
「天ぷらのキッチンカーは、実際のところ儲かるのだろうか?」
「キッチンカーで天ぷらを売ったら、1年間の売り上げはどのくらいになる?」
「天ぷらのキッチンカーを始めるには、初期費用としていくら資金を用意すればいい?」
こんな疑問を持っていませんか?
その気持ちはよく分かります。なぜなら、私自身がキッチンカーの開業準備を進めていた時期にも、1年でどのくらい売れるのか、手元にどれだけ利益が残るのか、開業までにいくら用意すればよいのか、という3点が気がかりだったからです。
飲食業界で働いた経験がないまま、独学でキッチンカーを立ち上げた私が、現実的な条件を設定して、天ぷらのキッチンカーが儲かるのか?を試算した結果をまとめました。
この記事では、
- 天ぷらのキッチンカーで1年間に見込める売上金額の試算結果
- 各種経費を差し引いたあとに残る利益金額の検証結果
- 天ぷらのキッチンカー開業にかかる初期費用の金額と内訳
についてお伝えします。
この記事を最後まで読めば、天ぷらのキッチンカーが儲かるのか?という疑問に加えて、1年間の売り上げ・年収(利益)・開業資金の目安を、具体的な金額で確かめられるので、ぜひ最後までお読みください。
天ぷらキッチンカーの開業・運営のコツについて、メニューの特徴から開業手順まで網羅的に学びたい人は、下記の記事を参考にしてください。
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この記事では、天ぷらのキッチンカーは儲かるのかを、収益シミュレーションの結果から解説します。
週5日営業で年間売上1,463万6千800円・年間利益606万9千440円(月収50万5千787円)と試算した前提条件に加え、初期費用708万円の内訳(車両326万円・調理器具一式52万円・開業直後の運営費と生活費306万円など)も順に紹介。
読み終えると、天ぷらのキッチンカーの売り上げ・収入・開業資金の目安を数字で把握できます。
天ぷらのキッチンカーが儲かるかを試算

今回のシミュレーションでは、一定の条件のもとで天ぷらのキッチンカーを1年間営業した場合、年間売上金額は1,463万円以上、年間利益は各種経費を差し引いて606万円以上になるという結果になりました。条件次第では、天ぷらのキッチンカーでも安定した収益を目指せる可能性があります。
シミュレーションにあたっては、売上単価・年間販売日数・1日あたりの来客数・原価率・メニュー構成などを設定しました。これらをもとに、売上金額や各種経費(原材料費・出店手数料・人件費・交通費など)、そして利益(=年収=1年間の収入)を算出し、天ぷらのキッチンカーの収益性を検証しています。
年間売上金額1,463万円が可能(週5日の営業)

今回のシミュレーションでは、設定した条件に基づいて天ぷらのキッチンカーを1年間営業した場合、年間売上金額は1,463万円以上になるという結果になりました。この売上金額は、メニュー構成、メニューごとの平均単価、購入比率、営業日数、来客数などの条件をもとに算出しています。シミュレーションに使用した具体的な条件は、以下のとおりです。
- メニューごとの平均単価:天丼 1千円・天ぷら盛り合わせ 800円・味噌汁 300円・天丼&味噌汁セット(以下、セットメニュー) 1千200円
- 購入比率:来客者の45%が天丼、15%が天ぷら盛り合わせ、5%が味噌汁、35%がセットメニューを購入する
- 営業日数:土日と平日のうち3日(合計で毎週5日間営業)
- 年間営業日数:土日 104日(52週×2日)、平日 156日(52週×3日)
- 来客数:土日 80人・平日 40人
今回のシミュレーションで用いた、天丼と天ぷら盛り合わせの単価は、えび・かぼちゃ・なす・れんこん・ちくわなど、季節に合わせて数種類を組み合わせる想定で作成しています。また、天丼(1千円)については、エビ天丼・野菜天丼など複数種類を販売した平均値で考えています。
この条件に基づいて、土日と平日それぞれの1日あたりの売上金額を計算した結果を、以下にまとめました。
- 土日1日の売上金額:天丼 1千円×36人+天ぷら盛り合わせ 800円×12人+味噌汁 300円×4人+セットメニュー 1千200円×28人=8万400円
