石焼き芋の車での移動販売に許可は不要!収入や成功のコツ3選を徹底解説!

石焼き芋の車での移動販売に許可は不要!収入や成功のコツを徹底解説!

「石焼き芋を車で移動販売している人って儲けているのかな?」

「石焼き芋屋を始めるためにはどんな資格がいるのだろうか?」

「どんな車と調理設備が必要で予算はどれくらい準備すれば良いのだろう?」

こんな疑問を持っていませんか?

その気持ちはよく分かります。なぜなら、私も石焼き芋の移動販売車が儲かるらしい、という情報を聞いて自分で開業することを検討したときに同じ疑問を感じていたからです。

石焼き芋の車をきっかけに、最終的にキッチンカーを開業した経験がある私が、自分が開業を検討したときに調べたことと今回の記事執筆に合わせて再度調べた結果をまとめました。

この記事では、

  • 石焼き芋の移動販売車開業に許可は不要な理由
  • 石焼き芋を車で移動販売するメリット・デメリット
  • 移動販売のために準備する物
  • 石焼き芋を移動販売したときの収入の試算結果
  • 石焼き芋の移動販売を成功するためのコツ
  • 人気の石焼き芋の移動販売車

をお伝えします。

初めて石焼き芋の移動販売車に興味を持った人でも理解できるよう、専門用語を使わず分かりやすく説明していますので、ぜひ最後までお読みください。

石焼き芋の移動販売車に許可は不要だが届出が必要

石焼き芋の移動販売車

石焼き芋を移動販売する車両はキッチンカーとは異なり、開業に際して営業許可の取得は不要です。ただし、営業のために届出は必要となり、届出のためには食品衛生責任者の資格が必要です。石焼き芋の移動販売車のために必要な手続き・資格について解説します。

営業許可業種に該当しないので許可は不要です

石焼き芋を車で移動販売する場合には、キッチンカーのような営業許可は不要です。2021年6月に施行された改正・食品衛生法では、営業のために許可が必要な業種を従来の34種類から32種類に再編しました。調理を伴うキッチンカーの場合は「飲食店営業」の許可が必要です

食品衛生法では「農作物を単純に加熱する行為」は調理とは見なされません。そして、石焼き芋を作る工程はこの「農作物を単純に加熱する行為」に該当し、調理ではないので営業するための許可は不要となります

【参考】営業規制(営業許可、営業届出)に関する情報|厚生労働省公式サイト

特別な手続きをしなくても車検に通ります

キッチンカー以外の石焼き芋を販売する車両は特に改造はしておらず、ただ焼き芋機をベース車両(軽トラックなど)の荷台に積載している状態です。改造車ではないので、一般的な車両と同様に車検を受けることが可能です

ただし、車検の際には積載物を降ろす必要があるので、石焼き芋の販売車の場合は焼き芋機をベース車両から降ろさなければなりません。積載物さえなければ、車検に際して特別な手続きも不要です。

走行中にイモを焼いても道路交通法違反にはならない

石焼き芋を販売する場所に向かう道中でサツマイモを焼いても道路交通法違反にはなりません。焼き芋機が該当する積載物について、道路交通法で規定されるのは、重量・長さ・危険物だけなので、サツマイモを焼く行為はどれにも該当せず、道路交通法で取り締まる対象ですらありません

道路交通法における危険物は、有害化学物質・爆発物・放射性物質などが該当し、焼き芋機の内部で燃焼する「まき」などの燃料は危険物ではありません。もちろん、運転者のマナーとして、道路走行時に積載物が落下しないための固定や周囲に迷惑をかけない配慮は必要です。

食品衛生責任者の資格を取得し営業届出が必要です

農林水産省

2021年6月の改正・食品衛生法施行により、営業の種別に「届出営業」が加わりました。これは、「許可営業」と「届出対象外営業」のいずれにも該当しない営業者に対して、管轄の保健所への「届出」の必要性を定めたものです。

石焼き芋の車での移動販売の場合は、「届出営業」に該当するので、開業の際には管轄の保健所への「届出」が必要となります。許可とは異なるので、審査や施設基準はなく、更新も不要です。ただし、石焼き芋屋を廃業した場合には、廃業の旨を届け出なければなりません。

