
こんにちは!元クレープキッチンカーオーナーのMintです。
この記事では私のクレープ販売歴10年の経験をもとに、クレープのキッチンカーを開業する方法と流れについて解説します。
キッチンカーでクレープを販売してみたいと思ったものの、
- 「キッチンカー開業に向けて何から始めるべきか分からない。」
- 「クレープの営業許可はどうすればいい?」
- 「開業に向けてどんな費用が必要?資金はどうする?」
- 「クレープの営業のために考えるべきことは何?」
- 「フランチャイズと個人開業はどう違うの?」
など、開業までにどんな順番で動けば効率的なのかイメージできずにお困りではないでしょうか?
この記事では必要な費用や資金調達の方法、車両や設備の選び方、メニュー開発や出店場所の探し方、さらに保健所の申請や税務手続きなどクレープのキッチンカー開業に必要な全体像と優先順位について徹底解説していきます。
わたしの実体験をベースにStep1から順に解説していきますので、是非最後まで読んでみてください。
目次
Step1:クレープのキッチンカーの目標金額を決める

クレープのキッチンカーで開業を考える際、まず最初に取り組むべきは「どれくらい稼ぎたいか」という目標金額を明確にすることです。ここが曖昧だと下記のように様々な点で弊害が起こってきます。
- 原価率や販売価格が定まらない
- 仕入れ量の見通しが立たない
- 資金計画が不透明で融資や補助金が通りにくい
- 売上に見合った車両選定ができない
- 必要な調理設備が決まらない
- 必要な出店日数が分からない
- 確保すべき出店場所の数があいまいになる
- 働き方の方向性がブレる(週末起業orフル稼働など)
そもそもキッチンカー営業はご自身の収入を増やすために行う「お仕事」です。売上・収入目標を曖昧にしたままスタートしてしまうと、その後の資金計画から営業計画に至るすべての道筋がブレてしまいます。よって開業準備は「目標売上」から逆算して計画するようにしましょう。
ただ「稼ぎたい金額を決める」といっても、人によって必要な金額は全く違います。毎月の生活費をまかなうために20〜30万円以上の収入を目指す人もいれば、退職後の楽しみとして「少しお小遣いが残ればいい」という人もいます。
また副業として取り組み、月に10万円程度のプラス収入があれば十分と考えるケースもあるでしょう。このようにして明確な目標が決まれば、逆算して「一日の売上目標はどれくらいか」「何日出店すれば達成できるか」「客単価をいくらに設定するか」といった具体的な数値に落とし込むことができます。
このようにして「自分はどのレベルの収入を得たいのか」をはっきりさせることが開業の第一歩です。
目標利益・収入を計算する方法
目標を立てる際に大切なのは「売上」ではなく実際の収入の金額です。
一般的にクレープ販売の原価率は25〜30%程度、そこにガソリン代や出店料、消耗品費を加えると、売上の40〜50%が原価と経費として消えると考えるのが現実的です。
例えば月20万円の収入を得たい場合、原価と経費の合計が50%だとすると必要な売上は40万円ですね。客単価500円ならひと月でクレープ800個の販売が必要で、1日60個売れるとすれば約13日(およそ週3日の稼働)で達成できることがわかります。
また副業として月5万円を目標にする場合、原価と経費の合計が50%だととすると必要な売上は10万円。客単価500円ならひと月でクレープ200個の販売が必要で、1日50個売れるとすればひと月の間に4日だけ営業すれば達成できます。
このような計算で、ご自身に必要な売上についてじっくり考えてみる時間を設けましょう。なお下記の記事では、クレープの売上と利益を具体的にシュミレーションした結果をご紹介しています。
私のキッチンカー営業当時の実売データも公開していますので、売り上げ目標を決める際の参考にしてみてください。
参照:クレープのキッチンカーのリアルな収入・売上・利益と儲かる8つのポイント
Step2:個人開業かクレープのフランチャイズを選ぶ