- 平日1日の売上金額:天丼 1千円×18人+天ぷら盛り合わせ 800円×6人+味噌汁 300円×2人+セットメニュー 1千200円×14人=4万200円
今回の試算では、1年間の営業日数を土日104日、平日156日として設定しました。この条件に基づいて計算した、天ぷらのキッチンカーの1年間の売上金額は以下の結果となります。
- 年間売上金額=8万400円×104日+4万200円×156日=1,463万2千800円
※平均単価:1千5円、平均原価:330円、平均原価率:32.8%
実際の天ぷらのキッチンカー営業では、平均単価や購入比率、来客数はシミュレーションどおりにならないことも少なくありません。しかし、土日に80人、平日に40人の来客数を確保できれば、年間売上1,400万円以上を実現できる可能性があることが、今回のシミュレーションから確認できました。
年間利益金額606万円(月収50万円)が可能

年間売上金額(1,463万円)と、天ぷらのキッチンカー営業に必要な各種経費をもとに試算したところ、年間の利益(=年収=収入)は606万円、月収に換算すると50万円という結果になりました。今回のシミュレーションで使用した経費に関する条件は、以下のとおりです。
- 原価:天丼 330円(メニュー単価の33%)・天ぷら盛り合わせ 280円(メニュー単価の35%)・味噌汁 60円(メニュー単価の20%)・セットメニュー 390円(メニュー単価の33%)
- 出店手数料:売上金額の10%
- バイト人件費:土日のみ1名を8千円/日で雇用
- その他雑費:売上金額の10%(車両交通費・通信費・消耗品費など)
上記の条件に基づいて試算したところ、天ぷらのキッチンカーを1年間営業した場合の経費総額と、利益金額(=年収=収入)、さらに月収は以下のような結果となりました。
- 原価:480万4千800円
- 出店手数料:146万3千280円
- バイト人件費:83万2千円
- その他雑費:146万3千280円
— - 利益(=年収=収入):606万9千440円(年間売上金額-原価-出店手数料-バイト人件費-その他雑費)
- 月収:50万5千787円
実際の天ぷらのキッチンカー営業では、原価や出店手数料、人件費などは今回のシミュレーションどおりにならない可能性が高いでしょう。それでも、天ぷらをメインに扱うキッチンカーでも、週休2日の営業で年間606万円の利益を得られる可能性があることが、今回の試算から確認できました。
さらに、客単価や来客数、稼働日数を増やして売り上げを伸ばしながら、原価や出店手数料、アルバイト人件費などの経費を抑えられれば、より大きな売り上げと利益を実現できる可能性があります。
天ぷら以外のメニューを扱うキッチンカー運営者の年収・月収については、下記の記事で詳しく解説しています。他のメニューに興味がある人は、あわせてご覧ください。
» キッチンカー事業者のリアルな年収・月収と売上・収入・利益率アップのコツ10選
儲かる天ぷらキッチンカーの初期費用は708万円

天ぷらのキッチンカーを開業する際は、初期費用として708万円を見込んでおく必要があります。この初期費用は、キッチンカー車両や調理器具などの「設備購入費」と、開業直後の営業を支える「店舗運営費用」の2つで構成されています。
※費用は全て消費税・諸税込の金額を想定して表示しています。
キッチンカー・調理機器一式の購入費:402万円
天ぷらのキッチンカー開業に必要な初期費用のうち、設備購入にかかる費用は総額:402万円です。この「設備購入費」には、「キッチンカー車両」「厨房・調理器具」「販促ツール」「資格・許可取得」「その他雑費(試作費用など)」が含まれています。
軽トラックサイズのキッチンカー:326万円
天ぷらのキッチンカーを開業するなら、軽トラックサイズのキッチンカーがおすすめです。おすすめモデル(キッチンボックス453)の価格は326万円で、天ぷらの調理に必要なフライヤー・ガスコンロ・炊飯ジャー・揚げかごなどを設置しても、特別に大型の設備は必要ないため、軽トラックサイズで営業に必要な十分な広さを確保できます。
おすすめの車両は、株式会社フードトラックカンパニーが販売している「キッチンボックス453」です。軽トラックサイズでも車内で仕込み調理が行えるため、別に仕込み場所を準備する手間がかかりません。さらに、新車の軽トラックをベース車両として採用しているため、メンテナンス費用を抑えやすい点も特長です。