届出する内容は、「届出者の氏名」「施設の所在地」「営業の形態」「主として取り扱う食品等に関する情報」「食品衛生責任者の氏名」です。したがって、「食品衛生責任者」の資格が車での石焼き芋の移動販売には必要です

【参考】営業届出制度の創設|厚生労働省公式サイト

食品衛生責任者の資格は講習受講で取得できる

「食品衛生責任者」の資格は各都道府県の食品衛生協会が開催している講習を受講すれば、即日取得することが可能です。食品衛生責任者資格は全国共通なので、いずれかの都道府県で取得すれば、他の都道府県でも利用できます。

講習会は「衛生法規」「公衆衛生学」「食品衛生学」の三つに分かれており、合計で6時間ほどの講義を受講します。地域によっては小テストを行うこともあるようですが、私が取得したときに小テストはありませんでした。

受講料は1万円前後ですが地域によってバラつきがあります。例えば、東京都食品衛生協会では1万2千円(税込み)、大阪食品衛生協会では1万500円(税込み)、愛知県食品衛生協会では7千円(税込み)となっています。

石焼き芋を車で移動販売するメリット4選

石焼き芋を車で移動販売するメリット4選

石焼き芋を車で移動販売することには、メニューとしての石焼き芋そのものと販売形態の両面でさまざまなメリットがあります。特に重要な四つのメリットを解説します。

1.飲食店の営業許可不要で開業しやすい

石焼き芋を車で移動販売する営業は、前述の通り「許可営業」には該当しないので、キッチンカーを開業するときのように飲食店の営業許可を取得する必要がありません。したがって、給排水タンクやシンクなどの設備を整えることも不要です。開業に必要な手続きは「食品衛生責任者資格」を取得して、営業を開始する旨を届け出るだけです

開業に必要な機材も車両の他には焼き芋機と保温機などがあればよく、特別な調理スキルもいりません。このように手続きの面と設備をそろえる面の両方から、石焼き芋の車での移動販売は開業しやすいメリットがあることが分かります。

2.原価率が低く利益が出やすい

一般的に飲食店の原価率は30%以下に抑えるのが一つの目安です。石焼き芋に用いられる一般的な品種である「紅はるか」を楽天市場で購入すると10kgで4千円(税込み・送料無料)ほどです。このサツマイモを焼いて100g:150円で販売すると、10kgで1万5千円の売り上げになります。この場合の原価率は26.7%(4千円÷1万5千円×100)です。

サツマイモの仕入れ先を変更したり、販売価格を競合に合わせたりすることで、原価・販売価格ともに多少前後することを考えると、石焼き芋の原価率は20~30%になります。目安の30%より低いことから、飲食店で扱うメニューの中でも焼き芋は利益が出やすいメニューと言えます

3.定番かつ第4次ブームで需要が伸びている

ブーム

キッチンカーなどの移動販売で成功するコツの一つに、老若男女に知られている定番メニューを販売することがあります。石焼き芋は誰もが知っている定番メニューなので、この点は大きなメリットです。

さらに現在は2003年頃から始まった焼き芋の第4次ブームの真っただ中にあり、需要が伸び続けている状況なので、石焼き芋を移動販売する時期としてピッタリです。第4次ブームが起こった理由の一つは「しっとり」「ねっとり」食感を特徴とする「安納芋」「紅はるか」「シルクスイート」などの品種が普及したことによると言われています。

4.焼き栗や焼きとうもろこしも販売できる

食品衛生法では「農作物を単純に加熱する行為」は調理とは見なされないので、石焼き芋を車で販売する際に営業許可は不要です。当然サツマイモ以外の農作物もこの条件に該当するので、石焼き芋用の設備で「焼き栗」「焼きとうもろこし」を販売できます

新しい調理スキル・器具なしでも販売するメニューを増やせることは、石焼き芋を車で移動販売することがもつ大きなメリットです。

石焼き芋を車で移動販売するデメリット4選

石焼き芋を車で移動販売するデメリット4選

石焼き芋を車で移動販売することにはデメリットもあります。特に注意が必要な四つのデメリットを説明した上で、それぞれのデメリットにどのように対応すれば良いかを解説します。