売上と収入の目標が決まったら、次はあなた個人で開業するのか、フランチャイズで開業するのかを決めましょう。フランチャイズと言っても、加盟店舗によって金額も内容もことなります。気になる方は下記の記事を参考にしつつ考えてみてください。
参照:【保存版】移動販売(キッチンカー)のフランチャイズ16社を徹底比較分析!
フランチャイズに向いているのはこんな人
フランチャイズにするか個人開業するかは、どちらがいい・悪いというものではありませんが、向き不向きがあることは確かです。
フランチャイズに向いているのは、
・ゼロから集客方法やレシピを考えるのが不安な人
・できるだけ早く軌道に乗せたい人
・安定したマニュアルやサポートを求める人
です。特に飲食業の経験が浅い人や、副業としてリスクを抑えたい人にとっては心強い選択肢といえるでしょう。
フランチャイズに向かないのはこんな人
一方で、
・オリジナルのメニューを自由に考えたい人
・自分のブランドを育てていきたい人
・仕入れ先や価格設定まで細かく自分でコントロールしたい人
には個人開業が向いています。一定のルールに従う必要があるフランチャイズは、自由度を最優先に考える人にとっては窮屈に感じる可能性があります。
「安定とサポート」を重視するのか、「自由と独自性」を追求したいのかによって、フランチャイズの向き不向きは変わってきますので、この点を一度整理して考えてみてください。
フランチャイズのメリットとデメリット
またフランチャイズと個人開業のメリットとデメリットも下記にまとめているのでご覧ください。
個人で開業 | フランチャイズ | |
メリット | ・メニュー、価格、ブランディングの自由度が高い ・仕入れ先を自分で選べる (=原価を最適化しやすい) | ・既存のブランド力、メニュー、調理技術など出店ノウハウを活用できる ・立ち上がりが速く、初期から成功しやすい |
デメリット | ・集客、出店先開拓、運営について自力で対応する必要がある ・開業に向けた準備に時間やコストが多く発生しがち ・失敗リスクは高め | ・月々のロイヤリティ支払いが発生する場合がある ( 売上5〜6%が相場)※本部により異なる ・指定食材の仕入れ要請、出店先紹介料など支払いが発生する可能性がある ・指定仕入れや運営ルールで自由度が下がる可能性がある |
さらにフランチャイズは営業開始後にロイヤリティの支払いが必要になる場合があるので、開業前に費用の仕組みについて理解しておくことも重要です。
ロイヤリティとは、本部に対して継続的に支払う「使用料」のこと。ブランド名の使用料(商標や看板を使える権利)やノウハウ・マニュアルの利用料、サポート体制の維持費(研修、運営支援、広告など)といった要素を含んでおり、毎月売り上げの一部を本部に支払うというものです。
最近はロイヤリティフリーのフランチャイズが増えていますが、加盟する場合はその点も含めた比較検討が必要でしょう。
フランチャイズの「ロイヤリティーフリー」の注意点
また「ロイヤリティフリー」と記載されていても、契約内容によっては本部指定の食材を使用する必要があったり、出店先に仲介手数料がかかる場合もあります。
キッチンカーの車両費や加盟金など、初期費用として設定されているケースもあるため、開業前にしっかりと条件を確認しておくことが大切です。契約の際は契約書を丁寧に読み込み、納得のいくフランチャイズを選ぶことで安心してスタートできます。
なおフランチャイズで開業される場合は、これ以降で解説する手順をすべて本部のサポートを受けながら進めることになりますので、大きな安心感とメリットにつながるでしょう。
Step3:管轄保健所で事前相談(営業許可の確認)

個人開業の方は目標の売上と収入が定まったら、次は管轄の保健所へ事前相談に行ってみましょう。というのも、キッチンカー営業の場合一般の飲食店と異なり、シンクの数やタンク容量、給排水設備、冷蔵庫の有無など細かい設備要件に制約を受けることがあります。
さらに自治体によっては調理における仕込みや洗浄の拠点を必須とする場合もあり、ルールは地域ごとに異なります。そのためインターネットの情報や他地域の事例を参考にしても、自分の営業地域にそのまま当てはまるとは限りません。
車両を発注してから基準に合わないことが発覚すると、大きな追加費用や時間のロスにつながります。開業準備の早い段階で保健所に相談し、あなたが思い描く通りの営業ができるかどうか確認しておくことがスムーズな営業許可取得への近道です。
【メニューや調理方法は具体的に!】
売りたいものが決まっていなければ保健所としてもアドバイスができません。販売するメニューや調理の工程が明確になっていればいるほど、保健所からのアドバイスも具体的なものになります。
できる限り売りたいものを明確にして足を運ぶようにしてください。
営業許可については下記の記事で詳しく解説されているので、こちらも合わせてお目通しください。
参照:キッチンカーの営業許可証取得を申請から4ステップで徹底解説!
Step4:クレープメニューの試作を開始

