キッチンカーを田舎で成功するために必要な5つのコツを徹底解説!

キッチンカーを田舎で成功するために必要な5つのコツを徹底解説!

「のんびり田舎でキッチンカーをやりたいけど、生活できるかなぁ?」

「キッチンカーをやるとしたら、都市部と地方ではどんな違いがあるのだろう?」

「田舎らならではのメリット・デメリットって何だろう?」

こんな疑問を持っていませんか?

その気持ちはよく分かります。なぜなら、私も自分がキッチンカーを開業するときに、競合は多いだろうけどお客様も多い都市部と、競合はあまりいなさそうだけどお客様がいるかが不明な田舎のどちらで出店するのがよいか悩んだ経験があるからです。

改めて田舎で事業を行うことについて調査した上で、私自身のキッチンカー運営の経験も踏まえ、キッチンカー事業を田舎で行うことについて解説します。

この記事では、

  • 田舎でキッチンカーを出店するメリット
  • 田舎でキッチンカーを出店するデメリット
  • キッチンカー事業を田舎で成功するためのコツ

をお伝えします。

実際に田舎でキッチンカーを開業するかしないかに関わらず、最低限知っておくべき情報をまとめましたので、ぜひ最後までお読みください。

キッチンカーを田舎で出店するメリット3選

メリット

キッチンカーを田舎で出店することと都市部で出店することは、周囲の環境が異なるため、都市部では一般的だったことが、田舎では周囲との差別化につながることがあります。この点を考慮して、田舎でキッチンカーを出店する際の三つのメリットを紹介します。

1.競合が少ないので差別化がしやすい

都市部に比べると田舎に出店するキッチンカーは少なく、競合相手となりうる飲食店も都市部に比べれば少ない傾向にあります。つまり、ちょっとした工夫で競合相手との差別化が可能となり、その地域でのオンリーワン店舗になれる可能性があります。

メニューを例にすると、タイ料理やベトナム料理のような東南アジア地方の料理は、都市部であればキッチンカーや固定店舗で味わうことは難しくありません。一方、田舎を含む地方では固定店舗も含めて、提供しているお店は多くないので、販売すれば差別化が可能になります。

また、販売するメニューを日替わりにできるキッチンカーの特性を生かして、流行に乗ることで差別化することも可能です。例えば、数年前のタピオカのように都心部で流行しだしたものを、すぐにキッチンカーメニューに取り入れられれば、その地方での先駆けとして大きな収益を得ることも可能です。

2.自治体など公的機関のサポートを受けやすい

サポート

田舎の市町村の中には、人口減少・過疎化に苦慮しているところが少なくありません。このような地方自治体では、UターンやIターンによる移住を促すために、さまざまなサポートを独自に行っているところもあります。その種類は、住居費用の援助や出産時の祝い金などさまざまです。

公的機関によるサポートの中には、補助金・助成金としてキッチンカーの開業時に金銭的な援助をするものも含まれます。こうした制度を利用できることは、キッチンカーを田舎で運営することのメリットといえるでしょう。各地方の補助金・助成金の情報は、全国47都道府県を網羅する形で下記の記事で紹介しています。

» 【全国版】キッチンカーで使える助成金・補助金のまとめ。飲食店からキッチンカーへの業態転換情報含む。

【2024年10月更新】キッチンカーで使える助成金・補助金を一挙紹介【全国版】

2021.01.15

キッチンカー移住チャレンジ(福島県田村市)

福島県田村市では、キッチンカーで新たに開業する人を応援する「福島県田村市キッチンカー移住チャレンジ」を実施していました(2022年11月30日で応募は締め切られています)。このプロジェクトは、田村市を拠点として新たにキッチンカー事業に取り組み、田村市の魅力を発信してくれる人を応援するものです。プロジェクト採用者へのサポートは「キッチンカー事業支援」「移住支援」の両面でとても手厚いものです。

「キッチンカー事業支援」では、キッチンカーを無料でリースしてもらえるのに加えて、出店に必要な厨房設備の購入費用やタペストリー・のぼりなどの外装に用いる装飾品の製作費も支援してもらえます。ここまで支援してもらえると、初期費用を抑えることが可能です。さらにキッチンカーの専門家による開業支援・運営ノウハウの提供もあるそうです。

「福島県田村市キッチンカー移住チャレンジ」に採用され、田村市に移住する場合には、移住に必要な費用への経済的な支援を受けることも可能です。「福島県12市町村移住支援金」では、一世帯最大200万円(単身者の場合は最大120万円)が補助されます。その他にも移住検討者が現地を訪問する際にかかる交通費・宿泊費の一部を支援する「ふくしま12市町村移住支援交通費等補助金」の制度もあります。