1.たくさん売れるのは寒い時期に限られる

石焼き芋に対して多くの人が持つ「寒い時期の食べ物」というイメージの通り、実際にたくさんの量が売れるのは秋から冬にかけた寒い時期です。季節に応じた販売量の増減を受け入れた上で、対応策を考えなければなりません

例えば、暑い時期の需要が見込めるメニューを開発したり、石焼き芋の営業期間は寒い時期のみとして、それ以外の期間は別の業務で収入を確保する体制を整えたりするなどの対応策が挙げられます。

2.サツマイモの保管に手間がかかる

サツマイモは、10~15℃の暗所での保管が必要です。気温が高すぎると芽が出てきてしまいますし、反対に5℃以下の低温になると「低温障害」が起こります。「低温障害」になると、サツマイモの内部が黒くなり、甘みを失ってしまいます。

冬期間には室内で常温保存が基本となりますが、極端に寒い地域で営業する際には、温度管理に注意が必要です。このように営業する環境によっては原材料であるサツマイモの保管に手間がかかる点は、デメリットと言えます。

保管に失敗した際の被害を最小限に抑えるために、一度に大量のサツマイモを仕入れることはせずに、販売量を見ながら回数を分けて仕入れることをおすすめします。

3.スーパー・コンビニも競合になる

スーパーマーケット

焼き芋の第4次ブームが始まった要因の一つは、2003年に静岡県のスーパーで焼き芋オーブンを使った焼き芋の販売が始まり、以降全国のスーパーに普及したことだと言われています。現在では、スーパーに加えてコンビニでも焼き芋が販売されるようになりました。

したがって、出店場所の近くにスーパーやコンビニがあると、これらの店舗が移動販売の競合相手になる可能性があります。近隣店舗では扱っていないサツマイモ品種を販売するなどして差別化を図るか、最初からこうした店舗がある場所には出店しないなどの対応が必要になります

4.石焼き芋のアレンジメニューは販売できない

サツマイモはさまざまなスイーツの原材料として使われているので、石焼き芋をパフェ類やスイートポテトなどにアレンジして販売メニューを増やすことが可能です。しかし、石焼き芋の移動販売車では調理ができないので、このようなアレンジメニューを販売できません

移動販売車でアレンジメニューを販売するためには、キッチンカーを購入し飲食店の営業許可を取得する必要があります。キッチンカーであれば、アレンジメニューの他にドリンク類の販売も可能になるので、石焼き芋単体の販売よりもより多くの需要を獲得し売上金額を大きくすることが期待できます。

石焼き芋を販売するキッチンカーについては、以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。

» 焼き芋のキッチンカー(移動販売車)に営業許可は不要!売上・利益や成功の秘訣4選を徹底解説!

焼き芋のキッチンカー(移動販売車)に営業許可は不要!売上・利益や成功の秘訣4選を徹底解説!

2017.04.16

車での石焼き芋の移動販売開業に準備する物一覧

軽トラック

車で石焼き芋の移動販売を始めるために準備する物を紹介します。主な設備となる車両と焼き芋機については、どのような種類があり、それぞれを選ぶ際に気を付ける点について解説します。

石焼き芋販売の車は軽トラックがおすすめ

石焼き芋の移動販売で使用する車は焼き芋機・保温機・(必要な場合)発電機などが積載できる大きさ・スペースがあれば十分です。軽トラックや軽バンなら十分な大きさですが、両者の中では軽トラックをおすすめします。なぜなら、軽バンを選んだ場合は車内で長時間にわたって座った状態での調理・接客が必要になり、腰・肩・背中を痛める可能性があるからです。

軽トラックは程度の良い中古車なら50万~80万円、新車なら90万~120万円で購入可能です。軽トラックなら運転しやすく、小回りが利き、駐車スペースにも困らないでしょう

大型イベントなどに出店し、軽トラック1台では足りないくらいの売り上げが見込まれる場合には、サツマイモを運ぶためにもう1台車を準備する、知人に運搬を依頼するなどの方法で対応可能なので移動販売の車両としては軽トラックで十分です。

