キッチンカー(移動販売車)出店・開業のすべて

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1、通常出店とイベント出店

街を歩けば、あちこちで目立つようになったキッチンカーの移動販売。昼時のオフィス街でビジネスウェア姿の人垣を作るお店もあれば、スーパーマーケットの店頭で買い物客を足止めしているお店もあります。音楽フェスティバルが開かれているスタジアムの前で開いているお店もあります。
このようにさまざまな場所に出没する移動店舗ですが、その出店スタイルは、①通常出店②イベント出店に分けられます。

通常出店とは

例えば、毎月、「3のつく日」にとあるスーパーの前に出店する。このように、決まった日にちや曜日に決まった場所に出店するのが、通常出店です。
出店場所を所有・管理するオーナーとの事前交渉が不可欠ですが、うまく契約にこぎつければ、特定の日、特定の場所でお店をオープン。これを繰り返すことで、実店舗と同じように地域に定着し、その地域で広くリピーターを開拓できる可能性があります。
店舗そのものは移動方式でも、定点出店することで地域に食い込み、お客様を育てていけることが、通常出店の大きなメリットです。

イベント出店とは

一方、自治体が主催する地域のお祭りや音楽イベント、コミュニティーイベントなどの短期間のイベントが行われるスペースの一部を借りてキッチンカー販売するスタイルが、イベント出店です。朝から夜まで続く長時間イベントの場合、つめかけた来場者に対し「食」をどうまかなうかは、切実な問題。それだけに、キッチンカーによる出店はますます需要が高くなっています。
通常出店が田圃に苗を植えて育てるような「育成型」なのに対し、イベント出店は集まった参加者を呼び寄せ、1日の間に売り上げを積み重ねていく「ハンティング型」。イベントに集まった客が多ければ多いほど、それに比例した売り上げが見込める点が大きな魅力です。

通常出店かイベント出店か

同じキッチンカーによる移動販売でも、通常出店とイベント出店とでは、扱う商材に向き不向きがあります。例えば、同じフードメニューでも、同じ場所に定期出店する通常出店の場合、客をつかむポイントは「味」。少々待ち時間がかかっても、並んで待ってくれるほどの味のよさが決め手になります。
これに対し、イベント出店では、来場者の主目的はそこで行われるアトラクション。「食」は、そのためのつなぎです。待ち時間が必要なメニューでは、敬遠されてしまうでしょう。たとえ客を集めることができても、長い列ができてしまうようだと、イベント本来の目的にそぐわないとして、主催者側に問題視される懸念もあります。
通常出店かイベント出店かは、販売したい商材に応じた、さまざまな観点からのチェックが必要です。

 

2、ランチ系メニューと、軽食系メニュー

キッチンカーによる移動販売の主商材は、当然ながらフードメニューということになります。しかし、実店舗での営業とは違い、フードメニューなら何でもいけるというわけにはいきません。調理に時間がかかる一品メニューなどは、キッチンカー向きではありません。
では、どんなメニューがキッチンカーに適するかというと、大きく分けると、①ランチ系メニュー②軽食系メニューの2つがあります。

ランチ系メニューとは

昼時、オフィス街や工場の敷地内でキッチンカーの姿が見られます。車に寄ってくるのは、オフィスや工場で働く人たち。彼らのランチ需要を満たすのが、ここで言う「ランチ系メニュー」です。
といっても、基本となるメニューは、町の軽食堂と同じ。カレーや丼物が主流です。
その一方、実店舗ではそれだけでは経営維持が難しいタコライス、ロコモコ、ガパオライスといったエスニック系のランチ単品で勝負。個性的な看板メニューで集客しているお店もあります。

軽食系メニューとは

安さ志向の反映でしょうか、町の喫茶店が減っていく一方で、コンビニなどのコーヒーサービスが人気を集めています。キッチンカーでは、カフェが同じ位置づけ。本格的な喫茶メニューが評判です。
そんなカフェに加え、クレープ、ドーナツ、たこ焼きなど、「小腹を満たす」アイテムを扱うのが、「軽食系」と呼ばれるキッチンカーです。

