キッチンカーを開業する前に対策したい失敗する原因21選

キッチンカーは適切な準備と運営をするとしっかり利益が出せるビジネスです。

しかし、開業までのステップを知らず進めると、不必要な時間とお金がかかってしまうことがあります。
結果として開業に失敗する方もいらっしゃいます。

そこで今回は、

  • キッチンカーの開業で起きやすい失敗の原因を先にあぶり出して、把握してもらうこと
  • その対策を明確に知ってもらうこと

を目的にまとめてみました。

ご覧いただくことで、これから開業されるみなさんがスムーズにステップを踏み、理想のキッチンカー・移動販売事業を開業できるようにまとめております。

★大きく6項目に分けて記載しています★

  1. キッチンカー(移動販売車)の製作での3つの失敗
  2. 保健所の営業許可を取得する時の3つの失敗
  3. キッチンカーを開業する時の3つの失敗
  4. キッチンカー(移動販売)商品メニューを選定する際にありがちな4つの失敗
  5. 営業場所の開拓の4つの失敗
  6. 開業後の4つの失敗

開業の準備の際、参考にして進めていただければと思います。
それでは、失敗事例と対策をご紹介いたします。

キッチンカーの製作での3つの失敗

キッチンカー(移動販売車)の製作には、大きく分けて、3つの失敗があります。

【キッチンカー(移動販売車)の製作にありがちな “失敗例”?
  • キッチンカーの製作に初期費用をかけ過ぎた。
  • 保健所の営業許可に通る仕様でなかった。
  • 他の地域の営業許可の仕様を加味していないキッチンカーを作ってしまった。
キッチンカー開業の失敗と対策の矢印
【キッチンカー(移動販売車)の製作に失敗しないための “対策”
  • 保健所の営業許可に詳しい製作会社に依頼する!
  • 製作する前にモデルキッチンカーに試乗する!
  • たくさん販売している製作会社で製作する!

それでは、キッチンカー(移動販売車)の製作にありがちな3つの失敗について詳しく見ていきましょう。

キッチンカーの製作に初期費用をかけ過ぎた

キッチンカーの製作はお金をたくさんかければいいというものではありません。
また、安ければ安いほどいいというわけでもありません。

ここで、キッチンカー製作のゴール(そもそもの目的)を確認しましょう。

<キッチンカー・移動販売車の製作のゴール>

  • 開業後しっかりと利益が作れるキッチンカーを製作する。
  • 保健所の営業許可が取れるキッチンカーを作る。

この二つを意識しなかったため、製作後に再度改造が必要となり、更に製作費用がかかってしまうことがありますので、気をつけていただければと思います。

お金をかけすぎないために必要なのは、キッチンカーの製作会社数社に同じ内容のキッチンカー製作の相見積もりをとることです。

飛び抜けて高額の製作会社があれば、その理由を聞くなどして情報収拾を進めましょう。

キッチンかーが保健所の営業許可に通る仕様でなかった

キッチンカーを製作したものの保健所の営業許可が取得できなかった。。
これは、キッチンカー製作後によく受ける相談です。

原因は、「キッチンカーを運営したことがない製作会社や、車の改造が詳しい板金塗装会社が製作したことによって、保健所で営業許可が取れる仕様になっていなかった」というものです。

保健所の営業許可が取れないとキッチンカーで食べ物を販売することはできません。
その為、改めて保健所の許可が出るように改造しないといけなくなり、改造費用が再度かかってしまいます。

<キッチンカー・移動販売車を製作する時のチェックポイント>

製作するキッチンカーが営業する地域の保健所の営業許可が取得できる仕様になっているかを、キッチンカーを製作する前に製作会社と相談する。

他の地域の営業許可の仕様を加味していないキッチンカーを作ってしまった

開業後に営業しようと考えている地域以外の場所に呼ばれることがあります。
開業前は考えていなかった方も開業後に別の地域で営業したくなるケースは多いです。

例)ランチ営業の場合

  • 普段・・千葉でほぼ固定の場所
  • 夏や大型の休み・・横浜や東京などの大きなイベントで出店

※この方は普段、千葉での営業だけを考えていらっしゃいましたが、イベント出店を考えた時に神奈川や東京などでの出店も加味したキッチンカーの製作をおすすめいたしました。