また、「キッチンボックス453」には、「3槽シンク」「蛇口3個」「給排水用200Lタンク」「換気扇」「照明」「コンセント」「収納棚」など、保健所での飲食店営業許可取得に必要な設備が標準で備わっています。そのため、天ぷらの調理設備を追加で揃えれば、スムーズにキッチンカーを開業できます。
天ぷらの調理器具一式:52万円
天ぷらのキッチンカーを開業する際は、キッチンスペースに設置する調理器具一式として、52万円程度の予算を準備しておく必要があります。主な設備は、天ぷらを揚げる「フライヤー」と、「ガスコンロ」「炊飯ジャー」「揚げかご」「角型バット」で、調理効率を考えると、いずれも業務用の器具を選ぶのがおすすめです。これらの購入費用は38万円を見込んでおきましょう。
そのほか、燃料として使用する「LPガスボンベ(2万円)」や、調理台と保冷庫を兼ね備えた「コールドテーブル(12万円)」も必要になります。これらを含めると、天ぷらの調理器具一式をそろえるための費用は、およそ52万円となります。
販促ツール一式(のぼり・看板など):10万円

キッチンカー営業に必要なのぼりやメニュー表などの販促ツールの購入費は、一式で10万円を目安に準備しましょう。出店時には、通行中のお客様に「天ぷらを販売していること」や「天ぷらのおいしさ・魅力」がひと目で伝わる販促ツールを設置することが、集客につながる重要なポイントです。まずは「タペストリー」「のぼり」「メニュー看板」の3点をそろえることをおすすめします。
さらに、「チラシ」や「ショップカード」は必須ではありませんが、上手に活用すれば販促効果を高めることが期待できます。これら、販促ツール全体の予算として10万円程度を確保しておくと安心です。
販促ツールの詳しい内容や購入時のポイントは、下記の記事で解説していますので、あわせてご覧ください。
» キッチンカーの「セールスツール」に関するワンポイントアドバイス!
資格・営業所許可取得費用:4万円
天ぷらのキッチンカーを営業するためには、「食品衛生責任者資格」と「飲食店営業許可」が必要で、これらを取得するための費用は4万円を見込んでおきましょう。手続きは、最初に「食品衛生責任者資格」を取得し、その後、営業エリアを管轄する保健所へ検査を申し込みます。検査を無事に通過すると、「飲食店営業許可」を取得できます。
なお、「食品衛生責任者資格」と「飲食店営業許可」の取得費用は都道府県によって異なりますが、目安は4万円です。キッチンカーの営業許可の取得方法や具体的な手順については、天ぷら以外の業態にも共通する内容として、以下の記事で詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
» 【2026年最新版】キッチンカーの営業許可証取得を申請から4ステップで徹底解説!
その他(試作原料費・見学時の交通費など):10万円
天ぷらのキッチンカー開業では、設備費用とは別に、雑費として10万円程度を準備しておくと安心です。例えば、天ぷらの試作に必要な材料費や、キッチンカーの視察・情報収集を行う際の交通費など、細かな出費が発生することが考えられます。こうした費用は「その他雑費(試作費用など)」としてまとめ、あらかじめ10万円程度を予算に組み込んでおきましょう。
キッチンカー開業直後の運営費と生活費:306万円

天ぷらのキッチンカーを開業する場合は、設備費だけでなく、開業直後に必要となる「キッチンカー運営費」と「オーナーの生活費」として306万円を初期費用に含めておくことが大切です。
「店舗運営費用」は、「キッチンカー運営費」と「オーナーの生活費」で構成され、それぞれ最低3カ月分を確保しておくのが安心です。
「キッチンカー運営費」には、天ぷらの原材料費、出店手数料、アルバイトスタッフの人件費、その他雑費などが含まれます。年間売上1,463万円のシミュレーションでは、毎月の運営費は72万円となるため、3カ月分の「216万円(72万円/月×3カ月)」を見込んでおきます。
天ぷらのキッチンカー開業直後は、思うような売り上げ・利益を得られない可能性が高いため、開業直後の「オーナー生活費」を初期費用の一部として準備することは、特に家族を持つ場合には必須です。「オーナー生活費」については、1カ月30万円を想定し、3カ月分の「90万円(30万円/月×3カ月)」を準備します。