ランチ系メニューか軽食系メニューか

町でレストランを開業しようとすれば、どこかのレストランでのコック修業が、最低でも数年必要になります。これに対し、キッチンカーを始めるために修業期間を経験する人は少数。家庭で得意にしてきた料理を売る、面倒なノウハウを覚える必要なく誰にでもできそうなメニューで売るという発想が主でしょう。ランチ系メニューか軽食系メニューかも、その観点で選ばれる傾向があります。
しかし、ランチ系メニューと軽食系メニューとには、運営の面(労働時間帯)から見ると大きな違いがあります。ランチ系メニューの販売のピークは、昼前から午後2時くらいまで。そのあとの時間は、翌日の仕込みのために費やされることになります。
これに対し、軽食系メニューの営業時間は、多くは3時のおやつ時から夕方、さらには夜まで。どうしても、長時間の営業になります。
ランチ系メニューか軽食系メニューかを選ぶにあたっては、どれだけ短時間で提供できるか、長時間の営業に不足しない人員を確保できるかなど、料理とは別の視点からのチェックも必要です。どんな場所に出店するか、できるかも、メニュー選びの結果で変わってきます。

 

3、「絶対単品」を軸にメニューを広げる

同業のキッチンカーはもちろん、実店舗にもあまり見られない「絶対単品」をメニューにかかげて営業開始。そのメニューが本当においしくて魅力的なものなら、集客は日一日と右肩上がりになっていくはずです。リピーターもどんどん増えていくでしょう。
しかしながら、飽きやすいのが現代の日本人。せっかくできた固定客を逃がさないためにも、一定の時期が来たら、メニューの拡大を図る必要が出てきます。そのとき、大切なことは、お店の看板である「絶対単品」を中心にすえ、それと関連づける形でメニューを増やしていくことです。

増やすメニューはあくまでも絶対単品が軸

メニューの拡大にあたっては、「お店の看板メニューである絶対単品を軸にする」のが原則です。全く違うジャンルのメニューを増やしてしまうと、準備にも調理にも時間がとられ、スムーズな運営ができないからです。また、「絶対単品」の味にひかれて来店するお客様を失望させない意味でも、筋の通ったメニュー展開にすべきです。
例えば、スープカレーが「絶対単品」だとしましょう。これにプラスするのは、やはりカレー味のものであるのが基本。同じカレーでもスープとは対照的な、ドライカレーなどが好適です。スープカレーの副菜となるタンドリーチキンといったメニューも考えられます。
実際のお店では、ハヤシライスが絶対単品。調理に使うじっくり炒めたタマネギの活用範囲を増やして、オニオングラタンスープをブラス。そんな例もあります。
むやみにメニューを増やす必要はありません。無理のない範囲で、原則を守りつつ、営業内容を豊かにしていきましょう。

 

4、移動販売にマッチした価格の決め方

これからキッチンカー販売を始めようとしている人にとって、価格設定をどうするかは、なかなか頭の痛い問題です。実店舗のレストランなどで働いた経験のある人ならともかく、飲食業が全くの未経験という人にとっては、どこから始めていいか迷うところでしょう。
飲食業では、「原価は販売価格の30%前後」と考えるのが一般的です。ということは、1コイン500円の価格に対して150円。その150円の中に材料費はもちろん、車のガソリン代やプロパンガスの料金、出店料などの諸経費をうまくおさめるべく計算を重ねていくことになります。
以上は実店舗でも同じですが、キッチンカーの場合には、単なる原価計算だけではすまない問題があります。主な出店場所となる市街地に並ぶレストランやファーストフード店との競合を考えなくてはいけないからです。

レストランより安く、ファーストフード店より高く

ランチ系メニューの場合には、「ファーストフードやコンビニの弁当より高くてかまわないが、実店舗の飲食店よりは安く」というのが、1つの目安とされています。手作りでつくりたての味を提供できるキッチンカーは、料理の質という点ではファーストフードやコンビニ弁当よりも上。ただし、実店舗のレストランのようにきちんと整えられたテーブルで陶製の食器に盛られた料理を食べるという環境は難しいですから、その点を加味して価格を抑えるという発想です。
これに対し、軽食系メニューの場合は、もう少し自由度があります。喫茶店に入り、コーヒー1杯で長時間ねばるといったことが行われたのは、昔の話。いまの消費者は、もっと手軽にスタイリッシュにさっとすませられることを喜びます。実店舗への価格面での対抗を必要以上に意識する必要はありません。あえて言えば、一番のポイントは、適正価格を10円刻みで決めていくこと。特に、イベント販売が主の場合は、実店舗よりも同業他店の価格をチェックしておくことが集客力をつける上では大切です。

