「女性に大人気のパンケーキ」
「見つけるとつい買ってしまうパンケーキ」
「あるだけでイベントが華やぐパンケーキ」
そんな人気のパンケーキをキッチンカーで販売するためには、何を準備したら良いのか。どんなことから考え始めたら良いのかをまとめました。
キッチンカーを始める方でパンケーキをメニューに入れることを検討している方に読んでもらえればと思います。
目次
キッチンカーでパンケーキを売るメリット、デメリット
パンケーキを扱うキッチンカーは最近では一般的になりましたが、
ここではパンケーキをキッチンカーで扱うメリットとデメリットを整理していきます。
パンケーキのキッチンカーのメリットは、
キッチンカーのポイントでもある初期費用や運転コストを、
低く抑えられるという点です。
フランス料理や中華料理などの大掛かりな厨房機器が必要なキッチンカーでなく、
パンケーキを作るための厨房機器とそれに見合うキッチンカーを選択することで、
初期費用を大幅に抑えることが可能です。
さらに、実店舗のような毎月の高額な家賃も不要で、
維持コストの面でも大きな違いが生じます。
人件費の面でも違いがあり、
キッチンカーでは1人から2人といった少人数で業務を回すことが可能です。
追加で人を雇うことなく、
身内だけで店舗運営を進めることも比較的容易です。
コスト面以外でのメリットは一カ所に止まることなく、
より売上を見込める場所に柔軟に販売車を移動できるという点です。
店舗型のように、
腹を据えてその地での成功を目指すという縛りはありません。
曜日や季節によって異なる人の流れに、
臨機応変に対応できるのはキッチンカー販売の大きな魅力です。
逆に、パンケーキをキッチンカーでやるデメリットは、
固定店舗の様にテーブルや椅子を置くことができないので、
お客さんが滞在する時間を確保できない点があげられます。
パンケーキのキッチンカーを開業するまでの流れ
まず最初に開業計画を作成します。
金融機関から融資を受ける際や、
各種届出にも必要となってきますので、
説得力のある内容の計画を策定します。
その後は開業計画に基づいて必要な開業資金を準備します。
半年程の運転資金は確保しておくことが望ましく、
必要に応じて資金調達を進めます。
次に、店舗代わりとなるキッチンカーの準備を行います。
一から製作するのか、中古購入するのか、レンタルするのか、
それぞれ費用や手間が変わってきますので、
ご自身のビジネスにとって最適なオプションを選びましょう。
そして、キッチンカーを開業するためには、
出店地域を管轄している保健所のキッチンカーの営業許可を取得します。
この許可を得るための審査基準は保健所ごとに異なるのでご注意ください。
自身が出店しようとしている地域はどういった審査要件があるのか、
十分確認する必要があります。
食品衛生責任者の資格も各販売車両に付き、
最低1人は所持していなくてはなりません。
この資格は同責任者のための講習会を、
半日程受講することで取得することができます。
最後に、出店場所を決定します。
土地の所有者や、店舗敷地内なら店舗責任者より、
販売車両を出店する許可を取る必要があります。
無断で路上販売を始めると、
道路交通法違反として警察が絡む事態となってしまいますので、
理想的な立地を見つけたら、
必ず然るべき権利者より了承を得ましょう。
パンケーキが売れやすい季節、出店場所
パンケーキは、年中を通して比較的安定した売上が見込めますがが、
6月~夏場に関しては売上が一時落ち込む傾向にあります。
理由としては、蒸し暑さのため氷菓など、
よりスッキリした甘さの商品を消費者が求めるからだと考えられます。
夏場に関してはトッピングなど、
よりサッパリとパンケーキを食べられるよう
メニューに工夫を施すことも1つの対策となるでしょう。
出店場所として望ましいのは人通りが多いのはもちろん、
女性が多く通る立地であるという点が特に重要です。
人気パンケーキ店の行列を見てもわかるように、
パンケーキ購入のメイン顧客層は20~50歳位の女性が大半を占めています。
また、出店枠確保の競争が激しいですが、
多くの人が集まる行事やイベントへの出店も集中的な売上が見込めます。