この場合、横浜や東京で出店するための保健所の営業許可が必要となります。
製作時に神奈川(特に横浜)の保健所の営業許可の条件を満たしていない場合、新しく改造する必要があります。

キッチンカーを運営する方の多くは、飲食業や施設のお仕事をされている方が多いかと思います。
そのため、実際にキッチンカーの改造が必要になった場合、ご自身でできない方も多いと思いますので事前の確認を他の地域にまたいで行うことをおすすめしています。

キッチンカーの製作において開業前に意識いただきたいポイントを整理しました。

<製作前のポイント>

  • どんなイベントに出る可能性があるだろうと想像イメージする
  • 他の地域の営業許可も加味した仕様をキッチンカー製作をする

<制作会社の選定の際のポイント>

キッチンカー製作会社を選ぶ際、「他の地域でも保健所の営業許可が取れますか」と聞いてみましょう。
「出来ますよ」と言ってもらえる製作会社さんに依頼すると失敗が少なくなります。

キッチンカーが保健所の営業許可を取得する時の3つの失敗

保健所の営業許可を取得する時の失敗は大きくは3つあります。

【保健所の営業許可を取得にありがちな “失敗例”?
  • ぶっつけ本番で保健所に出向いてしまった。
  • キッチンカーの素人として保健所に問い合わせた。
  • キッチンカーの図面など必要書類に時間をかけすぎた。
キッチンカー開業の失敗と対策の矢印
【保健所の営業許可を取得に失敗しないための “対策”
  • 保健所の営業許可に詳しい専門家のサポートを受ける!
  • 何でもかんでも保健所に教えてもらおうとしない!

それでは、保健所の営業許可の取得の時にありがちな3つの失敗について詳しく見ていきましょう。

ぶっつけ本番で保健所に出向いた

「このぐらい準備してけば営業許可をもらえるだろう」
「キッチンカーを持ってけば大丈夫だろう」

という感じでぶっつけ本番でいく方がおられますが、よく失敗されています。

事前に調べたり、保健所の許可を取るための準備をしないで保健所へキッチンカーを持って行っているため、ほぼ保健所の営業許可がおりません。

一度そのような印象を保健所で持たれると、その後も取りにくくなることがありますので、準備を入念に行うようにしてください。

キッチンカーの素人として保健所に問い合わせた

ぶっつけ本番で保健所へ行かず、問い合わせて準備を行うのはいいのですが、本当にキッチンカーも飲食も何も知らない素人として保健所に連絡すると許可が下りにくくなります。

保健所がなぜ営業許可を厳しくするかというと食中毒を起こさないためです。
食中毒を防ぐために保健所があります。

問い合わせてきた人を保健所の人が見た時、キッチンカーや飲食に素人だなと思うと当然意識して、厳しく指導する必要が出てきます。
そのため、すごく厳しく指導が入ることや審査が入ったりするので、ややこしくなるケースがよくあります。

キッチンカーの図面など必要書類に時間をかけすぎた

キッチンカーの図面の作成や保健所の許可の必要書類を作成する場合、初めてキッチンカーをする人から見たら何を書いているか分かりません。

その為、全てネットで検索したり、本を買って調べたりするとこれだけで、1週間・2週間と平気で経ってしまいます。
キッチンカーは開業した後、しっかり売り上げが上がる場所や利益が出る商品をどんどんど明確にしていくのが大事です。

そこにかける時間・お金を保健所の許可を通す時間にかけてしまうと、開業した後、利益や結果が上がらないという問題が起こってしまいます。

この後ご紹介しますが、保健所の許可はなるべく自分でやらないで営業許可は何回も通したことがある人や、専門家にサポートをお願いすることをおすすめします。

行政書士さんに全てお任せしてもいいのですが、今後自分でも保険所の許可を違う地域で取れる可能性があります。
そのため、専門家のサポートや意見をたくさん聞いて、図面の作製も専門会社を選ぶようにすると、この問題は解決されるかと思います 。

【保健所の営業許可の取得に参考になる記事】

キッチンカーを開業する時の3つの失敗

全てが開業の際に気をつけていただきたいことですが、あえて大きな縛りにしたときの3つの失敗をまとめてみます。

キッチンカーを開業する時の失敗は大きくは3つあります。

【キッチンカーを開業する時にありがちな “失敗例”?
  • 開業資金にお金をかけすぎた。
  • 開業準備を全て自分でやって時間がかかりすぎた。
  • 準備に時間をかけすぎてモチベーションが落ちてしまった。
キッチンカー開業の失敗と対策の矢印
【キッチンカーを開業する時に失敗しないための “対策”
  • キッチンカー開業のポイントは小さく早く!
  • 自分でできる調べ物や実験などは積極的に行う!
  • セミナーやコンサルティングを積極的に活用する!

