キッチンカーを営業している人なら誰しもが儲けて年収・収入を上げたいと思っていることでしょう。
今回は儲けを生み出すために、下記のような基本的な方法6選を売上編、利益編に分けてあげてみました。
【売上編】
1.提供スピードを上げる工夫をする
2.単価を上げる工夫をする
3.安定して出店できる営業場所を確保する
4.大きくて目立つ看板を用意する
【利益編】
5.1回提供あたりの粗利単価を高める工夫をする
6.仕入原価を下げる工夫をする
それぞれの方法について具体的な対策も紹介していますので、是非参考にしてみてください。
目次
1.提供スピードを上げる工夫をする
飲食店の売上の基本は以下です
売上 = 客数 × 客単価
キッチンカーの販売は大枠の以下の種類になります。
- ランチ出店
- イベント出店
- 買取出店
- 軽食出店
どの出店形態にしても安定した売上を作れる場所を確保することが大切ですが、
場所にマッチしたメニューを作った後に大切なことは「提供スピードを早くする」ことです。
仮にまったく同じ条件で、1日に50人しか対応できないキッチンカーと100人対応できるキッチンカーだと売上は倍の差が出てきます。
このようにお客さんを「さばく」スピードを上げて客数を増やすことが、儲けに繋がるひとつのポイントです。方法としては以下のような対策があるかと思います。
1-1.計画的なレイアウト製作とスタッフの導線確保
キッチンカーの中のスペースは非常に限られています。
商材やイベントの規模によっては数人のスタッフが必要な場合もあります。
このような時に注意したいのが、導線の確保です。
数人のスタッフで営業している場合はある程度の役割分担がされているかと思いますが、それぞれのスタッフが動きやすいようにしっかりと導線を確保しましょう。
この導線の確保は、キッチンカーを製作する段階からきちんと考えておきましょう。
レイアウトについても同様で、棚の位置やシンクの位置などしっかりと戦略を練ったキッチンカーの製作をしておきましょう。
1-2.作業台や棚の整理整頓
基本的なことですが、整理整頓がなかなかオペレーションとして確立していない飲食店は多いのではないでしょうか。
お皿はここ、紙コップはここ、清掃用具はここ、など基本的なルールを徹底しておきましょう。
作業台が散らかっていることでのタイムロスもありますし、飲食の販売として清潔感も損なってしまいます。
1-3.仕込みの工夫や調理工程を減らす努力を
提供スピードを上げるためには、現場での調理工程を減らす工夫も大切です。
営業開始前にカットできる食材はカットしておく。
事前に盛り付けできるものは盛り付けしておく。
など、非常に基本的なことですが、意外と事前に準備できることは多いと思います。
1-4.逆にゆっくり接客して親密度を上げる
少し本題とはズレてしまいますが、提供スピードを上げることができるようになったら、逆にゆっくり提供するようなコントロールも心がけましょう。
まったく混み合っていないのに素早く提供し過ぎるのも時には逆効果になります。
このような時は思考を変えて、お客さんの混み具合で提供スピードをコントロールし、ゆっくり接客して親密度を上げる工夫も必要です。
2.単価を上げる工夫をする
新規客を増やそうという工夫ももちろん大切ですが、「単価を上げる」という工夫も非常に大切です。
ここで言う「単価」というのは、「商品自体の単価」と「客単価」です。
2-1.商品自体の単価を上げる
商品自体の単価を上げるということは、簡単に言うと値上げということです。
売る側としても一番抵抗を感じるのが値上げかもしれませんが、それ相応の理由があれば自然な形で値上げができます。
それは、商品自体の付加価値を上げるということです。
例えば、「○○産ジャガイモのポテトフライ」といった「こだわり」や、「無農薬で丹精込めて育てた」といった「健康志向」など、しっかりと説明し「ただのポテトフライ」ではなく「こだわりのポテトフライ」としてアピールするのです。
魅力の伝え方を一工夫して、値上げをすれば強引な値上げを避けることができ、儲けに繋げることが可能です。
2-2.客単価を上げる
もうひとつの単価を上げる方法は、客単価を上げる工夫をすることです。
例えば、いつもはコーヒー1杯だけの購入のところを、手軽に食べれるクッキーも合わせてお勧めしたり、ワンサイズ大きいコーヒーを注文してもらえるように誘導したりすることで、客単価を上げて儲けることも可能となります。
また、ワンランク上質の商品に誘導するために「松竹梅メニュー」などを作るのも効果的です。
