「おかずだけ欲しい」
そんな需要を満たすことができるのが、惣菜を販売するキッチンカー。
そんなお惣菜のキッチンカーの開業に興味のある方に向けてお役たち情報を記事にしました。
ぜひご覧ください。
目次
キッチンカーで惣菜を売るメリット、デメリット
最近は、昼食代を節約するためにお米は炊いてお弁当のおかずだけ購入する人、ダイエット中で炭水化物は抜きにする人も多くいます。そんなランチ事情の多様化に対応できるのが惣菜です。
ご飯とセットで提供すれば食事に、単品ならおつまみにもなります。ランチタイムでのオフィス街、お祭りにイベントなど様々なシチュエーションで活躍できることは大きなメリットです。
デメリットは、惣菜は誰でもつくれること。
唐揚げ・ハンバーグなどの定番の惣菜は、老若男女問わず多くの人に愛されます。しかし、家でもつくれてしまう料理です。キッチンカー で販売するなら「自分でつくるより美味しい」と思われなくてはいけません。また、競合店も多いので他店にはない強みや魅力が必要になります。
キッチンカーで惣菜を販売するまでの流れ
簡単に始められるイメージのキッチンカーですが、やらなくてはいけない準備や手続きがたくさんあります。
- メニューを考える
- キッチンカーを購入する
- 営業場所の確保
- 営業資格の取得
- 開業届の提出
- 食材などの仕入れ先を探す
- 宣伝
まずは、どんな惣菜を販売するのかを考えましょう。主婦向けなのか、健康志向派向けなのか等、メニューに併せてキッチンカーのイメージやコンセプトも決めます。
ある程度考えが固まってきたら、いよいよキッチンカーを購入!
キッチンカーとして営業するのには設備等にも細かいルールがあるので、専門業者に相談するのが安心です。
惣菜の販売をスタートする前に、営業場所の確保も進めます。オフィスビルのエントランス、駐車場などの私有地、イベントでの出店という方法もあります。食材の仕入れ先も見つけて、営業に必要な資格を取得・開業届も出したら、いよいよ開業準備の完了です。
必須ではありませんが、SNSやウェブサイトの準備もしておくと良いでしょう。キッチンカーの出店情報を宣伝するのに有効です。営業を始める前から、惣菜メニューを開発する様子を紹介してもおしろいですね。
惣菜をキッチンカーで売るための営業許可の種類
キッチンカーで惣菜を販売するには、食品衛生責任者の資格と営業許可証が必要です。
どちらも各市町村にある保健所の食品衛生課で取得できます。
キッチンカーも店舗型の飲食店と同じように、食品衛生責任者を1施設に1名設置するように義務付けられています。
食品衛生責任者の資格は、1日講習を受ければ誰でも取得可能です。講習は事前予約制で、自治体によってはテストがあるところも。調理師・栄養士などの有資格者は、講習を受けなくても食品衛生責任者の資格を取得できます。
惣菜を販売するための営業許可証は、食品営業自動車(調理営業)と食品移動自動車(販売営業)の2つの選択肢があります。
食品営業自動車は、車内で簡単な調理・加熱・盛り付けをすることが許可されます。生ものの販売はNG。また、惣菜の仕込みについては別の場所で行わなくてはいけません。もちろん仕込み場所でも営業許可を取得する必要があります。仕込み場所を用意するのが難しい人は、飲食店に間借りをすることで初期費用を抑えられます。
食品移動自動車で食料品等販売業を行う場合は、すでに調理・包装してあるものをキッチンカーで販売することになります。この場合も、調理をする場所の営業許可を取得しなくてはいけません。
惣菜を販売するキッチンカーのほとんどは、簡単な調理ができる食品営業自動車の資格での営業が一般的です。
惣菜が売れやすい季節、出店場所
惣菜はかき氷や焼き芋のように売り上げが季節に左右されにくいメニューです。
ビールのつまみになるような惣菜なら、イベントの多い夏は特に売り上げアップが見込めます。
また、一年を通して夕方の住宅街やマンション・駅前は惣菜の販売にぴったりな出店場所と言えます。仕事帰り、晩ご飯の買い出しに行くのが面倒だと感じている人が、キッチンカー で惣菜を購入してくれるでしょう。
