キッチンカーでも、丼は人気のメニューです。
丼メニューといえば、カツ丼、天丼、親子丼、牛丼などが定番ですが、
最近では、ご当地メニュー丼など、丼メニューも種類が豊富になってきました。
特に、豚肉を甘辛いたれで味付けした豚丼は、男性を中心に好まれるメニューになっています。
今回は、
そんな大人気の豚丼のキッチンカー開業に興味のある方にお役たちの情報をまとめました。
ぜひご覧ください。
目次
キッチンカーで豚丼を売るメリット・デメリット
メリット
- キッチンオペレーションが比較的シンプル
- 厨房設備が少なくてすむ
- 材料の種類が少ない
- キッチンカーで販売している人が少ない
- 日本人の好きな味付け
豚丼はメインの食材が米と豚肉になるので、食材の管理がしやすいです。
また、炊飯を済ませておけば、豚肉を焼くだけですむのでキッチンオペレーションもシンプルです。
そのために、厨房設備も少なくてすみます。
知名度が非常に高いわけではないですが、日本人の好む味付けなので、初めて食べる方にも受け入れられやすいです。
デメリット
- 販売できる時間帯が限定される
- 高齢者や女性の方には購入してもらいにくい
- 夏場は売れ行きが減る
- 原価が高い
主食のため、販売できる時間帯が、ランチ時などに限定されてしまいます。
また、ボリュームのあるイメージは男性の方に好まれますが、高齢者や女性の方には購入してもらいにくいです。
スタミナメニューですが、夏場の暑い時期の野外出店の場合、さっぱりメニューなどに押されてしまいがちです。
さらに、豚肉は原価が高く、お歳暮時期など豚肉の需要の高い時期には、さらに価格が上がる場合があります。
キッチンカーで豚丼を販売するまでの流れ
1. メニューを開発します。
味付けや調理オペレーションの決定だけでなく、原価計算もしっかりと行っておきましょう。
2.各種許可の申請と取得
営業許可を取得するために、講習会を受講したり保健所に申請を行ったりします。
3.キッチンカーの仕様の打ち合わせをします
車のサイズや使用する厨房設備、塗装・看板ラッピングシールなどの外装イメージを決定します。
4.車両完成
工事の目安は、軽ベースは2週間~3週間、普通車ベースで1カ月~2カ月、トラックベースで1カ月半~2カ月となります。
5.陸運局予備検査
陸運局で検査を行い、合格したら予備検査証が出ます。
6.登録申請
地域陸運局に車両を持ち込んで、登録申請します。
7.納車
車両が納車になります。
8.営業許可申請
納車前に保健所と検査日を決めておき、必要書類と車両を持ち込んで検査してもらいます。
許可が下りれば、晴れて開業です。
豚丼をキッチンカーで売るための営業許可の種類
食品衛生責任者
豚丼に限らず食品を販売するためには食品衛生責任者の資格が必要です。
食品衛生責任者とは、飲食を扱う出店の場合に必ず必要となる資格です。
飲食店や食品に関わるお店ごとに、必ず食品衛生責任者を1人ずつ配置することが義務づけられています。
保健所の営業許可
出店する地域ごとに、取得する必要があります。
キッチンカーで必要な営業許可は大きく分けて、「食品営業自動車」と「食品移動自動車」の2種類になります。
「食品移動自動車」の営業免許では、車内での調理加工は行えません。
豚丼を販売する場合には、簡単な加熱処理を車内で行える「食品営業自動車」の営業許可が必要となります。
豚丼が売れやすい季節、出店場所
基本的に季節を問わない丼メニューですが、春と秋が売れやすいです。
夏の屋外は気温や湿度が高いため、さっぱりメニューにお客様は流れがちです。
また、冬は暖かい汁物系のメニューに注目が集まってしまいます。
夏はひんやりとした副材、冬は暖かい汁物などを一緒に販売することで、売り上げアップを狙えます。
いろいろな種類の出店場所の中でも、豚丼の特性を生かした出店場所は下記のような場所になります。
- オフィス街
- 観光施設
- 遊園地
- 公園
- 道の駅
- 高速道路のサービスエリア
豚丼は主食なので、オフィス街で働く方のランチとしての需要が期待できます。
また、丼物は食べやすいので、お子さんをお持ちの親御さんにも人気です。
お子さん連れのご家族がたくさん集まる観光施設・遊園地・公園などでも、売れやすいです。
また、道の駅や高速道路のサービスエリアは、プロのドライバーが多く利用します。
手軽にがっつりと食べられる豚丼は、人気の商品です。
豚丼の販売におすすめのキッチンカーの車種
豚丼は必要とする厨房設備も少ないので、軽バンや軽ワンボックスでも可能です。
また、軽のキッチンカーは天井が低いので、座って作業をすることになります。
軽トラックや1tトラックは天井までの高さが十分にとれるので、立ったまま調理販売ができます。
足腰に負担をかける座ったままでの調理販売よりも、立って調理のできるこれらのタイプがおすすめです。
豚丼を作るために必要なキッチンカーの厨房設備
豚丼は、米の炊飯と豚肉の加熱といったシンプルな調理工程になります。
必要な厨房設備としては、下記のようなものになります。
- 冷蔵庫
- シンク
- ガスコンロ
- LPガスシステム
- 給排水設備
- 換気扇
その他、コンセント・天井蛍光灯・作業台なども必要になります。
豚丼の材料を安く仕入れる方法
豚肉は、大容量の塊肉で購入すると価格が抑えられます。
しかし、豚丼用にスライスする手間を考えると、スライス肉を購入するほうが効率がよいです。
肉のハナマサのような業務用肉の専門店や卸問屋さんに問い合わせて、品質と価格のバランスの良い豚肉を購入するようにしましょう。
また、もう一つのメイン食材である米ですが、5㎏袋などで買うよりも30㎏で購入するほうがキロ単価を抑えられます。
無洗米の価格は、割高です。
豚丼の販売で成功しているキッチンカーの紹介とその施策
ブルドッグカフェ
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東京の半蔵門や大崎などに出店しているのが、「十勝豚丼」(並700円)が看板メニューの「ブルドッグカフェ」です。
カーキ色のキッチンカーの車体背面で、ニヤリと笑うブルドッグが目印です。
信頼する精肉店に厳選してもらった豚肩ロースの生肉を、車内の鉄板で焼き上げ、甘辛醤油のタレにサッとくぐらせて提供しています。
開業から10年たった今では、スタッフ8人、キッチンカー3台で都内を中心に駆け巡っています。
男性人気が高いのはピリッとこしょうを利かした「黒豚丼」(並800円)。女性人気1位は濃厚なフォンデュチーズソースたっぷりの「白豚丼」(並800円)です。豊富なアレンジで人気のキッチンカーです。
BUTASAN HOKKAIDO
千葉ロッテのホーム球場・ZOZOマリンスタジアムに、千葉市の依頼を受けて2002年から出店しています。
十勝の豚肉を使い多いときは1日1000食を販売するキッチンカーは、豊富なトッピングが人気です。
キッチンカーの内部は約10平方メートルと狭いですが、1分以内で提供するため、巨大な鉄板で肉を焼くなど工夫しています。
豚丼は800円からで、リピーターも多いです。
参考記事: http://www.butadon.com/topics-detail.cgi?id=286