「キッチンカーでたい焼きを販売するのってどうなんだろう?儲かるの?」
「どんな場所に出店するのがたい焼きのキッチンカーには適しているのだろうか?」
「たい焼きのキッチンカーにピッタリな車種は何だろう?」
こんな疑問を持っていませんか?
その気持ちはよく分かります。なぜなら、私自身がキッチンカーのメニューを選んでいるときに、たい焼きって認知度は高いけど単価は安いから、キッチンカーに向いているのだろうか?と検討した経験があるからです。
キッチンカーの知識・経験ゼロの状態から、キッチンカーを開業した経験のある私が、たい焼きでのキッチンカーの開業に必要な情報をまとめました。
この記事では、
- キッチンカーでのたい焼き販売のメリットとデメリット
- たい焼きキッチンカー開業までのステップ
- 営業許可取得に必要な書類
- たい焼きのキッチンカーにおすすめの出店場所
- たい焼き販売にピッタリなキッチンカーの車種
をお伝えします。
たい焼きのキッチンカー開業に向けて知っておくべき情報を網羅的にまとめましたので、ぜひ最後までお読みください。
目次
キッチンカーでたい焼きを売るメリット・デメリット
キッチンカーでたい焼きを販売するメリットとして、キッチンカーは店舗に比べて開業にかかる初期費用が大きく抑えられることが挙げられます。
店舗でたい焼き屋を運営していくとなると、店を開く初期費用として一般的に500万〜800万円程度が必要で、高くなると1,500万〜2,000万円ほど必要になるケースもあります。ですが、店舗ではなくキッチンカーでたい焼きを販売する場合は、店舗の代わりに車を使用するので、初期費用はほとんどの場合150万〜200万円程度で抑えられます。このように開業費用を抑えられることは飲食店経営者にとって大きなメリットと言えるでしょう。
また費用面でのメリット以外にもキッチンカーでたい焼きを売ることにもメリットはあります。たい焼きはキッチンカーで焼いていると焼いている生地の匂いや砂糖の匂い、あんこの焼けた匂いなど、とても香ばしい美味しそうな匂いが自然に周辺に広がります。これによって道ゆく人たちの購買意欲をそそり、それが大きな売り上げにも繋がります。
しかし、たい焼きを売ることにもデメリットはあります。それは、夏になるとどうしても売り上げが下がってしまうことです。このデメリットの特徴とその乗り越え方についてはのちに詳しく説明します。
キッチンカーでたい焼きを販売するまでの7ステップ
キッチンカーを開業してたい焼きを販売するまでの流れを7ステップに分けて説明します。
①予算の準備
車代やキッチン設備の費用などキッチンカーの初期費用にかかるお金を少し余裕を持って準備しておきます。
② 出店場所の確保
車や設備を準備する前に必ず出店場所を調べて、確保しておきましょう。特にイベントで出店する際はイベントの規定などを事前に調べておく必要があります。
③車の準備
キッチンカーをここで準備します。
キッチンカーは購入だけでなく、レンタルなどもあるので、様子を見つつ開業したいという場合は車両のレンタルも検討してみても良いでしょう。
④車の改造
車両を手に入れた後は、車を販売用に改造する必要があります。レンタルでもう既にキッチンカーの状態ならこの工程はいらないかもしれませんが、基本的にこの改造の内容は保健所の担当者と確認した上で改造を行う必要があります。改造に自信がない場合はキッチンカーの製造会社への外注も検討しましょう。
⑤保健所から営業許可を取得
キッチンカーの準備ができたら、出店する地域の保健所に営業許可の申請をします。ここでは、出店する地域によって申請する保健所が変わるので注意が必要です。
⑥食材の仕入れ
保健所からの営業許可が降りたら食材の仕入れを行います。
食材の仕入れには仕入れ先の選定がなによりも重要になります。仕入れ先については後に説明します。
⑦広告宣伝・出店
出店したとしても客が来なければキッチンカーの運営はできません。なるべくインスタグラムのようなSNSを用いた広告宣伝を行っておきましょう。
たい焼きをキッチンカーで売るための営業許可に必要な書類
たい焼きを含め、キッチンカーで食べ物を販売するためには出店する地域の保健所から飲食業の営業許可を得る必要があります。その営業許可の申請には地域により多少違いはありますが、以下の書類が必要です。
- 営業許可申請書
- 営業設備の大要、配置図
- 仕込み場所の営業許可証の写し
- 営業の大要
- 食品衛生責任者の資格を有する証明するもの(食品衛生責任者手帳など)
- 許可申請手数料
など
これは東京都の保健所の営業許可に必要な書類です。全て申請するだけか、養成講習会を受けるだけで簡単に取得することができます。
申請の許可基準等は地域によっても異なるので、必ず事前にご住まいの地域の保健所に問い合わせるようにしましょう。
たい焼きが売れやすい季節・出店場所
基本的にたい焼きの売り上げは夏に激減してしまいます。
施設内などのクーラーが設置されている場所での出店だと影響は小さいですが、キッチンカーでの販売の場合は施設内で販売することはほとんどないため、夏での運営には対策が必要です。
具体的な対策としては、冷やしたい焼きの販売や、たい焼き以外のアイスクリームやかき氷、ソフトドリンクを販売するなど夏に向けたメニューを開発することも有効です。
また出店場所としては、たい焼きは基本的に知名度も高く、味に関しても保証されているため、住宅街からイベント会場まで幅広く販売し、売り上げを上げることが可能です。
たい焼きにおすすめのキッチンカーの車種
どのようなメニューを販売するかによって、おすすめのキッチンカーの車種(大きさ)は異なります。たい焼きの場合は、たい焼き器があれば他に目立った厨房設備は不要なので、軽トラックサイズのキッチンカーがおすすめです。車両サイズが小さいので運転がしやすいのはもちろん、価格面でも普通車トラックサイズのキッチンカーよりも安いメリットがあります。
