「キッチンカーでケバブを販売して儲かるんだろうか？」
「キッチンカーでケバブを販売したら1年間で売上金額はいくらぐらいになるのだろうか？」
「ケバブのキッチンカーを開業しようと思ったら初期費用はいくら準備しないといけないの？」
こんな疑問を持っていませんか？
その気持ちはよく分かります。なぜなら、私自身がキッチンカーを開業するときにも、売り上げや利益は何万円ぐらいになって、そもそも儲かるのだろうか？などと、同じように疑問を感じた経験があるからです。
キッチンカーの経験・知識ゼロの状態から、自分の力で学んで行動してキッチンカーを開業した経験のある私が、ケバブのキッチンカーは儲かるのか？を検証しました。
この記事では、
- ケバブキッチンカーは儲かるのか？をシミュレーションした結果
- 想定されるケバブキッチンカーの年間売上金額と利益金額
- ケバブキッチンカーを開業するために必要な初期費用の合計金額と内訳
をお伝えします。
この記事を読めば、ケバブのキッチンカーを1年間営業したときの、売り上げ・利益と開業時の初期費用の具体的な金額を学べるので、ぜひ最後までお読みください。
ケバブのキッチンカーの全体について学びたい場合は、以下の記事を読んでください。
売り上げ1,000万超え！ケバブキッチンカーは儲かるかを検証
ケバブキッチンカーを1年間営業した場合の、売上金額・各種経費（原価・人件費・出店料など）・利益（=年収=収入）を一定の条件を設定して算出しました。いくらの客単価を設定し、1日あたり何人ぐらい集客できれば、ケバブのキッチンカーは儲かるのか、参考にしてください。
週5日の営業で年間売り上げ1,064万円が可能！
「売り上げ」「各種経費」「利益（=年収=収入）」を算出することで、ケバブのキッチンカーが儲かるかは、シミュレーションしました。各金額を算出するために、以下の条件を設定しました。
- メニューごとの平均単価：ケバブ 600円・ソフトドリンク 200円
- 購入比率：来客者の100%がケバブ、20%がソフトドリンクを購入する
- 営業日：土日と平日のうち3日（合計で毎週5日間営業）
- 年間営業日：土日 104日（52週×2日）、平日 156日（52週×3日）
- 来客数：土日 100人・平日 40人
この条件における、1日あたりの売上金額を土日・平日に分けて算出します。
- 土日1日の売上金額：ケバブ 600円×100人＋ソフトドリンク 200円×40人＝6万4千円
- 平日1日の売上金額：ケバブ 600円×40人＋ソフトドリンク 200円×8人＝2万5千600円
今回のシミュレーション条件では、土日の営業日は年間104日、平日の営業日は年間156日なので、ケバブキッチンカーの1年間の売上金額は以下のようになります。
- 年間売上金額＝6万4千円×104日＋2万5千600円×156日＝1,064万9千600円
※平均単価：640円、平均原価：218円、平均原価率：34.1%
ケバブのキッチンカーを実際に営業すると、それぞれの数値（平均単価・購入比率・来客数など）はシミュレーション条件とは異なるでしょう。それでも、土日100人・平日40人を集客できれば、1年間で1,000万円を超える売り上げを達成する可能性がケバブのキッチンカーにはあることが明らかになりました。
週休2日で年収406万円（月収33万円）
先ほど算出した1年間の売上金額と、ケバブのキッチンカー営業に必要な各種経費から、1年間の利益（=年収=収入）を算出します。各種経費は以下の条件で算出しました。
- 原価：ケバブ 210円（平均単価の35%）・ソフトドリンク 40円（平均単価の20%）
- 出店料：売上金額の10%
- バイト人件費：土日のみ1名を8千円／日で雇用
- その他雑費：売上金額の10%（車両交通費・通信費・消耗品費など）
以上の条件で算出した、ケバブキッチンカーを1年間営業したときの経費金額と利益（=年収=収入）・月収は以下の結果となります。
- 原価：362万7千520円
- 出店料：106万4千960円
- バイト人件費：83万2千円
- その他雑費：106万4千960円
— - 利益（=年収=収入）：406万160円（年間売上金額－原価－出店料－バイト人件費－その他雑費）
- 月収：33万8千347円
実際にケバブのキッチンカーを1年間営業すると、今回設定した各種条件と異なる数値になる可能性が高いですが、ケバブに特化したキッチンカーでも週休2日の体制で1年間で406万円を稼げる可能性があることが分かりました。
今回のシミュレーション条件よりも売り上げにつながる数値（客単価・来客数・稼働日数）を増やして、反対に各種経費の数値を減らせれば、より大きな売り上げと利益を獲得できます。ケバブに限定せず、さまざまなメニューを販売するキッチンカー運営者の年収・月収については、下記の記事で詳しくお伝えしています。