保健所での確認・相談ができたら、販売するクレープメニューの試作を開始しましょう。もちろんクレープの試作はもっと早い段階で始めてもOKです。
ただし前述の通り、キッチンカーは店舗営業と違って調理工程にもさまざまな制約を受ける可能性があります。例えば「生クリームは冷凍ホイップではなく、自分で泡立てたものを使いたい!」と思っても、それを保健所が許可してくれるかどうか確認してみないと分からないのです。
先にレシピを完成させたとしても、保健所の営業許可を取るためには市販品や業務用食材を使うしかないということにもなりかねません。よってキッチンカーで販売するメニューを決定するのは、保健所での相談を終えてからのほうが安全だと思います。メニューの試作に掛かった費用が無駄にならないようご注意ください。
【領収書の保管も忘れずに!】
なおメニューの試作・開発にかかった食材費は、全て経費として申告することができます。個人事業主として開業届を出していなくても、キッチンカー営業に掛かった費用であれば経費として認められます。
レシートや領収書は無くさないように保管することを忘れないでくださいね。
クレープのキッチンカー営業でどんなメニューをどれくらいそろえるべきか分からないという方は、下記の記事も参考に考えてみてください。
またおいしいクレープの命でもある「生地作りのポイント」は下記の記事でまとめています。合わせてご参照ください。
参照:クレープの生地の焼き方完全マニュアル|失敗の原因と対処法
Step5:キッチンカーの出店先をリサーチする

このような流れで開業に向けた見通しが立ったところで、出店場所も探し始めるとよいでしょう。キッチンカーにとって出店先の確保は売上に直結しますので、綿密にリサーチしておくことが欠かせません。
先輩オーナーがどんな場所に出店しているのか実際に見に行ってみたり、ネットで下調べするなどできることから始めていきましょう。キッチンカーにおける出店場所の探し方は下記の記事で具体的に解説されていますので必ずお目通しください。
参照:キッチンカーの出店場所おすすめ11選!出店料と3種類の探し方を解説
また出店場所を確実に見つける方法は残念ながら存在しませんが、過去の失敗事例から学び、同じ失敗をしないよう工夫を重ねることでリスクを大きく減らすことはできます。
下記に出店場所探しにまつわる失敗事例を挙げておきますのでこちらもご参照ください。
出店場所にまつわる失敗事例1:人気イベントに出られない
書類審査や抽選が厳しく、特に新規参入者は有名フェスや大型商業施設になかなか出店できないといったケースがあります。またキッチンカーの出店場所として認知度の高い場所ほど、ベテランオーナーで埋まっていて空が出にくい状況です。
新規参入者はこの点を踏まえたうえで、それ以外の場所の開拓に注力しましょう。
出店場所にまつわる失敗事例2:出店料が高額すぎた
出店はできたが出店料が高額で、売上はあったけど赤字になってしまうというケースも少なくありません。売上は天候にも左右されるので、見込んでいた売上に届かない日もあります。「こんなことなら出店しないほうがよかった・・・。」となったこと、私も何回もあります。
とくに開業初心者はできるだけ出店料の少ない場所で調理技術を磨きつつ、確実に利益が残せるような出店場所選びが重要です。
出店場所にまつわる失敗事例3:ターゲット層と合わず売れない
人通りが多い場所に出店できたとしても、ターゲット層と合わなければ売上にはつながりません。クレープの場合、仮にオフィス街に出店できたとしてもまとまった売上にはつながりにくいでしょう。
このように売りたいものとターゲット層が一致しない場所での出店も失敗の要因になります。ご注意ください。
Step6:車両選定と内装・設備を決める

