフライドポテト

キッチンカーの儲かるメニューを「売り上げをしっかり上げて利益を残すメニュー」と定義し、それらが持っている特徴を五つ紹介します。自分のキッチンカーメニュー選びの参考にしてください。

1.誰もが知っている定番メニューである

一般的な人間の心理として、大きな成功を得ることよりも失敗しないことを重要視する傾向があります。キッチンカーのメニュー選びの場合も、聞いたことがないメニューを選んで、新しい発見が得られる可能性はあるものの、口に合わないかもしれない危険を冒すよりも、間違いのない定番メニューを選ぶ傾向が強いでしょう。

したがって、誰もが知っている定番メニューであることは、儲かるメニューが持っている特徴の一つです。

ただし、何の変わったところのない、どこにでもある定番メニューでは、魅力に欠けるので、何らかの特徴を持たせる必要があります。例えば、材料の一部に地元の食材や有名ブランドの商品を使うなど、ちょっとした工夫で他にはない魅力を持った定番メニューを作り上げることが可能です。

2.出店場所のお客様のニーズを満たす

キッチンカーは毎日のように出店場所が変わる可能性があるので、それぞれの出店場所によって変わるお客様のニーズを満たせるメニューが儲かるメニューといえます。つまり、出店場所・時間帯によって儲かるメニューは変わります

例えば、平日昼間のオフィス街でのランチ出店で求められる大きなニーズの一つは、「すぐに購入できること」です。というのも、ランチ出店の顧客であるサラリーマン・OLのみなさんは、限られた昼休みの中で「昼食を購入する」「昼食をとる」「休憩する」などをこなさなければならないからです。

一般的に60分の休憩時間が多い中で、昼食を購入するためだけに30分も並ぶことは現実的には難しいでしょう。したがって、ランチ出店では提供スピードが速く短時間で多くの販売をこなせるメニューが儲かるメニューとなります。

3.調理工程が簡潔で提供スピードが速い

ランチ出店はもちろん、その他のイベント出店・軽食出店においても儲けるためにはメニューの提供スピードが速いことは欠かせません。多くの人が一度に来店すると、どうしても行列ができてしまいます。

ある程度の行列は集客効果がありますが、あまりに行列が長いと「長時間並ぶのは嫌だから、それだったら2番目に食べたい〇〇にしよう」と、販売機会を逃してしまう可能性があります。このような事態を避けるためにも、どんな出店形態であっても提供スピードの速さが儲かるメニューには必要です

提供スピードを早くするコツは、現場での調理工程をとにかく簡潔にして販売時に行う調理作業を極力少なくすることです。注文が入ってから調理するのではなく、注文が入ったら盛り付けるだけで完成するといった形で提供できる準備が求められます。

4.単価が高い

テイクアウトの食べ物と飲み物

一般的に単価が高い商品の方が低い商品よりも儲かるといわれます。これをキッチンカーのメニューで具体的な数字を用いて説明しましょう。

商品A(価格:500円)と商品B(同:1,000円)を販売するとして、どちらも原価率は30%、調理・販売にかかる費用(人件費・光熱費・出店料など)は20%とします。この場合の商品A・商品Bが1個売れたときの利益は以下の通りです。

  • 商品A:500円-150円(原価)-100円(調理・販売費用)=利益:250円
  • 商品B:1,000円-300円(原価)-200円(調理・販売費用)=利益:500円

実際の現場では、提供スピードやメニュー人気など、さまざまな点で条件が異なってきますが、一般的な考え方としては、上記の通り単価が高いことが儲かるメニューには求められます。単価を高くするためにメニューに求められる特徴を紹介します。

独自性・限定性などの付加価値が付いている

付加価値がある商品は単価を高く設定できます。キッチンカーのメニューにもちょっとした工夫で付加価値を付けることは可能です。例えば、定番メニューであるカレーライスも、材料の牛肉をブランド牛にすれば、「〇〇ブランド牛使用」とうたうことで通常のカレーよりも単価を高くすることが容易です。

ブランド牛の使用が難しければ、営業地域で収穫されたジャガイモ・ニンジン・タマネギを使用すれば「地元〇〇産の野菜を使っています」と、実際にかかっている費用は変わらなくても、競合との差別化ができます

季節などの限定性をメニューに持たせることも単価を高くすることにつながります。クレープを販売するキッチンカーだったら、「今が旬!〇〇を贅沢に使った季節限定メニュー販売中!」と限定メニューを販売可能です。