» 「福島県田村市キッチンカー移住チャレンジ」公式ホームページはこちら

3.ゆったりとした環境で事業に取り組める

田舎では豊かな自然に囲まれた環境でキッチンカー事業に取り組めます。流れる時間も都市部に比べればゆったりしているので、落ち着いた環境で日々を過ごすことが可能です。自分の裁量で働くペースを決められるキッチンカー事業をこうした環境の中で行えば、穏やかな気持ちで充実した毎日を過ごせることでしょう。観光資源とキッチンカーの共生については、以下の記事で詳しく解説しています。

» 観光資源開発にキッチンカーを採用する観光地が増加しています。

観光資源開発にキッチンカーを採用する観光地が増加しています

2022.04.21

キッチンカーを田舎で出店するデメリット3選

デメリット

キッチンカーを田舎で出店すると、都市部での出店では気にならなかった問題が発生する可能性があります。田舎でキッチンカーを出店する際に気を付けるべきデメリットを三つ紹介します。

1.出店場所が限られる

キッチンカーを田舎で開業する場合には、都市部での開業に比べて極端に出店場所が限られる可能性があります。例えば、キッチンカーの典型的な出店形態である「ランチ出店」は、都市部のビル街や大学キャンパス内のような、昼食を購入する人たちが集まる場所に出店するものです。地方の中核都市なら可能性はありますが、いわゆる田舎と呼ばれるような地域では「ランチ出店」は難しいでしょう

キッチンカー事業の売上を支える「イベント出店」の機会も都市部での出店に比べると少なくなる可能性が高いと考えられます。都市部であれば、毎週末に複数箇所でキッチンカーが出店するようなイベントが開かれていますが、田舎となるとイベントの頻度も少なくなるでしょう。ショッピングモールなどの「商業施設での出店」も施設の数も来客数も少ないので、出店機会も限られます。

2.自分で集客する力が求められる

キッチンカーは自分自身に集客力があまりなくても、人が集まるところに出店さえできれば、収益を上げることが可能です。例えば、来場数が多いイベントや買い物客でにぎわうショッピングモールに出店できれば、キッチンカーの前を通りかかった人を呼び込むことさえできれば、大きな売上をあげられます。

一方、田舎でキッチンカーを出店する場合には、来場数が多いイベントの数は少なく、買い物客でにぎわう商業施設自体がない可能性すらあります。このような場合には、キッチンカーを運営する人自身で集客する力が必要です。Instagramを代表とするWebメディアでの積極的な発信と、一度来た人にリピートしてもらえるような質の高い接客が求められます

3.キッチンカー事業の維持費が高くなりやすい

キッチンカーを田舎で運営する場合は、都市部での運営に比べて維持費が高くなる傾向があります。特に費用の差が大きいのは、ガソリン代とLPガス代です。そもそも論として、ガソリン代もLPガス代も単価が都市部よりも田舎の方が輸送コストなどの関係で高くなることがほとんどです。

それに加えて、田舎ではキッチンカーの移動距離が都市部よりも長くなります。例えば、都市部であれば活動拠点と同じ市内で十分な数の出店場所を確保できるでしょう。しかし、田舎では週末のイベントを求めて、活動拠点とは異なる市町村への出張が必要となる場合が多くなります。このように、単価も高く使用量も多くなるガソリン代を中心に、田舎でのキッチンカー事業は維持費が高額になりやすい特徴があります。

田舎でキッチンカーを成功するためのコツ5選

田舎

田舎でキッチンカーを運営し利益をあげるためには、田舎ならではのメリットを十分にいかしつつ、デメリットの影響を最小限にする工夫が必要です。田舎でのキッチンカー事業を成功させるための五つのコツを紹介します。

1.事前の情報収集を徹底し事業性を確認する

田舎であろうと都市部であろうと、キッチンカー事業を成功させるためには、十分な売上とそれを可能にする来客数が必要です。田舎でキッチンカーを開業する前に徹底的に情報収集を行い、その地域での事業が成り立つことを確認しなければなりません。

例えば、活動拠点およびその周辺市町村の年間イベントカレンダーを見て、毎週末にキッチンカーを出店できるイベントがあるかの確認が必要です。その他にも、平日に出店できるような商業施設やお昼時に人が集まる工場や病院などの施設がないかなど、調査が求められます。その際には、実際に現地を訪れて出店予定日時の人出を確認するなど自分の足で情報を稼ぐ姿勢が重要です。