惣菜の販売におすすめのキッチンカーの車種
キッチンカーは軽トラック・普通車のバンタイプ・トラックなど、小型から大型まで様々な種類があります。
軽トラックは小さいので、惣菜を焼いたり揚げたりと調理をするのには少し窮屈です。普通車のバンタイプは広さとしては十分です。しかし、車高が低いので足腰へ負担がかかります。
そのため、惣菜を販売するならタウンエース・ライトエース・ボンゴトラックなどの1トントラックがおすすめです。立ったまま作業ができるし、調理スペースもしっかり確保できます。キッチンカーは高額なので、使いづらいからと購入後に買い換えるのは難しいところ。日々快適に調理ができるキッチンカーを選ぶようにしましょう。
惣菜を作るために必要なキッチンカーの厨房設備
提供する惣菜にもよりますが、厨房には冷蔵庫・フライパンなどの調理器具・ガスコンロなどが必要になります。
キッチンカーで揚げ物を販売するなら、フライヤーや保温庫もあると良いでしょう。
フライヤーは電気式とガス式がありますが、火力が強いガス式を選ぶのがベター。2槽式のものなら次々と揚げ物ができるので、お客様を待たせることがありません。
惣菜の材料を安く仕入れる方法
業務スーパーは調味料や乾物・冷凍食材が安く仕入れられます。コンスタントに材料を仕入れるなら、精肉店・青果店などと繋がりをつくっておくのも手です。お得意さまになれば値段交渉がしやすくなります。
同じ材料を大量に使うなら、関東圏にある会員制の卸売市場「METRO」も良いでしょう。野菜・調味料からジュースまで、スーパーでは見かけない大容量のものがあります。特に冷凍の肉類が安いので、ハンバーグなどの惣菜を販売する予定の人は要チェックです。
惣菜の販売で成功しているキッチンカーの紹介とその施策
幸せ餃子
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幸せ餃子は餃子専門のキッチンカーです。神奈川県秦野市を拠点に東京・千葉にも出店しています。餃子の餡には高座豚と国産野菜を使用。高座豚は神奈川県のブランド豚で、「かながわの名産100選」にも選ばれています。メニューはバリエーションが豊か。定番の焼き餃子・ハーブソルトのかかった揚げ餃子・スープ餃子など、同じ惣菜でありながら様々な楽しみ方ができます。餃子単品だけでなく、ご飯とのセットメニューもあり。さらには冷凍餃子の販売もしています。餃子は競合の多い惣菜ですが、こだわりの食材と豊富なメニューでオリジナリティを出しています。キッチンカーの外観・メニュー・冷凍餃子のパッケージまで、センス良くテイストがまとめられているのもポイント。餃子の専門店として、上手に他店との差別化をしています。
キッチンカーニハチ
KICHENCAR’S JAPAN
https://kitchencars-japan.com/k/kitchencarnihachi
千葉県を中心に営業している、キッチンカーニハチ。看板メニューの唐揚げ(500円)は、醤油とニンニク・隠し味に唐辛子で下味をつけています。おろし生姜のごま油漬け・タルタルソースといったちょっと変わったつけダレが無料サービスです。
POMMES PROST( ポメスプロースト )
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POMMES PROST( ポメスプロースト )はベルギーポテトフライの専門店。10種類以上のオリジナルソースから好きなものを選んで、揚げたてのポテトにかけて食べるスタイルです。材料は季節によって産地を変えるこだわりぶり。おしゃれな赤いキッチンカーで、都内を中心にイベントやファッションビルの敷地にも出店しています。
惣菜はファミリーレストラン・食堂・コンビニとあらゆる場所で購入できます。そのため惣菜を販売するキッチンカーは、専門性が高く他店では食べられないようなメニューを用意することで、差別化をしています。
需要も競合も多い惣菜のキッチンカー。しっかりと競合店を調査して、勉強や開業の準備をしましょう。