最近、タピオカドリンクに変わるメニューとして話題になっているバナナジュース。
「キッチンカーでバナナジュースを販売したい」
だけど・・
と足踏みをしている読者の方もいらっしゃるかもしれません。
その悩みを解決する方法として、
・キッチンカーで販売するメリット・デメリット
・キッチンカーを開業する流れ
・バナナジュースを販売するために必要な設備
・バナナジュースを成功させる秘訣
をご紹介しています。
ぜひご参考いただけると、幸いです。
目次
キッチンカーでバナナジュースはもうかるの?
単刀直入にお伝えしますと、バナナジュースの原価率を30%以下に抑え、たくさん販売することができれば、利益を出すことが可能です。
さっそく、確認してみましょう。
キッチンカーでバナナジュースを販売するメリット
・トッピングで個性が出せる。
バナナジュースに必要な材料は、バナナと牛乳、氷となります。
材料費が少ないため、利益を生みやすくなっています。
実際に、スーパーで販売されている商品の価格を元に原価を調べてみました。
バナナ1本・・・・27円(5房で135円の場合)
牛乳(200ml)・・約27円(1ℓ132円の場合)
氷(2~3個)・・・約10円(1袋200円の場合)【原価】約64円
【原価率】約12%(販売価格550円の場合)
※注意※スーパーで販売されている価格ですので、実際仕入れ金額とは異なります。
青果店などで仕入れを行うことで、さらに原価を抑えることが可能です。
また、お店の個性を出すためにトッピングする材料を足したとしても、原価率を30%以下に収めることができます。
トッピングで個性が出しやすい
バナナジュースを1種類を販売するのではなく、トッピングで個性や特別感があるメニューも揃えることが可能です。
トッピングを生クリームやはちみつにした場合、「こだわりの○○生クリーム」などの表示や産地表記をすることができます。
さらに、自家製のブルーベリーやストロベリージャムなどをトッピングでいれることもでき、「ここでしか飲めないバナナジュース」を販売することが可能です。
また、季節や時期限定で「沖縄バナナ」や「島バナナ」をバナナジュースにし、単価を高めに設定し、販売することもできます。
ここまで、バナナジュースは、原価が低いため、トッピングにより個性を出しやすいことが分かりました。
では、キッチンカーでバナナジュースを販売するデメリットはないのでしょうか?
キッチンカーでバナナジュースを販売すデメリット
・出店する場所を考える必要がある。
バナナジュースはドリンクのため、寒い冬や雨の日などは需要が少なくなってしまいます。
さらに、北海道など寒い時期が多い場合、売れる月は限られてしまうでしょう。
そのため、寒い時期は、主力をバナナジュースではなく違うメニューにする。
雨の日は、雨の日に来てもらうと○○など戦略を立てることが重要となります。
また、バナナジュースを求めてくる方がどこに多くいるか考えて、出店する必要があります。
例えば、ショッピング街やイベント会場などであれば、休憩時に購入いただける可能性があります。
春・秋などであれば、アウトドアで過ごす方も多いので、公園も選択肢として入れることができます。
ここまで、バナナジュースをキッチンカーで販売するメリット・デメリットをご紹介してきました。
バナナジュースの原価率が少ないのであれば、「店舗運営でもいいのでは?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
キッチンカーは店舗と違い、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。比較してみましょう。
キッチンカーで販売するメリット・デメリット
まず、店舗とキッチンカーの比較を表にしてみました。
表を参考にすると、以下のようになります。
②需要がある場所へ移動できる。
③必要に応じて、メニュー追加、変更も柔軟に可能。
②保健所での許可が下りないと時間がかかる。
③メニューの選定を誤ってしまうと、売上が見込めない。
④出店場所の確保が思うようにいかなかった場合のリスクがある。
それぞれ、詳しく確認してみましょう。
メリット①:費用が店舗より少なくすむ
キッチンカーは店舗と違い、家賃が発生せず、運営を1人でも行えます。
そのため、固定費は、出店費用とガソリン代がメインとなり、固定費を抑えることができます。
また、開業費用は店舗だと1000万以上必要です。
しかし、キッチンカーだと232万からと初期費用も抑えることが可能です。
メリット②:需要がある場所へ移動できる
キッチンカーは固定の店舗と違い、需要のある場所で販売することができます。
さらに、店舗と違いお客様の回転も早いため、売上数を上げることも可能です。
メリット③:必要に応じて、メニュー追加や変更も柔軟に可能。