価格は、完全に一定でなくてもいい

出店スタイルにもよりますが、同じ場所に毎日出店するのでないかぎり、キッチンカーでの販売価格は時と場合に応じて変えてかまいません。例えば、イベント出店の場合、同じような内容のイベントでも、イベントによって出店料は違います。出店料がとびきり高いイベントに出店する際には、価格を1ランク上げてもよいのです。
その意味では、キッチンカー販売は、実店舗営業に比べてずっと自由です。出店料が低く抑えられたイベントであれば、価格を下げることもできます。また、価格自体を下げるのではなく、トッピングを増やすといった特別サービスも考えられます。
いずれにしても、キッチンカー販売は、出店する場所の環境によって変わります。人の多く集まる市街地であれば、地域のお店の販売価格を丹念にチェックするなどの事前調査が欠かせません。

 

5、毎日出店型と週1出店型

ウィークデイは連日、オフィス街の駐車場でカレーを売るキッチンカーがあります。一方、毎週、金曜日になると、とあるスーパーの入口前でメロンパンを売るキッチンカーがあります。
このように、通常出店のキッチンカーも、その営業形態はさまざまです。一般的には、多くは①毎日出店型②週1出店型のどちらかに分けることができます。そして、それぞれにメリット、デメリットがあります。

毎日出店型のメリット、デメリット

実店舗でもそうですが、オープンしたばかりのキッチンカーにとっての一番の課題は、地域での認知度をどう上げるかにあります。存在が知られなければ、集客は伸びません。どうやって多くの人に知られ、地域に定着していくかが、営業の成否のキーポイントです。
その点で見ると、毎日出店型には大きなメリットがあります。毎日、決まった時間、決まった場所に出店することで認知度は日ごとに上がっていくからです。そのスピードは、週1出店を確実に上回ります。また、いつ行ってもそこに同じ移動販売車があるということが、お客様からの信用信頼につながります。
ただし、それだけに「見慣れた存在」となるのも早く、キッチンカーが本来持っている「決まった曜日にだけ見られる特別感」や「話題性」は失われがちです。この点が毎日出店型のデメリットと言っていいでしょう。

週1出店型のメリット、デメリット

これに対し、週1出店型は、いかにもキッチンカーらしい話題性を生みやすい営業スタイルと言うことができます。「毎週○曜日に○○へ行くと、焼きたてのメロンパンが買える、食べられる」という評判が定着すればしめたもの。提供するフードが良質であれば、その日を待ちかねるお客様が確実に増えてくるはずです。また、その日にしか買えないという制限が、逆に1日単位での売り上げを伸ばす効果があります。
デメリットは、ずばり、認知度向上には時間がかかること。しかも、同じ週1でも、「決まった曜日」の出店を守ることがキーポイントになります。キッチンカーがいるはずの曜日に行ったのに、店がなかった……というのでは、評判はがた落ちになります。

毎日出店型か、週1出店型か

毎日出店型の出店は、実店舗と同じく「ここが自分の場所」として営業を続けることができます。キッチンカー自体は移動店舗でも、毎日、決まった場所、決まった時間に店を開くことは、その場所に固定店舗ができたのと何ら変わりません。
ただし、販売するのがエスニック系の調理品のような個性的なものの場合、毎日買ってもらうのは難しくなります。スーパーに置いてある食品のように、毎日食べても飽きない商品であることが大切です。
一方、週1出店の場合は、同じ場所に週に1回出店するだけでは、売り上げはそう大きなものにはなりませんし、それだけで店として維持していくのは難しいでしょう。当然ながら、別の曜日は他の場所に出店し、店としての営業は毎日というローテーションを作っていく必要があります。そのためには、出店場所の確保が大きな課題。スペースを借りる相手との粘り強い交渉が欠かせません。