それでは、キッチンカー(移動販売)を開業する時にありがちな3つの失敗について詳しく見ていきましょう。

キッチンカーの開業資金にお金をかけすぎた

キッチンカーを開業する時は、夢に溢れていてあれもこれもしたいと理想が膨らむものです。

ミニマムに始めれば、300万円ぐらいで始められたキッチンカーが、全部を実現しようとすると、400万円、500万円、600万円と、どんどん金額がかかってきてしまうことがあります。

それでも、

  • 本格的な厨房機器を入れたい!
  • もっとキッチンを可愛くしたい!
  • もっと目立つようにしたい!
  • もっとイベントでもすごい目立つきちんとしたのにしたい!

などいろんな想いがあると思います。

予算があれば、全部を叶えるためにキッチンカー作製の際に組み込んでいただいて構いません。

しかし、キッチンカー製作以外にも費用が掛かってきますので、以下の点を考えた上で、製作を進められることをおすすめいたします。

<キッチンカー開業資金を考えるポイント>

  • 小さく早くミニマムで、始められるキッチンカー開業はないか?
  • 最も早く始めれるキッチンカー開業のための初期費用はどれぐらいか?
  • 開業後に購入するでも間に合うもので、今、購入しなくてもよいものはないか?

キッチンカーの開業準備を全て自分でやって時間がかかりすぎた

これは真面目な人に起こりやすい失敗例となります。

この後ご紹介しますが、キッチンカーの開業準備に時間がかかり過ぎたためにモチベーションが下がってしまうことがあります。
キッチンカーの開業に200万円~300万円ほどを使うのでモチベーションの維持は大切です。

例えば、1万円~3万円ほどのキッチンカーの開業セミナーへ参加することで、開業時間の短縮・失敗を防ぐことが可能となります。

開業セミナーには以下のようなものがあります。

<開業セミナーの種類>

  • キッチンカーで販売する試食見学会のような会がある。
  • 開業までのステップや失敗しやすいポイントなど全体像を教えてくれるセミナーがある。
  • 必要なステップを教えてくれるコンサルティングもある。

<開業セミナーに参加するメリット>

  • 開業時間が予定の半分、また20%ぐらいまでに落とすことができる可能性がある。
  • 同時に成功率を高めることが可能となる。

セミナーやコンサルティングを活用するということも、視野に入れてみてはいかがでしょうか。
また、先輩キッチンカーの意見を聞くことも開業時間を短縮するコツです。

うまくいっているキッチンカー先輩や自分の得たい結果を得ているキッチンカーの先輩から意見を聞くようにしましょう。
うまくいっていないキッチンカーの先輩のアドバイスを聞くと、うまくいかない確率が高まります。

準備に時間をかけすぎてモチベーションが落ちてしまった

テレビでキッチンカーの情報を集めたり、ずっとやりたかったキッチンカーをリタイヤ後に予定されている方もいらっしゃるかと思います。

けれども、準備や移行時間がかかりすぎて中だるみが出てしまいがちです。
そうなると、準備したお金や時間が無駄になってしまうことがあります。

中だるみを防ぐために有効なのが小さく早く始めることです。
始めていけば、売上も上がり利益も出て、仲間もどんどん出来てきます。

一つ一つある程度時間を使ったら次のステップへ、
そのために専門家に頼ってサポートを受けることが有効な手段とも言えます。

【キッチンカーの開業に参考にしたい記事】

キッチンカー商品メニューを選定する際にありがちな4つの失敗

キッチンカー・移動販売のメニュー選びの失敗

キッチンカー(移動販売)商品メニューを選定する際にありがちな大きな失敗は、4つあります。

【商品メニュー選定にありがちな “失敗例”?
  • 商品メニューの原価が高すぎた。
  • 商品メニューが珍しすぎて販売数が伸びない。
  • 提供時間が短縮できなかった。
  • 客単価が安くなってしまった。
キッチンカー開業の失敗と対策の矢印
【商品メニューの選定に失敗しないための “対策”
  • 一般的な商品メニューでスタートしてから、後から珍しいメニュー追加する!
  • 売上を作った後に、利益を作る!
  • 客単価が高くなるよう商品メニューを工夫する!