高いものは上質のものだと考える人間の心理を利用してお客さんの選択肢を増やすのです。
この際に大切なのが、松竹梅に分かれている理由をしっかり説明することです。
例えば一番上質なメニューは「バリスタ厳選オリジナルブレンド豆を使用した1日限定10杯のコーヒー」など、しっかりと理由を説明しましょう。
1-3.安定して出店できる営業場所を確保する
固定店舗費用がかからないのが移動販売のメリットではありますが、出店場所が不安定というデメリットもあります。
このデメリットを埋めるためにも出店場所の確保には力を入れましょう。
売る場所が無ければ売上も上がらず儲けることもできません。
3-1.イベント、フェスの調査
近年、移動販売を開業する人も増えており、キッチンカーのイベントやフェスも増えております。
出店場所の仲介サイトや、イベントやフェスの検索ができるサイトなど便利な部分もあります。
また最近ではSNSも重要な情報取得ツールとなっています。
しっかり活用して積極的に出店していきましょう。
大規模なイベントへの出店となると来場数も桁違いに増えるので、大きな売上が見込め儲けることも可能です。
毎回出店している店舗などがあり、参入が難しいということもあるかもしれませんが、早め早めに情報をキャッチするためにアンテナをしっかりと張っておきましょう。
3-2.横のつながりを大切にする
インターネットやSNSも大切なツールですが、やはり生のコミュニケーションに勝るものはありません。
一度出店したイベントなどでは同業他社との関係作りも非常に大切です。
実際、仲間からの紹介でイベント出店ということもあります。
横のつながりも大切にしてください。
3-3.安定して売上と利益を作れるランチ出店場所を確保する
ランチの出店場所を探すには以下の3つの方法が有効です。
- 過去にキッチンカーが出店していた場所のオーナーに交渉する。
- 出店候補エリアを歩いて人通りなどを見つつ場所を発掘しオーナーに交渉する
- ネオ屋台村やトランチなどのサービスを利用してランチの出店場所を確保する
他にも方法はありますが、主にこの様な方法で安定したランチの出店場所を探してください。
4.大きくて目立つ看板を用意する
実際にイベントやフェスに出店すると、自分と同じような商材を扱っている店舗もあります。
そんな時は、やはり物理的に大きくて目立つ看板や販促物が重要となります。
お客さんの目を引くインパクトさや、他社との差別化をアピールできるような看板を用意しておきましょう。
これだけでも客数に大きな差が出て、売上と儲けに繋がります。
5.1回提供あたりの粗利単価を高める工夫をする
利益を上げるためには売上を上げるのは大切ですが、経費を下げる工夫も同じく大切です。
経費を下げるということは儲けに直結します。下記のような工夫が必要にまります。
5-1.人件費がかからないような販売フロー構築
売上編でも紹介しましたが、計画的なレイアウト製作とスタッフの導線確保を徹底することで、無駄なスタッフの配置を避けることができ、必要最小限の人件費で利益を作ることができます。
キッチンカーの製作の段階から、レイアウトと導線を見据えたシミュレーションが重要です。
5-2.材料を無駄にしないようにグラム数などを「見える化」する
調理をする際の材料ですが、調理担当者によって分量が違うということはよくあります。
ここでかなりの無駄が出てきてしまい、粗利率が不安定となります。
「小麦粉は○グラム」など材料の分量をしっかりレシピとして作成し「見える化」し、誰が調理しても一定の材料で提供できるように均一化することが重要です。
これで調理担当者によってのムラも出にくくなりますし、粗利率も安定し予測がしやすくなります。
材料の無駄を少なくすることでコストを削減し、儲けに繋げていきましょう。
6.仕入れコストを下げる工夫をする
次に経費削減として検討するのは仕入コストです。
メインとなる仕入先はしっかりと取引した上で、常に他の仕入先についてもアンテナを張っておいた方が良いでしょう。
もちろん付き合いの長い仕入先の方が融通が利いたり便利な部分もあるかと思います。
いつもの仕入先からまとめて仕入れて価格交渉をするという方法もあります。
ただ、定期的に仕入先の選定はしておいた方が良いでしょう。
定期的に他の仕入先と相見積もりを取れるように、複数の仕入業者を確保しておきましょう。
7.まとめ
基本的な対策の紹介とはなりましたが、全てを徹底するとなるとなかなかの労力になると思います。
しかし、何事も基本的な部分を徹底したのちに次のステップに進めるのだと思います。