バナナジュースの販売はもちろんですが、必要であれば出店場所に合わせたメニューの追加や変更を柔軟に行うことができます。
メニュー変更も柔軟に出来るキッチンカーだと、バナナジュースと併せて、ジャンルのメニューの販売で、客単価を上げることが可能です。
また万が一、他のキッチンカーの方とメニューが被ったとしても、被ったことが理由に出店を諦めることを避けることができます。
ここまで、店舗運営と比べ、キッチンカーのメリットはたくさんあることが分かりました。
では、デメリットになってしまう点も、詳しく確認しておきましょう。
デメリット①:キッチンカー製作の失敗
キッチンカーの製作を行う時に起きやすいデメリットは、初期費用をかけ過ぎてしまうことと、保健所での営業許可が通る仕様でなかった点です。
開業までに必要以上の経費と時間をかけることは、運営していく点でデメリットとなってしまうので、留意したい点ですね。
デメリット②:保健所での許可が下りない
キッチンカーの営業をする上で必ず必要となる「営業許可」。
営業許可を取るために、ぶっつけ本番で保健所に出向いてしまったり、素人として保健所に問い合わせたために、営業許可が通るまでに時間をかかってしまう場合があります。
また、キッチンカーの図面など必要書類に時間をかけすぎ、予定通りに開業に進めないことも発生してしまいます。
開業までの時間を短くするために、専門の方や知識がある方に助言をいただくといいでしょう。
デメリット③:メニューの選定を誤ってしまった
キッチンカーの要となる1つが「メニュー」です。
バナナジュースの販売であれば、原価率を抑えることは可能ですが、トッピングやアレンジに力をいれすぎないように注意が必要です。
さらに、個性を追求しすぎた結果、お客様に購入いただけないメニューになってしまうこともあります。
バナナジュースをアレンジする場合、
「どんな人が買ってくれるかな?」
「その人はどんなアレンジが好みかな?」
と世の中の需要にあったメニュー展開を心掛けましょう。
また、1つの商品を販売するために時間をかけ過ぎないことも、メニューを選定のポイントになります。
デメリット④:出店場所の確保が思うようにいかなかった
キッチンカーの運営で失敗しやすいポイントが「出店場所の確保」です。
フランチャイズやインターネットに登録しただけでは、出店場所の確保は難しいのが現状です。
自分の足で、営業をかける努力が売上にも左右しますので、販売場所の開拓を行うように意識をしておくといいでしょう。
さらに、企画書を持参することで交渉も行いやすくなります。
ここまで、キッチンカーでのメリット・デメリットについて確認してきました。
では、実際にキッチンカーで開業する際の流れを簡単に確認してみましょう。
バナナジュースをキッチンカーで開業する流れ
キッチンカーで開業する流れは下記となります。
(商材・出店場所・キッチンカーの設計図を元に担当者と打ち合わせ)
②申請書類に記入
(記入方法がわからない場合は保健所の担当者に確認)して申請書提出
③キッチンカー入手後、施設検査の日程調整
④キッチンカーを保健所に持ち込み施設検査の実施
(指摘事項を受けた場合には改善して後日再検査を実施)
⑤許可証の交付
また、食品衛生責任者の資格も必要になります。
簡単に、それぞれ確認してみましょう。
①保健所へ相談(目安2~3か月)
営業許可の取得、キッチンカー製作する前に1度保健所へ相談に行くことをおすすめいたします。
理由として、販売するメニューにより、必要な設備や営業許可を取得するための基準があります。
その基準をクリア出来ていないと、キッチンカーが完成した場合でも、再度修正が必要となります。
手間や無駄な費用がかからないようにするためにも、保健所への相談は必要です。
その後、8ナンバーでキッチンカーの製作と車検となります。
目安として、1か月前後必要となり、車検費用は20万円前後です。
自家用車をキッチンカーにすることはできませんので、お気をつけてください。
②保健所へ申請・審査
キッチンカーが完成したら、営業許可の申請書を保健所へ提出しに行きます。
2021年6月から食品衛生法の変更がありますが、おおまかに下記のような資料が必要となります。
参考リンク▷2021年6月食品衛生法に伴うキッチンカーの営業許可エリアが変更になった都道府県一覧
②営業設備の大要・配置図
③営業の大要
④仕込場所の営業許可書の写し(営業許可がある場合)
⑤許可申請手数料
⑥登記事項証明書(法人のみ)
⑦食品衛生責任者の資格を証明するもの(食品衛生責任者手帳等)
書類を作成する場合も、保健所へ確認をしておきましょう。
その後、審査を受ける日程調整を行います。
通常2週間前後で処理を行われます。
食品衛生責任者の資格を取得する
飲食店や食品に関わるお店ごとに食品衛生協会が実施している養成講習会の受講(計6時間)した食品衛生責任者を必ず1人配置することを義務つけられています。