それでは、キッチンカー(移動販売)の商品メニューの選定にありがちな4つの失敗について詳しく見ていきましょう。

商品メニューの仕入れ原価が高すぎた

キッチンカーの売上を上げるためにも商品メニューの価格が、一番大切なポイントです。
キッチンカーの場合原価率は30%以下が目安となります。

原価率が30%以上になった場合、利益が取れない状況が続き、継続して運営が難しくなることがあるので注意が必要です。

その要因の例として、食材をこだわり過ぎたり、珍しく希少な物や、ブランドがあるものを仕入れすぎたなどが挙げられます。
販売力を高める上では良いことだとは思いますが、原価率がどんどん上がってきてしまう要因でもあります。

どうしても原価率30%以上かけたい場合、販売価格を上げることを検討しなければいけません。
販売価格を上げた場合、その販売価格でもしっかり営業場所で売上を取ることができることが大事になってきます。


<商品価格や原価を考えるポイント>

  • 利益が確保できる。(原価率が30%以下に設定されている)
  • お客様が購入できる販売金額である。(売れる)

商品メニューが珍しすぎて販売数が伸びない

キッチンカー・移動販売を開業される方で珍しい商品を扱う方がいらっしゃいますが、販売が伸びず商品を変更するケースを見受けます。

珍しいメニューを入れる時のコツとしては類似した一般的なメニューを考えるというものです。
まずは、その一般的なメニューを販売することから行うと販売数が伸びる傾向があります。

一般的なメニューで売上が作れるようになってから、珍しいメニューを追加するとよいかと思います。
そうすることで「なるほど~この知ってる食べ物と同じようなものか」と認識され、購入が増えていく可能性があります。

万が一、珍しくてやりたいメニューの商品が売れなかったとしても、一般的な商品を展開していれば、売上や利益も確保できます。。
扱う商品メニューが珍しいか判断する方法は、10人に商品名を言った時に、半分以上の人が知っているかどうかです。

見たことがないものや珍しいものは、お客様はパッと見て買えないことがあります。

<例>

動物園に行って「ポテトフライ(よく知っているメニュー)」がキッチンカーで販売されていると、何気なく購入することが可能です。

しかし、聞いたことないモノや何か食べたことがない商品を看板に出されてても、購入を検討するものの結果としてよく知っているポテトフライを購入することがあります。

自分だけでなく家族の分も、冒険せず想像できる味を、とお客様の立場に立つと分かりやすいかと思います。

 

提供時間が短縮できなかった

キッチンカーの運営において商品の提供時間を短縮するのは大切なポイントになります。

例をあげてみます。

<ランチ営業で100個提供したい目標の場合>

2時間で100個とする。

1時間(=60分=360秒)で50個販売する。

72秒で1食を提供する。

牛丼・豚丼などを提供する自分を想像した時、1分少しで注文を受けてお金を受け取って食事を提供するという流れが組み立てれるかということです。

この提供時間の短縮が、なかなかできないもの・作り置きもできない商品を選んでしまった場合、どれだけ行列ができても提供しきれず、他の飲食店にお客さんが流れてしまうことがあります。

提供時間の短縮は商品メニューを考える時に加味していただきたと思います。

商品メニューに工夫がなく客単価が安くなってしまった

キッチンカーの特性として、多くのメニューでは昼食や間食(デザートなど)として使われる機会が多いです。その結果、商品メニューを特に工夫なく提供してしまうと、客単価が1,000円以下と安くなりやすいです。客単価が安い状態で利益を出すためには、その分販売数を増やさなければなりません。

安定的に収益を出すためには、販売数を増やすことと同時に客単価を高くする商品メニューへの工夫が必要です。具体的に客単価を上げるためのメニュー作りの2つの工夫を紹介します。