焼き芋機・保温機・宣伝用具を準備する

「焼き芋機」は使用燃料によって「まきタイプ(ペレットタイプ)」「ガスタイプ」「電気タイプ」の3種類に分かれます。「まきタイプ」の焼き芋機は火力が強く・火の暖かさを感じられるのが魅力ですが、煙突の設置が必要となるほか、煙突から出る煙が周囲に迷惑をかけないように注意が必要です。価格は20万~30万円です。

「ガスタイプ」の焼き芋機の場合、火力が強く安定して燃えるので、サツマイモが焼きあがるまでの時間が短いメリットがあります。経済産業省の通達によりガスボンベの取り付け・圧力の設定・ガスの充填は有資格者に実施してもらう必要があるので注意が必要です。また、室内などガスの使用を禁止している場所には出店できません。価格は20万~30万円です。

「電気タイプ」の焼き芋機は、安定した火力でじっくりサツマイモを焼くことで甘みを最大限に引き出すことが可能です。電気があれば屋外・室内の両方で出店できますが、出店場所から電気を借りられない場合には、発電機の準備が必要です。その場合には、発電機の音で周囲に迷惑をかけないよう配慮しなければなりません。価格は30万~50万円と他のタイプに比べて高価です。

焼きあがった焼き芋を保温するためのスペースが焼き芋機に併用されていますが、ない場合には別途保温機も必要になります。移動販売の際に音声で呼び込みをするなら、スピーカーなどの音響設備が必要です。その他に、のぼり・のれん・ちょうちんなどの宣伝用具も準備しましょう。

石焼き芋の移動販売の収入をシミュレーション

売り上げシミュレーション

石焼き芋を車で移動販売すると、売り上げや収入はどれくらいの金額になるかを把握するために、一定の条件を設定してシミュレーションします。石焼き芋をどれくらいの単価で1日に何個販売すれば、収入はいくらぐらいになるかを理解する参考にしてください。

7カ月間・週5日稼働で432万円の売り上げ

7カ月間・週5日稼働で432万円の売り上げ

石焼き芋を車で移動販売するときの売り上げを算出するために、以下の通り条件を設定しました。なお、寒い時期(10月から翌年4月までの7カ月)のみ営業することを条件にします。

  • 焼き芋の平均単価:450円
  • 稼働日:毎週5日(土日と平日3日)稼働
  • 7カ月間の稼働日:土日 60日(30週×2日)、平日 90日(30週×3日)
  • 来客数:土日 100人・平日 40人

1日当たりの売上金額を土日と平日に分けて算出します。

  • 土日1日の売上金額:450円×100人=4万5千円
  • 平日1日の売上金額:450円×40人=1万8千円

設定条件では7カ月間で土日は60日、平日は90日稼働するので、営業期間の合計売上金額は以下の通りです。

  • 7カ月売上金額=4万5千円/日×60日+1万8千円/日×90日=432万円

あくまで試算のため、実際に営業したときにはズレが生じることが予想されますが、10月から4月までの限られた期間でも、土日100人・平日40人の集客ができれば、飲食店の営業許可が不要な石焼き芋のみでも432万円を売り上げることが期待できます。

7カ月間で収入216万円(月収30万円)

7カ月間で収入216万円(月収30万円)

以下の条件で石焼き芋の移動販売に必要な経費を算出し、7カ月の営業期間で得られる収入(利益)・月収のシミュレーション結果を算出します。

  • 原価:135円(売値の30%)
  • 出店料:売上金額の10%
  • 人件費:0円(1人で運営する)
  • その他雑費:売上金額の10%(車両交通費など)

上記の条件で算出した7カ月間の経費金額と収入(利益)・月収は下記の通りです。

  • 原価:129万6千円
  • 出店料:43万2千円
  • 人件費:0円
  • その他雑費:43万2千円

  • 収入(利益):216万円(7カ月間の売上金額-原価-出店料-人件費-その他雑費)
  • 月収:30万8千571円

実際に運営するとさまざまな数字にズレが生じることが予想されますが、開業までの手続きがキッチンカーに比べると簡単な石焼き芋の移動販売でも7カ月間で216万円(月収30万円)を稼げる可能性があることが明らかになりました。

出店者の努力で単価・来客数を今回設定した条件よりも大きくして、原価・出店料などの経費を下げられれば、売上・利益の両方の金額を今回のシミュレーションよりも大きくすることも可能です。

今回のシミュレーションと単価・原価などの条件を変更して、焼き芋を販売した場合の売り上げや収入(月収)を以下の記事で紹介しています。こちらも併せて参考にしてください。

» 焼き芋のキッチンカー(移動販売車)に営業許可は不要!売上・利益は?