〇〇には季節ごとの旬の果物(冬~春:イチゴ、夏:サクランボ・モモ・マンゴー、秋:ブドウ・リンゴ・キウイフルーツ)を当てはめれば、年間を通して限定メニューを準備できます。ハロウィン・クリスマス・バレンタインデーなど季節のイベントに合わせたメニューも限定性を持たせるのに有効です。

セットにできるメニュー構成になっている

キッチンカーで単価を上げるために欠かせないのが「セットメニュー」の販売です。鶏の唐揚げとフライドポテトといった食べ物同士の組み合わせも考えられますが、セットメニューの定番は食事とドリンクのセットになります。セットメニューを販売する際に気を付けたいのは、メインとなる食事に合わせたドリンクメニューを準備することです。

例えば、ピザやケバブを販売するキッチンカーであれば、ホットコーヒー・冷たいソフトドリンク(お茶類・炭酸飲料など)・アルコール飲料と幅広いドリンクをセットにできます。一方、牛丼・かつ丼・親子丼などの丼物とホットコーヒー・レモンティーなどの組合せには違和感を覚える人もいるでしょう。

このように食事と一緒に飲みたくなるドリンクメニューを販売するのが、セットメニューの売り上げを伸ばすコツです。

トッピングの追加や大盛りが選べる

レタスホットドッグ

基本となるメニューにプラス料金で「トッピング」を加えられるようにすると、少ない労力で単価を上げられます。例えば、「クレープ」なら生クリーム増し・季節のフルーツソース追加など簡単にトッピングメニューを作れます。「ピザ」の場合も、プラス料金で具材を増やしたり、チーズの量を増やしたりするなどの形でのトッピングが可能です。

トッピングと並んで少ない労力で単価を上げられるのが「大盛りメニュー」を設定することです。カレーや丼物などご飯を使うメニューであれば、簡単に大盛りにできますし、ラーメン・うどん・パスタなどのめん類でも大盛りメニューを作れます。

5.原価率が低く粗利率が高い

キッチンカーに限らずどのような商売でも、同じ売値であれば原価率が低い(=粗利率が高い)商品の方が儲かりやすいです。一般的な飲食業での原価率の目安は30%といわれていますのでこの数字を一つの目安にして、原価と売値を見比べてみてください。

一般的に原価率の低いメニューとしては、たこ焼き・お好み焼き・ピザなどの粉ものが広く知られています。甘い粉ものと呼べるクレープ・チュロスなども同じく原価率は低い分類です。その他、かき氷・綿あめも原価率が低いメニューとして有名です。

原価率が高いメニューと低いメニューをセットとして販売することでも原価率を下げられます。例えば、800円のハンバーガー(原価率:50%、原価:400円)と300円のコーヒー(原価率:15%、原価:45円)をセットにして1,000円で販売する場合の原価率は以下の通りです。

  • 売値:1,000円
  • 原価:445円
  • 原価率:44.5%

もちろん、メニュー単体での原価率を下げる工夫は大事ですが、同時にキッチンカー全体で原価率を下げる工夫をすることが、儲かるメニューを増やすことにもつながります。

ランチの定番!食事系の儲かるメニュー5選

生ハムのピザ

食事系のメニューはランチ出店はもちろん、イベント出店時でも売れる時間帯は限られているので、特に提供時間の短さが求められます。儲かる食事系メニューとしておすすめする5種類を紹介します。

1.カレーライス

誰もが知っているカレーライスは、キッチンカーではランチ出店で見かけることが多い定番メニューです。間食としてちょこっと食べるというよりもしっかりとした食事メニューなので、ランチ出店・イベント出店などで昼食・夕食として限られた時間でたくさん販売できるようにオペレーション面での工夫も求められます。

但し、実際にはご飯にカレールーをかけるだけなので、提供スピードはかなり速くできるでしょう。カレーライスに使う具材は肉類・野菜・スパイス・米と幅広いので、それぞれに付加価値のあるものを使うことで、メニューに付加価値を加え単価を高くすることが可能です。

トッピングもチーズ・納豆などのせるだけのものから、目玉焼き・ウィンナーと簡単な調理のみで準備できるものまで幅広く準備できます。さらにご飯・カレールーともに大盛りメニューを設定するのも簡単なので、単価を高くする方法はいくつも考えられます

カレーライスの原価率は20~30%と高くないので、お客様のニーズにマッチした出店・販売ができれば、キッチンカーの儲かるメニューとして活躍するでしょう。キッチンカーでカレー屋さんを開業する前に知っておきたい情報は、次の記事を参考にしてください。