軽トラックサイズのキッチンカーなら、株式会社フードトラックカンパニーの「キッチンボックス453」がおすすめです。軽トラックサイズの取扱いのしやすさはもちろん、軽トラックサイズながら、車内での仕込み調理ができるメリットもあります。さらに、新車の軽トラックをベース車両に使用しているので、購入後のメンテナンス費用もかかりません。
「キッチンボックス453」には、保健所の許可取得に必須の「3槽シンク」「蛇口3個」「給排水用200Lタンク」「換気扇」「照明」「コンセント」「収納棚」などの設備が標準で設置されています。たい焼き調理に必要な設備を購入すれば、すぐに開業することも可能です。
たい焼きを作るために必要なキッチンカーの厨房設備
キッチンカーでたい焼きを作るためにはどのような厨房設備が必要なのかを解説します。
冷蔵庫(冷凍庫)
冷蔵庫はたい焼きに使用するあんこなどの食材を保存する上で絶対に欠かせない必須アイテムです。たい焼き以外にも夏用に向けサブメニューとしてアイスクリームやかき氷を販売するという場合は冷凍庫の用意もしておきましょう。
たい焼き機
当然ですが、たい焼き機も必要になります。
業務用には、ふつう、複数つながった焼き板(型)とバーナーがセットになった一気焼きタイプを使いますが、焼きごてで1つずつ焼く一丁焼タイプのお店もあります。
キッチンカーの場合、一気焼きタイプなら一度に6匹焼ける焼き板が2枚セットになった小型の1連式がおすすめ。一丁焼の場合は、焼きごてを載せて焼くガス火床が必要です。
ほかに、餡などの材料を保存する冷蔵庫、焼き板に油をひく油引きなども必須となります。
たい焼き機にはガス式と電気式があり、ガス式の場合はLPガスのガスボンベが、電気式の場合はエンジン発電機が必要になります。
たい焼き機の価格は、1連式で12万円前後。レンタルもあります。
→たい焼き機通販店「藤田道具」
https://fujitadougu.com/smartphone/list.html?category_code=ct368
→たい焼き機レンタル店「上州物産」
https://www.mogiten-rentaru.com/blog/?cat=50
その他調理器具
その他シンクや調理台などの調理器具を必要次第揃えておきましょう。
たい焼きの材料を安く仕入れる方法
仕入れの作業は飲食店経営の鍵をにぎる非常に重要な作業です。仕入れ材料は近くの業務用スーパーや卸売市場で購入しても良いかと思いますが、ここではオンライン上でたい焼きのメインとなるあんことミックス粉を購入することができる仕入れ先をそれぞれ紹介します。
①茜丸(あんこ)
茜丸は創業80年の業務用あんこの販売を専門とするあんこ販売店です。茜丸のあんこはたい焼きや回転焼き用に柔らかく仕上げられ、低濃度で素材本来の風味を持つことが特徴です。
また、サイトからオンラインで注文することができ、6000円以上の購入で送料が無料になるというのも長期で見たときにおすすめ一つのポイントです。
茜丸販売サイト
https://www.anko-shop.jp/user_data/taiyaki.php
②粉やの息子
粉やの息子はオンラインで上質な小麦粉、ミックス粉を購入できるオンラインショップです。
様々な種類の小麦粉、ミックス粉が用意されているので、たい焼きの素を作るミックス粉にはこだわりを持って厳選したいという方にはおすすめの仕入れ先です。
粉やの息子購入サイト
https://www.konayashop.jp/smartphone/index.html
人気のたい焼きキッチンカー3選!
たい焼きを販売している先輩キッチンカーを3店舗紹介します。販売しているたい焼きのこだわりポイントや出店エリアなどの情報を中心にお伝えします。
1.WAGON193
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「WAGON193」は東京都・埼玉県(川越市を除く)・千葉県・茨城県など関東圏内の公園や駅前で中心にたい焼きとたい焼きパフェをキッチンカーで販売しています。たい焼きの中に大福やマンゴーチャンク、チョコブラウニーなどを入れたたい焼きパフェスタイルが大人気を博し、主にホームページやInstagramを用いた集客を行なっています。
2.collation
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「collation」は、”おやつ”をテーマに高知県内で活動するたい焼きのキッチンカーです。たい焼きに使っている餡は全て自家製で、高知県芸西村産の白玉糖を使用した粒あん、フランス家庭料理アリゴなどのトッピングも選べるオリジナルたい焼きです。たい焼きに加えて、夏はかき氷・冬は焼き餅ぜんざいも販売しています。
3.天然たい焼き 愛茶屋
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「天然たい焼き 愛茶屋」は、伝統を受け継ぐ群馬唯一の一丁焼きで調理するたい焼きが自慢のキッチンカーです。たい焼きで笑顔になれる世界をつくりたい!という思いを叶えるべく、美味しいたい焼きを届けるキッチンカーです。
まとめ
たい焼きを販売するキッチンカーなら、イベント出店がおすすめです。夏場には売り上げが低迷しやすいので、たい焼きパフェなどのような夏向けのメニューを検討しましょう。キッチンスペースには、たい焼き器の他には大型の調理用具は不要なので、軽トラックサイズの車両がおすすめです。
たい焼きのキッチンカー開業についてさらに詳しく学びたい人には、株式会社フードトラックカンパニーが開催するキッチンカー開業セミナーがおすすめです。東京・大阪・名古屋・福岡などの都市部に加えて、全国各地の地方都市でもリアルセミナーを開催しています。充実した内容ながら参加費無料なので、どなたでも気軽に参加可能です!