焼き芋のキッチンカー(移動販売車)に営業許可は不要!売上・利益や成功の秘訣4選を徹底解説!

2017.04.16

石焼き芋の移動販売を成功するためのコツ3選

石焼き芋の移動販売を成功するためのコツ3選

車を使った石焼き芋の移動販売で成功するためには、石焼き芋の特徴を100%理解し、その魅力を最大限に発揮して事業を行うことが必要です。成功するためには絶対に欠かせない三つのコツを解説します。

1.サツマイモにこだわり複数品種販売する

サツマイモは品種によって、石焼き芋にしたときの食感や甘味の強さに違いがあります。複数品種を石焼き芋にして販売することでメニュー数を増やすことはもちろん、「食べ比べセット」としてまとめ売りをすれば販売単価を上げることも可能です。周囲の競合店にない品種を販売すれば、競合相手との差別化にもつながります。

サツマイモの中には地域ごとのブランドもあるので、出店地域のブランドを焼き芋として販売できれば大きなアピールポイントになるでしょう。その際に注意しないといけないのは、同じ品種を別のブランド名で呼んでいる場合です。

例えば「品種名:べにはるか」は「いもジェンヌ(新潟県)」「甘太くん(大分県)」「いわみ蜜衛門(島根県)」などのブランド名で呼ばれています。ブランド名が異なることから、別品種のつもりが結果的に同じ品種を販売していた、ということがないように気を付けましょう。

2.石焼き芋が売れない時期の収入確保の工夫をする

石焼き芋には寒い時期にたくさん売れて、暑い時期にはあまり売れないという明確な特徴があります。年間を通じて収入を安定させるためには、暑い時期にいかに収入を確保するかを考えることが必要です。対応策は大きく二つに分類されます。

一つ目の対応策は、暑い時期に売れるメニューを移動販売車で販売することです。この場合は、石焼き芋に関連するメニューにしても良いですし、ガラッと取り扱うメニューを変えることも可能です。ただし、この場合には石焼き芋用の移動販売車では対応できないので、飲食店の営業許可を取得したキッチンカーの準備が必要になります。

二つ目の対応策は、暑い時期には移動販売以外の他の業務で収入を得ることです。その場合は、業種・雇用形態・勤務場所のいずれも自由に決められます。石焼き芋を販売する際により一層商品に愛着を持つためにサツマイモ農家で働いてみるのも面白そうです。

3.移動販売成功の基本を忠実に守る

車で売り歩く石焼き芋の移動販売事業で成功するためには、メニューに関係なく移動販売のためにやるべき運営の基本を忠実に守ることが求められます。中でも「継続した出店場所の確保」「通行人を呼び込む外装」は特に重要です。移動販売では出店場所を確保できなければ、売り上げはゼロになってしまうので、最優先で取り組むべき業務です。

石焼き芋を購入してくれる人を増やすためには、人出が多い場所に出店し、車の前を通りがかった人を1人でも呼び込むことが欠かせません。そのためには、移動販売車のカラーリングやのぼり・ちょうちん・のれん・看板・タペストリーなどを使って、魅力いっぱいの石焼き芋を販売していることを通行人に分かりやすく伝える工夫が必要です。

パッと見た瞬間に石焼き芋に興味を持ってもらえないと、来店してもらうことは難しいでしょう。石焼き芋の移動販売車にも通じるキッチンカー運営でやるべき基本については、以下の記事で詳細に解説していますので、参考にしてください。