 

6、季節のイベントと移動販売

神奈川県にある某タイ料理店は、年に1回東京で開かれるタイ・フェスティバルの日は店を閉め、フェスティバル会場にテント出店。小さくない利益を上げています。
これは実店舗の例ですが、その発想は、キッチンカーにもあてはまります。すなわち、通常出店とイベント出店の併用。平常はウィークデイに同じ場所で店を開くが、季節のイベントにも積極的に出店するという方式です。

全国どこでもイベントの時代

かつては6大都市などの大都市に限られていたイベントも、いまや全国に普及。特に、県庁所在地などの政令指定都市では、イベント開催はどこでもごく日常的に行われています。
例えば、岡山県岡山市のホームページでイベント情報を覗くと、平成28年5月の項だけで「春の烏城灯源郷/春の幻想庭園/絵師100人展03/東京国立近代美術館工芸館名品展/烏城おしろあそび/ゴールデン夜市/ゴールデンフェスタ岡山2016/岡山市こどもフェスティバル/オリエン太のアトリエ/西大寺朝市/消費者月間記念イベント「消費者のつどい」/春の花いっぱい運動 百花彩2016/たかしま音楽祭」と、まさにイベント目白押し(http://www.city.okayama.jp/hishokouhou/hishokouhou/hishokouhou_t00065.html)。すべてのイベントがキッチンカー出店を許可しているわけではありませんが、キッチンカーの活動の場は確実に広がりつつあると見ていいでしょう。

年1回のイベントでも、回を重ねれば定着

たこ焼きが専門のあるキッチンカー店は、春は梅祭りや桜祭り、梅雨の時期はあじさい祭り、夏は夏祭り、秋は学園祭、冬は餅つき大会といった季節の屋外イベントに欠かさず出店。大きな成果を上げています。
その秘訣は、1回限りの出店で終わらせることなく、毎年、必ず同じイベントに出店すること。わずか1日で終わるイベントであっても、毎年繰り返すことによって固定客ができて地域とのつながりが深まり、確実な売り上げが見込めるようになるからです。
単に1回出店しただけではギャンブルに似た要素の強いイベント出店も、繰り返しによって通常出店に近づけることができるのです。

●フットワークの軽さを活かす発想を

キッチンカーの一番の利点は、フットワークの軽さ。許可さえ得られれば、どの季節、どの場所にも出向いて、出店することができます。
この利点を活かすためにも、通常販売にイベント販売をプラスする発想が大切。地域のイベント情報をしっかりつかみ、営業につなげていきましょう。

 

7、扱うアイテムで変わる1日の動き方

キッチンカーによる移動販売は、普通の実店舗での営業に比較すると、実働時間がどうしても長めになります。機材や材料をぎっしり積み込んだ車内の狭さもありますが、営業は移動先。そのため、営業中に翌日の仕入れや仕込みをするわけにはいきません。営業を終え、現場から戻ってからも、次には翌日のための準備が待っています。
体力的には、相当きつくなることを覚悟しないといけないのが、キッチンカーによる移動販売です。ただし、1日の仕事の流れは、扱うアイテムによっても変わります。ランチ系メニュー②軽食系メニューとでは、大きな違いがあります。

ランチ系メニューの例

ある移動カレー店の1日の仕事の流れは、こんなパターンです。
AM9:00〜10:30=車に積み込み、現場へ
AM10:30〜13:30=開店準備と営業
AM13:30〜PM14:30=撤収と片づけ
PM14:30〜17:30=途中で仕入れをし、拠点(自宅)へ
PM17:30〜20:00=片づけと翌日の仕込み

軽食系メニューの例

ある移動カフェ店の1日の仕事の流れは、こんなパターンです。
AM10:00〜12:00=車に積み込み、現場へ。その途中で仕入れ
PM12:00〜18:00=開店準備と営業
PM18:00〜19:00=撤収と片づけ
PM19:00〜20:00=拠点(自宅)へ
PM20:00〜21:00=片づけと翌日の仕込み