クレープメニューの試作、出店場所リサーチに加えて、キッチンカーを製作するための車両選びも同時進行で進めていきましょう。車両を選ぶ際には、自分が目標とする売上や出店スタイルに合ったサイズを考える必要があります。
軽トラックベースの車両であれば初期費用を抑えられ、狭い場所にも出店しやすいのメリットがあるためクレープのキッチンカー開業には非常に人気の車両となります。ただしキッチンは決して広いスペースとはいえず、販売できるメニュー数、仕込みや食材の量は限られます。
その点普通車トラックなど大型の車両ならさらに設備を充実することができ、クレープ以外のメニューの販売や複数スタッフでの調理販売も可能になります。ただし製作費用が高額になったり、駐車スペースの確保が難しい場合もあるため総合的な判断が必要です。
このように車両選定は単なる購入ではなく、あなたのこれからの収益を支える投資だということをわすれずに慎重に検討することが成功のカギです。
ちなみに私がキッチンカーを営業していた当時は、軽トラックベースのキッチンカーに乗っていました。その時の乗り心地や使用感、失敗例、キッチンカー製作費用を安く抑えるポイントなどは下記の記事でまとめて解説済みです。
参照:クレープのキッチンカー車種TOP3!製作費用を安く抑える方法
調理に必要なガス・電源設備の検討も忘れずに!
さらにキッチンカーの調理をガス機器を使って行うのか、カセットコンロを使うのか、電源設備を使うのかということもこの段階で決めておきましょう。仮に電源を使った営業の場合、現地で電源が借りれない場合は自分で用意する必要があります。
これまでキッチンカーでは自家発電用として発電機が使われてきましたが、最近では環境への配慮や安全性の問題から発電機の使用が禁止される出店先も増えてきました。このような状況からクレープのキッチンカー営業においてはできるだけガスを使った調理を前提に考えておくのがおすすめです。
下記の記事では電源が使えない場合の対処法、ポータブル電源や太陽光パネルを使った発電にいたるまでキッチンカーの電源事情を徹底解説していますのでご参照ください。
参照:キッチンカーの電源を完全網羅!発電容量と実用性で選ぶ発電設備
Step7:キッチンカーの開業資金と資金調達を計画

キッチンカー車両と設備が決まれば、クレープの販売開始に必要な開業資金はかなり具体的になります。キッチンカーの開業費用の大半がキッチンカー購入代金なので、キッチンカー製作費用がおおよそ分かった段階で、あなたのキッチンカー開業に一体いくら必要なのか、トータル金額を計算してみましょう。
下記はフードトラックカンパニーで製作されているキッチンカー453(しこみ)を購入した場合の開業費用をシュミレーションしたものです。
費用内訳 | 内容 | 金額 |
キッチンカーの購入費 (新車:スズキキャリー) | キッチンボックス453の製作費用 (給排水タンク・水栓・換気扇・コールドテーブル代込み) | 2,893,791円 |
厨房機器の購入費 | クレープ焼き器、プロパンガスボンベ購入費 | 160,000円 |
包材の購入費 | クレープ包装資材(100食分) | 2,000円 |
販売促進ツールの購入費 | タペストリー2枚・A型看板・メニュー看板の製作費・デザイン費 | 100,000円 |
保健所の許可取得費 | 食品衛生責任者講習 保健所の営業許可の取得費 | 38,300円 |
その他費用 | クレープメニュー研究開発費など | 100,000円 |
税抜き合計金額 | 3,294,091円 | |
消費税10% | 329,409円 | |
税込み合計金額 | 3,623,500円 |
私も新車のスズキキャリーベースでキッチンカーを製作しました。今の物価水準であれば、新車ベースでこのくらいは開業資金として必ず必要になるはずです。
さらに開業資金とは別で運転資金と生活費(最低3か月分)を用意しておくと、安心して開業をスタートすることができます。特に本業としてキッチンカーを考えている場合は、営業が軌道に乗るまでの間に資金不足にならないようご注意ください。
開業資金、初期費用、運転資金と生活費の考え方や資金調達の方法については、下記をご参照ください。
参照:クレープのキッチンカー開業資金の相場|初期費用を計算する方法
Step8:キッチンカーを購入し営業許可証を取得する