工夫1:メニューに付加価値を付け販売価格を上げる

普段からよく食べられ、キッチンカー販売での定番メニューも少しの工夫で付加価値を付ければ、販売価格を上げられます。

例えば、何の変哲もない「鶏のから揚げ」よりも「〇〇ブランドの地鶏を使ったから揚げ」の方が価格を高く設定します。さらに「大盛り+150円」や「生クリームトッピング2倍+200円」のような誰にでもできる簡単な工夫でも、付加価値を付けられます。

工夫2:セットメニューを作る

セットメニューを作れば、お客様にお得感を与えつつ、既にあるメニューの変更なしで客単価を上げることが期待できます。

例えば、こんな感じでセットメニューを作れます:

  • ピザ:800円
  • ドリンク:300円
  • ピザ&ドリンクセット:1,000円

 

【キッチンカー(移動販売)の商品メニューを考える時に参考になる記事】

キッチンカーの出店場所の開拓の4つの失敗

キッチンカーの営業場所選びの失敗例

営業場所の開拓の失敗は、大きく4つあります。

【営業場所の開拓にありがちな “失敗例”?
  • 準備不足で出店場所を確保できない
  • フランチャイズ本部に任せたままで営業場所が見つからない。
  • インターネットで登録しただけで探さない。
  • 営業場所の開拓に必要な企画書を用意していない。
キッチンカー開業の失敗と対策の矢印
【営業場所の開拓に失敗しないための “対策”
  • さまざまな方法で出店場所を確保する!
  • フランチャイズやインターネットで提供される営業場所は練習に使う!
  • 人通りの多い営業場所は、自分の足で開拓する!

それでは、キッチンカー(移動販売)の営業場所の開拓にありがちな4つの失敗について詳しく見ていきましょう。

準備不足で出店場所を確保できない

キッチンカーには場所を制限されず、好きな時に好きな場所で出店できるメリットがあります。その一方で、出店場所の確保が必要になります。出店場所がなければ出店できません。したがって、収益を安定させるためにも、出店場所の確保はキッチンカー経営において最も重要な業務の一つです

実際にキッチンカー経営を始めると気付くことですが、実際に出店する日時よりも余裕をもったスケジュールでの準備が必要です。イベントによっては、開催日の数カ月前に申し込みを受け付ける場合もあります。

  • イベント主催者(市町村役場、観光協会、商工会議所など)への問い合わせ
  • ネット検索(「キッチンカー 出店募集 地域名」などで検索)
  • マッチングサイトを利用(「キッチンカー 出店場所 マッチング」で検索すると複数のサイトが見つかります」)
  • 良さそうな場所(店舗の駐車場、交通量が多い道沿いの空き地など)を見つけたら、直接行動

上記を参考に出店場所を確保していきましょう。

フランチャイズ本部に任せたままで営業場所が見つからない

キッチンカーを廃業される方に多いのはフランチャイズ本部に任せたままで営業場所が見つからないという理由が多い様に関します。
※フードトラックカンパニーはキッチンカーの買取もしているため廃業理由を伺っております。

フランチャイズに加盟し営業場所を紹介してもらえる話だったけれど、なかなか連絡が来ない。
又は、紹介してもらった場所で販売が伸びなかった。

もちろん、紹介された場所で行うことはすごくいいことですが、あくまでも営業場所は自分で探すというスタンスを持つことが大切です。

フランチャイズにはキッチンカー製作や原料の仕入れ、提供のノウハウなどを期待し、営業場所については任せきりにしないことがキッチンカーで失敗しないコツとなります。

インターネットで登録しただけで探さない

インターネットでキッチンカーの営業場所を提供するサービスに登録するのは大切なことですが、それだけで営業場所を探すことを終わらせないことが大切です。

キッチンカー事業者はみなさんインターネットのサービスに登録しますので、良い場所はやはり取り合いになってしまいます。
ではどうすれば良いかというと、企画書を作って、自分の足で良い場所を探して、家主さんに出店させてもらう交渉をすることです。

「ここなら利益がでるかな~」と思う営業場所を自分で開拓するのが大切です。

余談ですが、実は海外に目を向けた時、日本のキッチンカーの数は、海外に比べてまだまだ足りていません。

例えば、ニューヨークではキッチンカーが溢れかえってしまっていて、登録しないと営業できないくらいになっています。どこにいっても基本的にはキッチンカーが目に入るという状況です。