ランチ系メニューと、軽食系メニューとの違い

見ての通り、軽食系メニューは、ランチ系メニューに比べて労働時間が長くなります。これは、ランチ系メニューがランチタイムに集中して営業するのに対し、軽食系メニューはさみだれ式に来店するお客様を相手にしての長時間営業になるからです。
ただし、仕事の中身という観点で見た場合には、また別の問題があります。ランチ系メニューは、お客様が集中的に来店するため、短時間であっても相当ハードな仕事になります。その点、軽食系メニューではピークの時間が限られるので、仕事の密度という点では比較的楽です。
また、ランチ系メニューは、現場から帰ったあとの仕込みの時間が長く、かつヘビーでもあります。

無理な長時間労働は長続きしない

これからキッチンカー店を始めようと考えている方々の中には、長時間労働など少しも苦にならないという方も多いでしょう。しかし、無理な長時間労働は結局は長続きしないものです。
営業スタッフは何人確保できるか。帰ってからの翌日の仕込みのとき、応援スタッフは見込めるか。……そういったことを考慮に入れ、無理なく営業できるメニューを決めていくことが、キッチンカー移動販売の第一歩です。

 

8、移動販売は自由なだけではない

キッチンカーによる移動販売の大きな魅力は、「自由」にあります。自分で売りたいものを決め、キッチンカーを好きなようにカスタマイズし、実際に車を停めて売る現場も自分で決める。何もかもが自分主体で進められるこの自由さは、たまらない魅力です。特に、長年会社勤務を続けてきたものの、組織の中では思うような行動ができず、窮屈な思いを味わってきた人にとっては、キッチンカー販売の自由さは、光り輝いて見えるでしょう。
しかし、実際に移動販売を始めてみると、早晩、自由なだけではないことに気づくことになります。自由とは反対の不自由さが壁となって立ちふさがり、移動販売をやめていく人もあります。

最大の問題、出店場所の確保

どこへでもフットワーク軽く移動し、そこで営業ができるキッチンカー。それでは、キッチンカーのオーナーは気ままに営業時間を決め、好きな場所に出店しているのかというと、そんなことはありません。キッチンカーの主な出店場所は、商業施設や駐車場。当然ながら、商業施設や駐車場には運営するオーナーがあり、管理する人たちがいます。それらの組織から出店許可を得てはじめて、キッチンカーはスタートラインに立つことができます。
実際には、路上で無許可営業をする店もありますが、これは違法であり、絶対に長続きしません。

出店先との協調や他店への配慮も必要

出店にあたっては、出店場所のオーナーとのしっかりした打ち合わせも必要です。例えば、スーパーの入口脇に停めたキッチンカーでメロンパンを売る。よく見る光景ですが、実際にはそのスーパーの中でもメロンパンが売られているはずです。ということは、話題性のあるキッチンカーなら店全体の集客強化につながるなど、スーパーの側でも何らかのメリットがあると判断しての出店許可と見ていいでしょう。
また、イベント出店などでは、多数のキッチンカーが同じ場所に並ぶことも珍しくありません。この場合、同じ移動販売をする他店との協調も大切な要素です。自分の車にお客様がむらがったために、隣店の営業を邪魔することはないか。もしもそういう事態になったら、どうするか。実際に、そのようなトラブルはいくつも起きています。事前に細かく打ち合わせを行い、対策を決めておく必要があります。

身勝手を避けながら、夢を実現

自分自身で企画し、自分の力で運営していける移動販売。開業して思うようにはいかないことが出てきても、そこでまた自分自身で考え、軌道修正していくことができます。そんな自由さへの憧れから、移動販売を始める人もたくさんいます。
その自由さを思う存分発揮して夢をつかむためには、逆に、身勝手な行動をすることのないよう周りに配慮し、コミュニケーションを怠らないようにすることが何より大切です。

 

参考図書

小さな人気店をつくる! 移動販売のはじめ方』(平山晋著)を多いに参考にさせていただき、こちらのページを作らせていただきました。

他にも魅力的な内容がたくさん詰まった良書ですので、キッチンカー(移動販売)を始めようと考えている方には、必読書と言ってもいいのではないかと考えています。

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2025年1月21日(火)11時~13時30分@札幌
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