» カレー屋さんのキッチンカー(移動販売)で開業する前に知っておきたいこと

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2021.01.27

2.ピザ

キッチンカーでのピザ販売は、お客様の目の前で調理した焼きたてピザをその場で提供できるのが大きな魅力です。もちろん誰もが知っている定番メニューですし、トッピングにバリエーションを持たせたり、セットメニューにしたりする工夫で単価を高くすることも可能です。また、原価率も20%程度と低い点も儲かるメニューの特徴といえるでしょう。

しっかりと食事をしたい人にはピッタリですが、軽く何かを食べたい人のニーズを満たすためには、サイズを小さくする・片手で食べられる形にするなどのアレンジが求められます。調理工程の中ではピザを焼く工程が一番時間がかかります。混雑時の行列を最小限にするために、ピザを焼く時間をなるべく短くするための工夫が必要です

ピザにはキッチンカーで儲けるメニューに求められる条件がいくつも揃っています。さらに詳しい情報は次の記事を参考にしてください。

» ピザのキッチンカー開業を徹底解説!5つの基礎知識や成功のコツも紹介!

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2020.12.07

3.丼

親子丼

牛丼・かつ丼・親子丼などの丼物は、出店時にはご飯に具材を盛り付けるだけなので、提供スピードが速いキッチンカーメニューの代表格です。その多くは誰でも知っている定番メニューなので、認知に困ることもありません。

牛丼の牛肉やタマネギ、かつ丼の豚肉や卵、親子丼の鶏肉や卵などは食材にこだわることで付加価値を付けることも可能です。例えば、ブランド牛・豚・鶏を使っても良いですし、地元で収穫された野菜を使うだけでも付加価値を付けられます。味噌汁・豚汁などとのセット販売や、ご飯大盛りメニューを作ることでも単価を上げることが可能です。

丼物はランチ出店・イベント出店などにピッタリな典型的な食事メニューなので、限られた営業時間でたくさん販売できるオペレーションが重要です。丼物の一つである豚丼のキッチンカー運営については下記の記事で紹介しています。

» 豚丼のキッチンカー開業に役立つ情報を徹底解説

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2021.03.09

4.ケバブ

トルコの一般的なファストフードであるケバブは、まずそのお肉の見た目で集客が期待できる特徴のあるメニューです。一般的なパン生地のピタに挟んだものは食事・軽食にピッタリですし、ケバブ丼にすればボリュームたっぷりな食事メニューにもなります。したがって、ランチ出店・イベント出店・軽食出店と出店場所を選びません。

肉の塊から肉をそぎ落とす調理行程が必要ですが、ケバブの場合はそれすらもお客様を喜ばせるパフォーマンスとなりえます。もちろん、提供スピードを重視するために、あらかじめ肉を切り分けておくことも可能です。飲み物とのセット販売にもピッタリですし、肉の量を増やしたり、ご飯の量を増やしたりすることで大盛メニューも設定可能です。

ケバブは誰でも知っている定番メニューではない点と牛肉または羊肉を使うのが一般的なので原価が高くなってしまう点に注意が必要です。ケバブのキッチンカー開業を検討する際に知っておきたい情報を下記の記事で紹介しています。

» ケバブキッチンカーの開業手順と儲かるコツ4選を解説!初期費用は310万円!

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2017.04.17

5.牛タン

牛タンは普段から食べる機会はあまりない人が多いかもしれませんが、認知度は高いメニューです。また、一般的には高級食材のイメージがあるので、単価を高くしても受け入れられやすい特徴があります。丼・弁当・牛タンシチューなどのメニューは、ランチ出店・イベント出店などの食事として販売できますし、牛タン串・牛タンコロッケなどの軽食として販売することも可能です。

いずれのメニューにおいても、仕込みをしっかりするなど調理工程を工夫することで提供スピードを速くすることは可能です。高級食材ゆえに原価もどうしても高くなってしまいます。原価率と実際の粗利の金額を見ながら、売値をいくらにするかの試行錯誤が必要になるでしょう。牛タンを販売するキッチンカー運営については以下の記事で確認してください。

» 牛タンのキッチンカー開業に役立つ情報を徹底解説

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2021.04.27

終日販売できる!軽食系の儲かるメニュー9選

ワッフルコーンのクレープ

軽食系メニューの特徴は、食事時間に関係なく1日中売れることです。また、他のメニューとセット販売するなどの工夫により、食事メニューとして売り出すことも可能です。軽食系メニューの中でおすすめする9種類のメニューを紹介します。