資金調達ができたらいよいよキッチンカーを製作し、営業許可取得に向けて動き始めましょう。営業許可取得に際し調理師免許は必要ありませんが、「食品衛生責任者」はキッチンカー一台につき一人届出が必要です。
講習会に参加すればだれでも取得できるため、多くの場合はキッチンカーオーナー自身が食品衛生責任者となります。さらに営業許可申請時には「HACCPに基づいた衛生管理計画」を整えておく必要がありますが、厚生労働省が公開している“手引書”を活用すれば、飲食店経験がないキッチンカー事業者でも実践しやすい形で作成可能です。
これらの準備を整えたうえでキッチンカーの施設検査を受け、合格すれば営業許可証が発行されます。許可取得までに時間がかかるケースもあるため、スケジュールには余裕を持たせることが大切です。
Step9:開業届を提出する

またキッチンカー営業を始める際には、税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出し、個人事業主として登録する必要があります。ただしいつ届出書を提出するかは、あなたの置かれている状況によって変わります。
たとえば会社に在職中のかたが副業としてキッチンカーを始める場合は、給与と事業所得を分ける必要があるため、開業前に提出しておくのが一般的です。ですが65歳以上で年金を受給しながら開業する人は事業所得が増えることで年金や税金に影響する可能性があるため、収入の見通しが立った段階で出すほうが安心でしょう。
また失業保険受給中の場合は開業届を提出した時点で「就職扱い」となり、基本手当は原則打ち切りになります。失業保険受給中にキッチンカーを開業される方はハローワークに必ず申告が必要です。
このように開業届は事業開始に合わせて必ず出すことが原則ではあるものの、実際の提出にあたっては副業や年金受給といった事情に応じて最適なタイミングを見極めましょう。
またご自身で判断できない場合は専門機関への相談が一番です。税務署の開業届の窓口や税理士、商工会議所・商工会など最寄りの相談先を訪ねてみてくださいね。
開業届の提出に関する情報はこちらの記事で解説されていますので、こちらも参考になさってください。
参照:【初心者向け】キッチンカー開業届ガイド!提出手順から開業届を出すメリットまで解説
Step10:プレ営業でオペレーションを確認

ここまでの開業準備が整った方は、本格的に営業を始める前に模擬営業や地域イベントでの短期出店を行い、オペレーションを実際に試してみることをおすすめします。実際にお客さんがいる状況で確認することで、想定している調理販売が実現可能かどうかチェックできるからです。
とくに以下の点は重点的に確認しておくとよいでしょう。
- 仕込み量に過不足がないか
- 原価計算通りに食材を使っているか
- お客様を待たせすぎていないか
- 注文から受け渡しまでがスムーズか
キッチンカーは限られたスペースで調理や会計を行うため、少しの工夫が売上や顧客満足度に大きく影響します。プレ営業での検証を通じて改善点を見つけ、調理販売の導線をブラッシュアップすることで余裕を持って本格営業できるでしょう。
提供スピードを高める工夫
キッチンカーにおいて提供スピードを上げることは、顧客満足の点でも売上アップの点でも非常に重要なポイントです。
そこで調理販売のスピードを上げるために、できるだけ手の届く範囲に必要な物品を配置できないか考えてみましょう。スペースが空いているからと大きく横に広げて配置してしまうと、調理や盛り付けのたびに体を大きく動かすことになり、無駄な動きが増えて調理スピードは確実に落ちます。
限られたスペースだからこそ、「最小限の動作で作業が完結する」レイアウトを追求することが、調理スピードを速くする秘訣です。
クレープのキッチンカー開業を成功させるポイント
さいごに繰り返しになりますが、クレープのキッチンカー開業を成功させるには、「とりあえずできるところから」で準備を始めるのではなく、以下の手順を踏むことが欠かせません。
Step1: クレープのキッチンカーの目標金額を決める
Step2: 個人開業かクレープのフランチャイズを選ぶ
Step3: 管轄保健所で事前相談(営業許可の確認)
Step4: クレープメニューの試作を開始
Step5: キッチンカーの出店先をリサーチする
Step6: 車両選定と内装・設備を決める
Step7: キッチンカーの開業資金と資金調達を計画
Step8: キッチンカーを購入し営業許可証を取得する
Step9: 開業届を提出する
Step10: プレ営業でオペレーションを確認
さらに開業以降も試行錯誤と改善を積み重ねることで、初めて安定した営業につながります。なかでも自分に合った収入目標を明確にし、逆算して行動することはクレープのキッチンカー開業を成功させるために最も重要です。
小さくても確実に行動を重ね、ぜひあなたらしい納得のお店を作り上げてください。