飲食を扱う出店の場合、必ず必要な資格となります。
取得は、各都道府県で可能です。
ただし、1~2か月前には定員が満席になるところもあります。
取得の場合は、早めに予定を立てておきましょう。
参考リンク▷東京都食品衛生教会
ここまで、バナナジュースをキッチンカーで開業する流れをご紹介してきました。
では、キッチンカーで必要な設備を確認しておきましょう。
バナナジュースをキッチンカーで販売するために必要な設備
バナナジュースをキッチンカーで販売する時に必要な設備は、冷蔵庫・冷凍庫・ミキサーとなります。
ミキサーは、氷を砕く性能があるミキサーが必要です。
業務用だと5~6万で購入することが可能です。
バナナジュースを1種類でなく、チョコレートなどを入れたアレンジをする場合は、ミキサーを2つ用意しておくといいでしょう。
その他に、バナナジュースを入れるカップやストロー、カップに貼るお店のシールも必要となります。
先輩キッチンカーのご紹介
今回は2名の先輩キッチンカーをご紹介いたします。
◆東京都:バナナの神様さん
1本1000円するバナナをスムージーし、販売しているキッチンカーです。
メニューは、バナナスムージーをはじめ、てんさい糖やチョコ・はちみつを使ったものから腸活を意識したものまで展開されています。
さらに、バナナ茶やバナナビール、チョコバナナや皮ごと食べれるバナナなど幅広くメニュー化されています。
◆大阪府:幸せを運ぶキッチンカーしあわせばななさん
優しい黄色カラーでおさるさんもつけられアピールをされています。
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「身体にいい」をテーマに砂糖・はちみつ不使用で通常のバナナジュースから黒ゴマ・きな粉・青汁・クリームチーズなど、バリエーション豊かに販売されています。
ホットや季節限定もあるようです。
さらにおさるさんのお守りも販売されているようです。
どちらもキッチンボックス1000で運営されています。
一度販売の様子を伺うとといいかもしれませんね。
ここまで、
・キッチンカーで販売するメリット・デメリット
・開業までの流れ
をご紹介してきました。
最後に、バナナジュースを販売するにあたって成功する秘訣をご紹介いたします。
バナナジュースをキッチンカーで成功させる秘訣
コンセプト・ターゲットを明確に決める
購入いただくお客様に届けるには、どんな方に購入いただくか、どんなコンセプトにするか明確にし、キッチンカーの外観や販促・メニューを決めていく必要があります。
例えば、健康志向の人をターゲットにする場合「グルテンフリー」や「砂糖不使用」を謳うことができます。
また、最近はやりのタンパク質やプロテインを意識されている方に向けて「プロテイン入のバナナジュース」をメインにすることも可能です。
お客様の目の前で手づくり感をアピール
お客様の目に止まるキッチンカーの運営として、メニュー表で注文のたびに作る新鮮さを明記することといいでしょう。
また併せて、作っている風景をお客様に見える仕様にすることで、自分のために作ってもらっているという特別感を感じていただけることができます。
バナナは○○産と表示しない
原価を抑えるため、メインで使うバナナは、○○産と表示しないことがおすすめです。
理由として、エクアドル、フィリピン、台湾など種類が多く、産地によって値段が違います。
味や食感もほとんどさもないため、仕入れ時には産地の指定をしないことでお手頃価格のバナナを使うことができます。
ただし、特別感を出す沖縄バナナや島バナナは、産地を表示するといいでしょう。
仕入れるバナナは、シュガースポットが出来ていないものする。
仕入れるバナナは、シュガースポットのないバナナを仕入れましょう。
理由として、熟れたバナナを仕入れていた場合、熟しすぎてバナナが不足しても補充できなくなる可能性があります。
さらに、使い切る前に傷みすぎて破棄が増えるなど在庫管理が難しくなります。
リピーター確保のための販促をしておく
新規のお客様を開拓することと併せて、来ていただいたお客様にいかにリピーターしていただけるかを考えた接客や販促を行っておくと、売上維持やアップが可能となります。
SNSフォローや投稿特典、次回使えるクーポンなども考えた営業をしておくといいでしょう。
また、SNSにアップしていただけるように撮影スポットの作成もおすすめです。
さあキッチンカーでバナナジュースを開こう
いかがでしたでしょうか。
少しでも、「キッチンカーでバナナジュース屋さんを開業してみよう」と思われた方のご参考になると幸いです。
「キッチンカーを開業する方法のイベントに行ってみたいな」
「どんなキッチンカーがあるか見てみたいな」
とご興味をもたれましたら、以下のリンクもご参考いただければと思います。