1.クレープ

「キッチンカーで販売するメニューといえば?」という問いに対して、多くの人が答えるメニューの一つが「クレープ」です。誰もが知っている定番メニューなので売値も安定しており、セットメニューやトッピングなどの工夫で単価を上げられる特徴があります。

原価率はメニューの種類によって前後しますが、おおよそ20~25%前後と水準の30%よりは低く設定可能です。クレープは子どもから大人まで幅広い年齢層に好まれ、チョコバナナ・イチゴホイップといった定番のスイーツ系メニューからハムチーズ・ツナサラダなどのおかず系のメニューまで販売できるのも魅力です。

食事メニューとして考える人は少ないので、ランチ出店には向いていませんが、イベント出店・駅前やショッピングモールでの軽食出店・住宅展示場などの買取出店と幅広い出店方法が可能です。

調理工程については、ある程度まとめてクレープ生地を焼くことや包む工程を工夫することで提供スピードをある程度までは速くできます。キッチンカーでのクレープ営業については、以下の記事でも解説しています。

» クレープ販売キッチンカーの開業方法と儲けるコツ4選を解説!売上・年収も紹介

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2021.05.20

2.たこ焼き

たこ焼きは大人から子どもまで広く認知されている人気メニューです。基本のソース味の他にも、醤油・塩だれ・明太子マヨネーズ・チーズなどのトッピングにより単価を上げられます。さらに、複数の味を一度に味わえるコンビメニューや個数を増やしてメニューを販売することでも単価を上げることは可能です。

たこ焼きは原価率が低い粉ものの代表格でもあり、原価率は25%程度と飲食業の目安である30%より低くなっています。一般的には軽食という認識が多いので、イベント出店・軽食出店が中心となりますが、ご飯として食べる人もいるので、ランチ出店に挑戦してみても面白そうです。

調理工程では「焼き」に時間がかかりますが、一度焼ければ多くの注文に対応できるので、「焼き」の時間を最小限にするオペレーションが求められますキッチンカーでのたこ焼き販売に関するさらに詳しい情報は次の記事を参考にしてください。

» たこ焼きキッチンカーの開業を徹底解説!年収420万の可能性も!成功のコツ4選も紹介

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2021.04.06

3.焼きそば

焼きそば

お祭りの屋台などテイクアウトメニューとして多くに人に認識されている焼きそばは、定番のソース焼きそばをはじめ、塩焼きそば、富士宮やきそば(静岡県)や横手やきそば(秋田県)などご当地メニューまで幅広いバリエーションを誇ります。

調理器具も鉄板さえあればキッチンカーでも調理可能で、基本的には具材を焼くだけなので調理も簡単です。また、一度に何人分もまとめて調理できる上に、パックに詰めて取り置きしたものを販売することも可能なので、かなり速い提供スピードを実現できます

焼きそばの材料の麺にこだわる、具材の豚肉を地域のブランド豚にする、具材の野菜(キャベツ・ニンジンなど)を地元産のものにする、など定番メニューながらも独自性を出しやすいので、単価を高くすることも可能です。さらに、卵焼きなどのトッピングや大盛りメニューを準備することでも単価を高くできます。

原価率は20%程度と焼きそばは儲かるメニューの条件をこの点でも満たしています。100%食事というわけではありませんが、間食で気軽に食べるにはボリュームもあるメニューなので、軽食として販売するためには、量を少なめにするなどの工夫が必要です。焼きそばを販売するキッチンカーについてさらに知りたい人は、下記の記事を参考にしてください。

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2019.11.05

4.鶏の唐揚げ

鶏の唐揚げもクレープと並んで、キッチンカーで販売するメニューの定番といえる商品です。唐揚げ弁当や唐揚げ丼にすることで食事メニューにもできますし、コンビニのホットスナックコーナーで販売されているように単品で軽食として食べるのにも向いています

このような特性をいかせば、ランチ出店・イベント出店・軽食出店など出店場所の来客層に合わせたメニューを準備することで、幅広いお客様のニーズを満たせます。調理工程もキッチンカーでは揚げるだけなので簡単ですし、ある程度作り置きもできるので、提供スピードを速くすることは十分可能です。

一般的な原価率は飲食店メニューとしては標準的な30%程度です。出店場所の地鶏を使って付加価値を付ける、おろしポン酢・香味ねぎソースなどのトッピングを加える、ドリンクやフライドポテトなどとのセットメニューを作るなど、単価を上げるための工夫もさまざまなことが考えられます。