「キッチンカー運営費:216万円」と「オーナーの生活費:90万円」を合計すると、開業直後に必要な「店舗運営費用」は306万円となります。この資金を初期費用として確保しておけば、予想外の事態にも柔軟に対応しやすくなり、事業を軌道に乗せるまでの安心材料となるでしょう。
まとめ
今回のシミュレーションでは、キッチンカーで天ぷらを販売した場合、週5日営業でも年間1,400万円以上の売り上げと、606万円を超える利益金額(年収)を目指せる可能性があるという結果になりました。また、開業時にはキッチンカー本体や調理設備の購入費に加え、開業直後の店舗運営費も必要となるため、初期費用として合計708万円を準備しておく必要があります。
天ぷらのキッチンカーに関する情報として、売り上げや初期費用以外にも、メニューの特徴やおすすめのキッチンカー、成功につながるポイントなどを以下の記事で詳しく解説しています。これから開業を検討している人は、あわせてご覧ください。
天ぷらのキッチンカーで成功するためのポイントをさらに学びたい人は、株式会社フードトラックカンパニーが主催する「キッチンカー開業セミナー」に参加してみてはいかがでしょうか。年間300台以上のキッチンカーを製造・販売している実績があり、天ぷらのキッチンカーに関するノウハウも豊富なため、開業や運営に役立つ知識を幅広く身につけられます。
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よくあるご質問(Q&A)
Q天ぷらのキッチンカーは儲かるの?年収はどのくらいになる?
A.今回のシミュレーションでは、年間の利益(=年収)は606万9千440円、月収に換算すると50万5千787円という結果になりました。週5日の営業で年間売上1,463万6千800円を確保し、そこから原価480万4千800円・出店手数料146万3千280円・バイト人件費83万2千円・その他雑費146万3千280円を差し引いた金額です。実際の営業ではこの通りになるとは限りませんが、条件を満たせば会社員の平均を上回る収入も見込めるでしょう。
Q天ぷらのキッチンカーの初期費用は総額でいくら必要?
A.合計708万円を見込んでおきましょう。内訳は、キッチンカー車両と調理機器一式の「設備購入費」402万円と、開業直後を支える「店舗運営費用」306万円の2本立てです。設備購入費402万円の中身は、軽トラックサイズの車両326万円・調理器具一式52万円・販促ツール一式10万円・資格と営業許可の取得費4万円・試作費などの雑費10万円となっています。
Q年間売り上げ1,463万円という金額は、本当に達成できる水準?
A.土日に80人、平日に40人の来客を集められれば届く水準です。前提となる条件は、土日と平日3日を合わせた週5日の営業(年間で土日104日・平日156日)と、1人あたり平均単価1,030円という設定です。天丼1千円・天ぷら盛り合わせ800円・味噌汁300円・セットメニュー1千200円という価格帯で客単価を保てるかどうかが分かれ目になります。
Q天ぷらのキッチンカーには、どんな車両・設備・資格が必要?
A.車両は軽トラックサイズで足ります。おすすめは株式会社フードトラックカンパニーの「キッチンボックス453(326万円)」で、「3槽シンク」「給排水用200Lタンク」「換気扇」など飲食店営業許可に必要な設備が標準で付いています。調理側は「フライヤー」「コンロ」「炊飯ジャー」「寸胴鍋」「天ぷらウォーマー」などを一式52万円で、資格は「食品衛生責任者資格」と「飲食店営業許可」の取得に約4万円が目安です。
Q開業した直後の運営資金は、いくら準備しておくべき?
A.「店舗運営費用」として306万円を手元に残しておくことをおすすめします。中身は「キッチンカー運営費:216万円」(72万円/月×3カ月)と「オーナーの生活費:90万円」(30万円/月×3カ月)です。開業してすぐは想定どおりに売り上げが立たないことも多いため、3カ月分の余裕を初期費用に組み込んでおくと、事業を軌道に乗せるまで落ち着いて営業を続けられます。











