» 「キッチンカーは儲かるのか?成功者に見る6つの傾向」

「キッチンカーは儲かるのか?成功者に見る6つの傾向」

2020.12.23

全国各地で人気!焼き芋の移動販売車おすすめ5選

全国各地で人気!焼き芋の移動販売車おすすめ5選

全国から厳選した焼き芋を車で移動販売している5店舗を紹介します。活動エリアの他に、使用しているサツマイモ品種・焼き芋以外のメニュー・利益を上げるための工夫などについてもお伝えします。

1.恵庭の焼き芋屋さん imo imo【いもいも】

「imo imo【いもいも】」は、北海道恵庭市を中心に出店依頼に応じて周辺の札幌市・千歳市・岩見沢市・伊達市・むかわ町などで出店する、焼き芋を中心とするメニューを販売するキッチンカーです。「紅はるか」を使った焼き芋に加えて「真空冷やし焼き芋」も販売しています。

さらに焼き芋を使った各種スイーツ(焼き芋アイス・焼き芋ブリュレアイス・黒蜜ブリュレアイスなど)やドリンク(イモラテ)も販売しており、営業期間は1年中です。1本400円のMサイズの焼き芋3本セットを1千100円で販売するなど、客単価を上げる工夫もしっかり行われています。

2.石焼き芋キッチンカー Happy Yummy with 香〜kaori〜

「Happy Yummy with 香〜kaori〜」は大阪市を中心に八尾市・東大阪市など大阪府内や和歌山県などで出店するキッチンカーです。大阪市住之江区には固定店舗の焼き芋屋さんも構えています。温かい石焼き芋はもちろん、冷やし焼き芋も販売しています。

石焼き芋のほかにも各種ドリンク(ドリップコーヒー・バナナジュース・レモネード)やマンゴーまたはストロベリー風味の甘酒スムージーを販売しており、年間を通じて営業中です。1本300円の中サイズの石焼き芋を4本1千円で販売するなど、客単価を上げるための工夫もしっかり実施されています。

3.ハルバル

「ハルバル」は宮城県仙台市を中心に焼き芋を移動販売しています。仙台市内の一部地域を対象に配達サービスも実施しています。焼き芋には「紅はるか」「シルクスイート」を使用しており、冬の期間のみの営業です(2023年は1月~3月に営業)

4.やきいも 「かっちゃん」

「やきいも 「かっちゃん」」は、大分県宇佐市を中心に2台の移動販売車で焼き芋を販売しています。そのうち1台はキッチンカーとして焼き芋を使ったスイーツを販売しています。また、大分県宇佐市には店舗も構えており、各種スイーツや安納芋を使ったチップスなどを楽しむことが可能です。

5.炭火焼き芋 MOMO

「炭火焼き芋 MOMO」は、高松市・丸亀市・善通寺市など香川県内で炭火焼き芋を移動販売しています。車上ではなく出店場所にテントを設営し、その場でサツマイモを炭火で焼くスタイルで移動販売を行っています。

サツマイモは「紅はるか」「安納芋」「シルクスイート」の3品種を販売しており、11月から翌年の5月までの冬期間のみの営業です。焼き芋の他にハンドドリップコーヒーや黒豆茶などのドリンクも販売しています。

まとめ

石焼き芋の移動販売車を開業するためには、保健所の許可は不要ですが、食品衛生責任者の資格を取得した上で、営業の届出が必要です。車両に改造は不要で、軽トラックと焼き芋機などを揃えればすぐに開業できます。軽トラックが中古車なら100万円以下の初期費用でも石焼き芋屋を始められます。

シミュレーションの結果から、土日に100人・平日に40人を集客できれば、月収30万円を稼げることが分かりました。メリットとデメリットをしっかり理解した上で、競合相手との差別化やより多くの人を集めることを実現できれば、さらに大きな利益を上げることも可能です。

石焼き芋に限定せずに、さまざまなメニューを調理・販売するためにはキッチンカーを準備して飲食店の営業許可取得が必要です。キッチンカーの開業について学びたい人には、フードトラックカンパニーが開催する無料の開業セミナーがおすすめです。セミナー後にはキッチンカーの見学もできるので、座学と実地の両面で学べます。

石焼き芋の車での移動販売に許可は不要!収入や成功のコツを徹底解説!

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12月13日(金)11時~13時30分@静岡
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