このように鶏の唐揚げはキッチンカーメニューの定番ながら、さまざまな差別化・付加価値を付けやすい特徴があるので、工夫次第では儲かるメニューにすることも可能です。鶏の唐揚げのキッチンカー営業についてさらに詳しく知りたい人は下記をご覧ください。

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2020.09.29

5.フライドポテト

フライドポテトはもちろん誰でも知っている定番なので、儲けるメニューに必要な特徴を満たしています。食事メニューというよりも軽食メニューなので、単体ではランチ出店には向いていないかもしれませんが、食事メニューと一緒に販売する形ならついで買いも期待できます。もちろん、イベント出店・軽食出店にはピッタリです

仕込みをしてきたジャガイモをキッチンスペースで揚げるだけですし、ある程度の作り置きができるので提供スピードに問題はありません。バーベキューソースやチーズソースなどをかけたものをメニューに加えたり、ドリンクとのセットメニュー、大盛メニューなどを設けたりすることにより単価を上げられます。

原価率は25%程度ですが、原材料であるジャガイモと油の仕入れ値をまとめ買いなどにより下げることで、さらに原価率を下げられる可能性があるでしょう。フライドポテトをキッチンカーで販売することについては、次の記事で解説しています。

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2020.03.19

6.焼き鳥

焼き鳥

焼き鳥は曜日を問わず日常的に購入される特徴のある定番メニューです。スーパーなど商業施設の駐車場で焼き鳥を販売するキッチンカーを定期的に見かける人もいるでしょう。一般的には軽食として扱われる機会が多いですが、丼や弁当にすれば食事メニューとしての販売も可能です。したがって、ランチ出店・イベント出店・軽食出店とさまざまなシーンにピッタリの商品です。

鶏肉だけでもさまざまな種類があるので、地域のブランド地鶏や飼育方法に特徴がある鶏肉などを使えば、付加価値・限定性のある焼き鳥となり単価を上げられます。また、さまざまな種類をまとめたものや、塩とタレの食べ比べなどセット販売しやすいのも儲かるメニューにピッタリです。

一般的な原価率は20%程度となっているので、販売量が増えればしっかりと粗利を残せます。また、串にするものを鶏肉に限定せず、牛串・牛タン串・豚串などバリエーションをどんどん増やせるのも魅力です。

キッチンカーで行う調理工程は「焼くだけ」なので、とても簡単ですが混雑時には焼きあがるのを待つ状態にもなりえるので、短時間で1本でも多く販売できるオペレーションが求められます。焼き鳥を販売するキッチンカーに関する詳しい情報は、下記の記事で解説しています。

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2020.11.13

7.ホットドッグ

ホットドッグは誰もがその味を想像できる定番メニューです。一般的に軽食のイメージがありますが、フライドポテトなどとのセットを販売すれば十分に食事メニューとしてのボリュームも演出できます。出店場所は、ランチ出店・イベント出店・軽食出店のいずれにも適しています。

基本的にパンにソーセージを挟んで提供するだけの調理工程なので、提供スピードは極めて速く短時間で多くの来客に対応可能です。そこまで高価なメニューではありませんが、パンやソーセージへのこだわりを価格に反映できれば、メニューそのものの単価を上げることは可能です。

その他にもフライドポテトや飲み物とのセットメニューにしたり、チリソースやチーズソースなどをトッピングしたり、と単価を上げてホットドッグを儲かるメニューにする工夫はいくつも試せます。ホットドッグを販売するキッチンカーについての、より具体的な情報は次の記事を参考にしてください。

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2017.03.18

8.ハンバーガー

テイクアウトメニューの代表格であるハンバーガーは、工夫次第で儲かるメニューになる可能性を秘めています。誰もが知っている定番メニューですし、ハンバーグ・バンズ・トッピングと食材の産地・ブランド・調理方法など競合との差別化を図る要素が複数あるので、単価を高くしやすい特徴があります

さらにドリンクやフライドポテトなどとのセットしやすいことも単価を高くするために有利です。ハンバーガー自体の原価率は30%以上となることが多いので、一緒に販売する他のメニューと合わせて考えることで、全体的な原価率を下げる工夫が求められます。

ハンバーガーは、しっかりとした食事メニューと認識する人が多いので、軽く口にしたい人が多い出店場所では苦戦するかもしれません。ランチ出店・イベント出店などでは、問題なく多くの人に購入してもらえるでしょう。