» キッチンカー事業者のリアルな年収・月収と売上・収入・利益率アップのコツ10選
儲かるケバブキッチンカーの初期費用を解説
ケバブのキッチンカー開業には、初期費用として615万円を準備することが求められます。初期費用は「設備購入費（キッチンカー車両や調理器具などの購入費）」と「（開業直後の）運営費用」に分かれます。
※費用は全て消費税・諸税込の金額で表示しています。
キッチンカーなど設備購入費は360万円
ケバブのキッチンカー開業に必要な初期費用のうち、「設備購入費」には「キッチンカー車両」「厨房・調理器具」「販促ツール」「資格・許可取得」「その他雑費（試作費用など）」の費用が含まれます。
ケバブの場合は、ケバブグリル以外には特別な調理器具は不要なので、「キッチンカー車両」は軽トラックサイズで十分でしょう。軽トラックサイズのキッチンカーなら、ベース車両に新車軽トラックを使い、車内での仕込み調理が可能な株式会社フードトラックカンパニーの「キッチンボックス453（298万円）」がおすすめです。
「厨房・調理器具」には、ケバブの調理に欠かせない「ケバブグリル」「ケバブシャベル」「ケバブナイフ」が含まれます。これら3種類の調理器具の購入費用として24万円ほど必要です。また、キッチンスペースが限られるキッチンカーでは、調理台兼保冷庫の「コールドテーブル（12万円）」の設置が欠かせません。
キッチンカー出店時には、車両の前を通りかかった人に、「ケバブを販売していること」「ケバブの魅力」を一目で伝えられる「看板」「のぼり」「タペストリー」などの販促ツールが欠かせません。また、キッチンカーの集客に「チラシ」「ショップカード」の活用も考えられます。こうした「販促ツール」の購入予算として10万円を準備しましょう。
販促ツールの詳しい情報や購入時の注意点などについては、以下の記事で詳細にお伝えしています。
» キッチンカーの「セールスツール」に関するワンポイントアドバイス！
ケバブのキッチンカーを開業するためには、保健所の検査に合格して「飲食店営業許可」を取得することが必要です。また、保健所の検査を受けるためには、あらかじめ「食品衛生責任者資格」の取得が求められます。それぞれを取得するための費用は都道府県によって異なりますが、予算の目安は4万円ほどです。キッチンカーの営業許可取得については、下記の記事で詳しく解説しています。
» 【2024年最新版】キッチンカーの営業許可証取得を申請から4ステップで徹底解説！
ここまで紹介したまとまった金額の他に、ケバブ試作のための材料費やキッチンカー見学のための交通費など、細々とした出費があることが予想されます。「その他雑費（試作費用など）」として、10万円をこうした費用に当てる予算として準備しておきましょう。
開業直後の店舗運営費用は255万円
ケバブのキッチンカー開業当初は、計画の通りに売り上げと利益を得られない可能性が高いでしょう。このような状況になっても焦らないために、開業資金の一部として「店舗運営費用」を準備することをおすすめします。費用の中には「キッチンカー運営費」と「オーナーの生活費」が含まれ、それぞれ最低でも3カ月分は準備しましょう。
「キッチンカー運営費」の内訳は、ケバブの原材料購入費・出店料・アルバイトスタッフの人件費・その他雑費です。1,064万円を売り上げる先程のシミュレーションでは、毎月の運営費は55万円なので、3カ月分の「キッチンカー運営費」として165万円（55万円／月×3カ月）を初期費用に加えておきましょう。
ケバブキッチンカー開業直後の「オーナーの生活費」は、特に家族を持つオーナーの場合は必須の費用です。1カ月あたり30万円と見積もり、3カ月分の90万円（30万円／月×3カ月）を準備しましょう。
「キッチンカー運営費（165万円）」と「オーナーの生活費（90万円）」を合計すると、ケバブキッチンカー開業直後に必要な費用は255万円です。この金額を初期費用として準備しておくことにより、開業直後の思わぬ事態にも落ち着いて対処し経営を軌道に乗せる確率を高めることが可能です。
まとめ
キッチンカーでケバブを販売すると、週5日の営業で1,000万円以上の売り上げと、400万円を超える利益を得られる可能性があることがわかりました。ケバブのキッチンカーを開業するための初期費用としては、キッチンカーや調理設備などの設備購入費用と開業直後の店舗運営費として615万円が必要です。
ケバブのキッチンカーについて、売り上げや初期費用以外の情報（メニューのメリット・デメリット、おすすめキッチンカー、成功のコツなど）については、以下の記事で詳しく解説しています。ケバブのキッチンカーに興味のある人はぜひご覧ください。
» ケバブキッチンカーの開業手順と儲かるコツ4選を解説！初期費用は346万円！
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