パンケーキの販売におすすめのキッチンカーの車種
キッチンカーに適した車種も、
販売する商品や調理内容によって多少変わってきます。
パンケーキ販売なら、調理内容は簡易的で済む上、
より小回りの利いた営業が向いているため、
軽トラックベースのキッチンカーをおすすめします。
軽トラックであれば、
初期費用、維持費共にかなり抑えられるという点も魅力的です。
移動時は誰にでも運転しやすく、
コンパクトさゆえ多様な立地での出店が可能です。
車内は中型・大型車種より狭くなりますが、
成人2人が車内の厨房に立ったまま作業することができるので、
パンケーキの調理販売という用途なら十分使い勝手の良い車種と言えるでしょう。
パンケーキを作るために必要なキッチンカーの厨房設備
パンケーキを調理販売するための必要なキッチンカーの厨房設備は以下です。
- シンク
- 給水タンク
- 排水タンク
- 室内コンセント
- 冷凍冷蔵庫
- 鉄板
- ガスコンロなど
が必要となります。
厨房の最低限の基本仕様にプラスして、
パンケーキを焼き上げるための設備さえあれば十分です。
これらが揃っていれば、パンケーキに加えて、
オプションのドリンクメニュー提供まで対応することが可能です。
パンケーキの材料を安く仕入れる方法
パンケーキの材料を安定的に安く仕入れるためには、
まず複数の仕入れ先ルートを確保しておくことが重要です。
その中でもおすすめの仕入れ先は業務用スーパーです。
特に登録制の業務用スーパーは、
一般の小売店ではありえないレベルでの安さが魅力です。
ただし、近隣に業務用スーパーがない場合、
繰り返し買い出しに出向くのも負担となります。
その点卸売業者を利用すれば、
大量発注や特別値引きなど融通を利かせてもらえるほか、
掛けでの取引を行えるので経営的にも安心感があります。
また、営業担当者とのコネづくりがなかなか上手くいかない場合は、
オンライン取引での卸売業者を利用することで、
掛け売りなどのメリットと共に、
よりシステマチックに仕入れ業務を進めることができます。
パンケーキの販売で成功しているキッチンカーの紹介とその施策
ソライイナカフェさん
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パンケーキ専門店としてキッチンカービジネスに成功している事例として、
主に愛知県で営業しているソライイナカフェさんをご紹介します。
ソライイナカフェさんは、パンケーキの移動販売業態として、
顧客をリピーターへと取り込んでいく要素をバランス良く満たしていると考えられます。
まず食感は、たっぷりのメレンゲを加えて、
女性好みのフワフワもっちりとした食感に仕上げています。
さらに米粉パンケーキとして、
近年の健康志向のキーワード「グルテンフリー」を全面的にアピール。
そして、米粉は地元豊橋の契約農家が生産したものを使用し、
地元密着の安心感を消費者層に与えます。
極めつけは、パンケーキの表面にイラストと「ソライイナカフェ」を刻印し、
一目見ただけでも記憶に残りやすい工夫を施しています。
Berry’s Busさん
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新潟各地のイベントや店舗に、
パンケーキ販売のキッチンカーを出店しているBerry’s Busさんは、
アルミフリー膨張剤を使用、香料や着色料無添加の
オーガニックなパンケーキを売りにしています。
なるべく健康的な製法のオリジナルパンケーキを提供することで、
甘くて高カロリーというスイーツパンケーキのイメージを、
覆す役割も果たしているのでしょう。
pancake_burgerさん
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次に、主に関西でキッチンカーを出店しているpancale_burgerさんは、
キッチンカー初の試みとされるパンケーキバーガーを提供されています。
ふんわりパンケーキでサンドするのは、
大ぶりなフルーツに生クリーム、アイスクリームなど。
サンド形式で提供することで、販売車より購入後、
そのまま立食するのにも適したスタイルとなっています。