それに比べて、日本ではキッチンカーが溢れているという感じではなく、たまに見かけるという感じですので、まだまだ、営業できる場所はたくさんあると考えていただければと思います。

また、インターネットで営業場所を提供しているサービスを利用する場合、サービスを提供している会社の利益分の支払いも必要になりますが、自分で営業場所を開拓した場合は家主さんへの支払いのみになります。

営業場所の開拓に必要な企画書を用意していない

営業場所を使わせてもらうために家主さんと交渉を始める時に、企画書を準備していないとなかなか安心や納得をしてもらえないケースがあります。
なぜかというと、交渉の時間内で全てを伝えきれず、伝えたつもりでも相手に伝わっていないことがあるからです。

ですので、電話、メール、会いに行くだけでなく、企画書を持っていると話が通りやすいので参考にしていただければと思います。

企画書の内容のポイント、土地や場所を貸してくれる方に「迷惑がかかりませんよ」としっかり書いてあることです。

<例>

  • 消化器を用意してます。
  • PL保険にしっかり入ってます。
  • シートを下に敷いて汚れません。
  • ゴミ箱をしっかり設置します。
  • ゴミは持ち帰りますし、近辺の掃除もします。
  • 保健所の営業許可は取得しています。など

当たり前ですが、「保健所の営業許可を取ってます」の記載は大切です。

キッチンカーの出店を場合、問題にならないことをしっかり書いてある企画書で、さらにコンセプトやメリットを記載すると開拓しやすくなります。

<例>

  • ビールがあればが活気が出やすくなります。
  • 働いてる人に安く食事は提供できます など

成約を増やすために営業の際は、企画書も用意するようにしてください。

キッチンカー開業後の4つの失敗

開業後の失敗は、大きくは4つあります。

【開業後にありがちな “失敗例”?
  • 1ヶ月の目標売上と目標利益を設定していなかった。
  • 1日の目標販売数を把握していなかった。
  • 目標を達成する営業場所と商品メニューを固めていなかった。
  • 天候の影響を受けて売上が下がることを考慮していなかった。
キッチンカー開業の失敗と対策の矢印
【開業後に失敗しないための “対策”
  • 2台目を出店するとしたらどの様なキッチンカーにするかを想定して考える!
  • 具体的な数字と、夢のある数字と2種類の目標を作る!
  • 天候の変化に対応する工夫を考える!

開業後は短い期間で軌道に乗せることが大事です。
なぜなら、軌道に乗せるまでは、売上が上がってもコストがどんどんかかってしまい、利益が残りにくいからです。

軌道に乗せるというのは何か特殊なことをするのではなく、日々のルーティンワークやこういう風にやっていけば利益がこれぐらい上がるなってという状態が続くことをいいます。

「これで毎月これぐらい利益が上がるな」
「これで一気に貯金が貯まるな」
「こうゆうふうにすれば二台目が出せるな」

そのような感じになった状態を軌道に乗っている状態といいます。

逆に、軌道に乗ってない時は、

「次から次へと問題が起こっているように感じるな」
「いつまでこれが続くんだろう」

と、先が見えないような状態です。

そのような状況を早めに打開するために、最初に1か月、1日の目標販売数を計算することが大切です。
どのくらい販売したらいいか決まってない場合、失敗しやすい傾向となります。

それでは、キッチンカー(移動販売)の開業後にありがちな4つの失敗について詳しく見ていきましょう。

1ヶ月の目標売上と目標利益を設定していなかった

1ヶ月にどのくらい手元に金額を残したいかをまず最初に設定します。
その金額は自分が嬉しいと思う額や安心する額で考えます。
設定していない場合はいきあたりばったりの運営になってしまうので危険が伴います。

例えば、月に50万円を手元に残したい場合、
材料原価や運営に必要な費用を差し引いた上で50万円残っている必要があります。
その計算をした時に、売上はいくらになっている必要があるかを考えるということです。