商品の特性上、作り置きが難しくパンに具材を挟む工程も必要となるので、提供まである程度の時間はかかります。注文から手渡すまでなるべく時間をかけないために、スタッフの動線も含めた工夫が必要です。キッチンカーでのハンバーガー販売については、下記で詳しく解説しています。

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2017.03.19

9.綿あめ

綿あめ

綿あめはお祭りなどの屋台の定番メニューとして誰もが知っている商品です。袋やプラスチック容器などに詰めたものを作り置きして販売することが多いので、提供スピードには困りません。また、専用の機械にザラメを入れるだけで完成するので、調理工程が簡単なのはもちろん、仕込みにも時間を取られないのが利点です

綿あめにさまざまな色を付けることで付加価値を加えることは可能です。そして、何よりも綿あめの一番の魅力は5~10%という原価率の低さにあります。これだけ原価率が低ければ、販売数さえ伸ばせればかなりの利益を残すことも可能です。

購入してくれるのは小さなお子様連れが中心なので、出店場所はイベント出店やショッピングモールなどでの軽食出店が中心となります。綿あめ単体ではなく、その他のスイーツ類やコーヒーなどのドリンクと一緒に販売することを試してみるのも良いでしょう。綿あめを販売するキッチンカー運営については、下記の記事でも詳しく解説しています。

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2021.04.22

忘れちゃいけない!儲かるドリンクメニュー3選

コーヒー

ドリンク単体で大きな金額を儲けるのは難しいですが、広く認知され、調理工程が簡潔で、原価率が低いものがいくつもあるので、その他のメニューとセット販売することでキッチンカーの利益獲得に貢献してくれます。特におすすめの3種類の儲かるドリンクメニューを紹介します。

1.コーヒー

取り扱うキッチンカーが多いドリンクの一つがコーヒーです。いうまでもなく定番の飲み物ですし、ドリップ用の器具を使えば、ほとんど人の手をかけずに準備ができ、提供スピードも問題ありません。

豆の種類・焙煎方法などにこだわることで単価を上げることもできますし、カフェオレやカフェモカなどメニューを増やしたり、サイズをS・M・Lと種類を増やしたりすることで単価を上げることも可能です。一般的に原価率は10~15%と言われていますので、キッチンカーで扱うメニューの中でもかなり低い部類となります

コーヒーのみの販売で大きな売り上げを上げるのは難しいようであれば、軽食やスイーツ類も一緒に販売することも試してみましょう。クレープ・ハンバーガーなどコーヒーと一緒に食べるのにピッタリなメニューを販売しているなら、コーヒーも販売することをおすすめします

2.ビールなどのアルコール飲料

ビール・ハイボール・サワー類をはじめとするアルコール飲料も儲かるメニューとしておすすめです。基本的に調理工程は(氷を入れて)注ぐだけなので、かなりの提供スピードが期待できます。ソフトドリンクよりも単価が高く、原価率は25~30%程度と飲食業のメニューとしては一般的な水準です

アルコール飲料のみのキッチンカー運営は難しいですが、肉類メニュー・たこ焼き・フライドポテトなどのアルコール飲料と一緒に食べたいメニューを販売する場合には、メニューの一つとして加えてみることをおすすめします。缶ビールをカップに注げば、キッチンカーの営業許可のみで販売可能なので、気軽に試すことが可能です

3.ソフトドリンク全般

コーラなどの炭酸飲料、緑茶・ウーロン茶などのお茶類、そしてカルピス・オレンジジュースなどソフトドリンク全般も儲かるメニューです。ペットボトルで販売されているものをカップに注いで販売すれば、原価率は10%程度に抑えられますし、調理工程も氷を入れて注ぐのみです

ペットボトル商品を買うだけなので、たくさんの種類を販売可能です。食事系メニューと軽食系メニューの両方とセット販売することが可能なので、メニューの単価アップに貢献します。キッチンカーでのドリンク販売の許可については、ソフトドリンク・アルコール飲料の両方について下記の記事で詳しく解説しています。

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2023.03.01

まとめ

キッチンカーで販売できる儲かるメニューの五つの特徴をお伝えしました。全ての特徴を100点満点にするのは難しいですが、具体的なメニューを紹介する際にお伝えしたように、それぞれのメニューにできる工夫を重ねることでキッチンカー全体で儲けることは可能です。

儲かるメニューも含めて、キッチンカー開業の全体について学びたい人には、全国各地で無料で受講できるキッチンカー開業セミナーがおすすめです。