2.キッチンカー事業に依存しない体制を作る

田舎の穏やかな環境で過ごすことが一番重要なら、キッチンカー事業のみに依存しない経済基盤を築く考え方もあります。例えば、ある程度の売上・利益が見込める週末のみ、周辺市町村も含めたイベントにキッチンカーを出店させ、平日は地元企業や在宅ワークで働くことで、二つ以上の収入源によって生活を成り立たせるという生活スタイルも可能です

この形であれば、事前調査でキッチンカー事業の収益性が十分には見込めない田舎でも、「キッチンカー事業」「田舎での生活」「生活に必要な収入の確保」の三つを両立することも可能です。副業や週末起業としてキッチンカーに取り組むことについては、以下の2記事で詳しく解説していますので参考にしてください。

» スモールビジネスの鉄板!?副業にキッチンカー(移動販売)がおすすめ!

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2017.03.16

» キッチンカーでの副業、週末起業に関する情報

キッチンカーでの副業、週末起業に関する情報

2021.06.25

3.流行りと多様性を取り入れたメニューにする

クレープ

キッチンカー事業を成功させるために最も重要な要素の一つが「メニュー選び」です。都市部で出店する場合には、周辺のキッチンカーとの差別化のために、ある程度尖ったメニューが必要です。それに対して、田舎での出店ではいわゆる「定番メニュー」と呼ばれるものを複数用意して、見込み客の要望に広く浅く応えられる準備が求められます。

その上で数年前のタピオカのように、都心部で流行りだしたものをいち早くメニューとして取り入れられれば、周辺店舗の追随を許すことなく圧倒的な利益を上げられるでしょう。基本的には定番メニューを広く浅く揃えつつ、一部のみ尖ったメニュー構成にするのが田舎でのキッチンカー成功に必要なコツです。キッチンカーの定番メニューに関しては、以下の二つの記事で確認してください。

» 【2022年】超重要!メニューこそキッチンカー(移動販売車)のすべてなのでは!?

【2024年最新版】キッチンカーにおすすめの人気メニュー14選!売れるものはコレ!

2021.02.19

» 夏に人気のキッチンカーのメニュー11選

夏に人気のキッチンカーのメニュー11選

2019.09.23

4.田舎の出店形態に適したキッチンカーを選ぶ

事業計画に適したキッチンカーの車種を選ぶことも、事業成功のためには重要です。キッチンカーの代表的な車種は、軽トラック(例:SUZUKIキャリイ)、1.0t普通車トラック(例:TOYOTAタウンエース)、1.5t普通車トラック(例:MAZUDAタイタンダッシュ)の3種類のいずれかをベース車両としたものとなります。

田舎でのキッチンカー出店環境の特徴と求められる要素は、「駐車スペースが十分にある」と「幅広いメニューを販売する」の二つです。このような環境では、小回りが利く必要がないので、複数メニューに対応できるだけの食材を積載できるサイズがあるキッチンカーが適しています。先ほどあげた3種類の中では、1.0t普通車トラックまたは1.5t普通車トラックのいずれかをベースにした車両がおすすめです。両車種の特徴は、以下の二つの記事で詳しく紹介していますので、参考にしてください。

» 【キッチンボックス1000】キッチンカー内で「仕込み」調理もできる移動する飲食店

※1.0t普通車トラックをベース車両にしたキッチンカーです

» キッチントラック1500:高額売上を作ることができるキッチンカー

※1.5t普通車トラックをベース車両にしたキッチンカーです

5.田舎の状況に合わせて事業形態を作り上げる

田舎でのキッチンカーを開業するなら、その地方の状況に合わせた運営も必要です。例えば、周囲の店舗の価格相場に合わせて、価格設定を都市部で出店する場合に比べると、同じメニューであっても安くするといった対応が必要になるかもしれません。その場合には、価格を下げてもしっかりと利益が残るように原価を下げるなどの工夫が同時に求められます。

また、田舎を営業拠点とするキッチンカーには、その地域の魅力を外部にPRする役割が求められることもあります。この役割を果たすために、例えば地元の名産品を使ったメニューを販売する、InstagramなどのSNSでの情報発信頻度を増やすなどの施策が必要です

まとめ

田舎でのキッチンカー出店は都市部での出店とはかなり環境が異なります。特に出店場所が少ない、見込み客数が少ないというデメリットは、キッチンカー事業の成否に関わる大きなものです。実際に田舎でのキッチンカー開業を検討する際には、本当に事業として成り立つのか?不幸にも思うように収益が上がらなかったときの対応をどうするか?を見極める必要があります。キッチンカー開業・運営を網羅する基本的な知識は無料のキッチンカー開業セミナーで学べます。

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