現実的な目標数字を持ってることが大切です。

1日の目標販売数を把握していなかった

1ヶ月で手元に残したい金額が決まり、
1ヶ月の目標売上が決まったら、
その金額を1ヶ月で稼働する日数を割ることで、
1日の目標売上が決まります。

1日の目標売上をメニュー価格で割ることで、
1日の目標販売数を計算することができます。

ここまでの説明を実際に計算式にしてみたいと思います。

<1ヶ月30万円の利益を残したい場合>

  • 30万円の利益を上げるためには売上はいくらに設定したらよいかを考える。
    原材料(30%)+営業費用(30%)+諸費用(10%)なので、利益は30%で考えた。
  • 30万円 / 30% = 100万円(売上)

<1ヶ月100万円の売上を作る場合>

  • 1ヶ月100万円 / 20日 =5万円(1日の売上)
  • 5万円 / 700日(単価) =71食

つまりこの事例の場合は、月に30万円の利益を残すためには、
1日700円の商品を71食分販売するというのが1日の目標になる。

ということになります。

目標を達成する営業場所と商品メニューを固める

この数字を達成するために、
どんな場所でどんなメニューを展開したらいいのか考えることが重要です。

この目標の作り方は現実的に行う方が良いですが、
この金額を達成しなければいけない!と考えるとすごく大変になることがあります。

ですので、オススメとしては、
自分が夢のあるロマンを感じる数字、気を抜けるような数字、を合わせた3パターンの数字を作ると良いかと思います。

またもう1つのコツとして、1台目を自分で開業する場合でも、2台目を自分がオーナーとして店長さんに運営してもらうとしたら?と考えることです。

<二台目を自分がオーナーとして初めて店長さんに運営してもらうとしたら?>

  • どのような目標、利益で、販売個数はいくつにする?
  • 何をどこで売る?と利益は出るのか?

という感じで、自分が営業場に立たないことを想定して、目標を設定するとすごく客観的に現実的に目標を立てやすくなります。

その際に、目標を達成できる場所、商品メニューも一緒に考える必要があります。
試していただければと思います。

キッチンカーの運営上、天候の影響を受ける

キッチンカーは公園・店舗駐車場・路上など屋外に出店するので、天候による売り上げへの影響を受けます。ここでは、天候の変化に対応する工夫を考えていきましょう。

工夫1:季節に応じたメニューを準備する

キッチンカーの調理部分にはある程度の自由を持たせ、さまざまなメニューを提供できれば、年間を通しての売り上げを安定化させられます。この際、極端に季節によってメニューを変える必要はありません。

例えば、

  • 夏場はクレープと一緒にかき氷を販売する
  • 冬場はクレープと一緒にホットチョコドリンクを販売する

といったようにメニューの一部を気候に応じたものを準備することで、季節による売り上げの上がり下がりを最小限に抑えられます。

季節限定メニューは希少性があり、メニューに付加価値を与え、単価アップにもつながるので、おすすめです。

工夫2:あらかじめ悪天候をおりこんだ事業計画をたてる

1年間毎日予定通りに出店できることはありえないので、あらかじめ出店できない日を見込んだ上で、しっかりと収益が出る事業計画をたてることが必要です。

特に大きな売り上げが期待できる土日祝日についても1年・52週のうちの何週かは、出店できないことを想定しましょう。

キッチンカーで失敗しないためのまとめ

いかがでしたでしょうか?
キッチンカー(移動販売)を開業する前に対策したい失敗は参考になりましたでしょうか?
普段、キッチンカーに関わっているからこそお聞きする、リアルな声をまとめさせていただきました。

最後に、特にお伝えしたい「失敗しやすいポイント」をまとめました。

<保健所の許可が出ないために>

  • 開業しても営業が出来ない。
  • 改造が必要になる。
  • 時間もお金もかかる。


<自分1人で準備をしたために>

  • 0から調べると半年~9か月はかかってしまう。
  • セミナーやコンサルを受けることで、1か月ほどで解決できる可能性ある。


<営業場所をフランチャイズに任せっぱなしにしたために>

  • 売上がイメージ通りになりにくい可能性がある。
  • 自分の足で開拓することも大切。


<珍しいメニューにしたために>

  • インパクトを求めるあまり、失敗して気付くことがある。
  • まずは、一般的なメニューからすることで防げる。

是非、開業される前に押さえていただければと思います。
みなさんの移動販売が大成功することを願っています!

最後までお読みいただきありがとうございます!

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