『具材をどんどん重ねていく広島風が好きですか?』
『一気に混ぜてフワフワに仕上げる関西風が好きですか?』
お祭りの屋台などで、ソースの焦げた香ばしい香りにそそられて、ついつい鉄板の中を覗き込んじゃった!なんていう経験はありませんか?
あつあつの鉄板で焼かれたお好み焼きに、香ばしいソースがかけられる。
細ーく描かれたマヨネーズの上に青のりがデコレーションされ、もうもうと立ち上がる湯気で鰹節が踊りだす。
想像しただけでワクワクしませんか?
「移動販売車(キッチンカー)でお好み焼きを販売することは難しい」という意見もありますが、本当にそうでしょうか?
むしろ、成功するための戦略を立て、お客様と向き合うことができれば、販売しやすいメニューではないかと思います。
あなたの大好きなお好み焼きをキッチンカーで販売してみませんか?
目次
お好み焼きをキッチンカーで販売する理由
お好み焼きで商売しようと考えたとき、店舗を構えて商売するスタイルを想像しがちですが、商売の仕方はそれだけではありません。
ここでは、キッチンカーという『手段』をオススメする理由を3つ挙げてみます。
1.低コストでの開業が可能
自分の店舗を持ってお店を開業しようとすると、どのぐらいの費用がかかるでしょうか?
外装や内装工事、厨房の器具や備品、排水工事、etc..
このような店舗設備費には、だいたい700万前後の資金がかかります。
また、それだけではありません。
店舗を借りるための保証金や敷金、経費などにも300万前後はいるでしょう。
それに比べてキッチンカーではどうでしょうか。
小さいものであれば、キッチンカーを購入しても300万円ほどの資金で開業が可能です。
かなり差がありますよね!
そして、低コストでお店を始めることは、良い面がたくさんあります。
お店を運営していく上で必要な消耗品や備品、宣伝広告費にお金を回すことが出来ますし、なんといっても「心のゆとり」が違いますよね。
キッチンカーでの開業するイメージが湧きやすい参考記事がありますので、合わせてご覧ください。
▶キッチンカー・移動販売車により誰もがお店を開業できる様になりました!
2.あなたのパフォーマンスが武器になる
キッチンカーですと、不特定多数の方にお好み焼きを焼いている姿を見てもらうことができます。
屋台のお好み焼き屋さんを想像してみてください。
例えば「広島風お好み焼き」のお店だったとします。
薄く敷かれたお好み焼きの生地の上に、
タワーのように積み上げられたキャベツやもやし。
さらに香ばしく焼かれた焼きそばが盛られ、
割り入れられた半熟卵にクルっとヘラでひる返す。
パフォーマンス力が高いと思いませんか?
ひっくり返す瞬間は、誰もが一瞬息を止めるほどの緊張感です。
お好み焼きには「人を惹きつける何か」があります。
キッチンカーで販売することで、あなたのパフォーマンスを存分に見てもらいましょう。
3.時間関係なく需要がある
「自分の販売したい場所で、販売したい時間に商売ができる」
キッチンカーの醍醐味ではないでしょうか?
あなたがビジネス街で販売するなら、販売時間もランチ時にするでしょうし、
住宅街で販売するなら、夕飯時にピークを合わせてお好み焼きを焼くでしょう。
「お昼はビジネス街で販売して、夜は繁華街で販売する」
なんて合わせ技も可能です。
あなたの工夫次第で販売方法は無限に広がります。
お好み焼きをキッチンカーで開業するまでに知っておきたいこと
これまで読んでみて、キッチンカーでの販売に興味を持っていただけたのではないでしょうか?
色んなプランが立てられそうですね!
では、お好み焼きをキッチンカーで開業するまでに、知っておかなければならないことは何でしょうか?
まだまだ知っておくことがありそうですね。
メリットもあればデメリットもある
これまで良い点を挙げてきましたが、ここではあえてデメリットな点を考えてみます。
お好み焼きはだいたい焼くのに20分~30分の時間がかかります。時間がかかるのは大きなデメリットです。販売数と売上は密接に関係しているからです。
でも、安心してください。
デメリットが分かっているなら、改善策を立てることもできますよね。
例えば、『広島風お好み焼き』であれば、
「焼きそばをあらかじめ炒めておく」「キャベツをある程度蒸し焼きしておく」
このような『下準備』をしておくといいでしょう。
そういった工夫をするだけで、待ち時間をグッと減らすことが出来ます。
注文が入ってから、仕上げで熱を加えて味付けをしても、美味しさはさほど変わらないはずです。
お客様に早く美味しいお好み焼きを提供できます。
また、お客様をお待たせしてしまう時は、
「お時間が20分程度かかりますが、よろしいでしょうか?」
と事前にお客様におおよその待ち時間を提示したり、《ドリンクをサービスする》などの配慮もいいでしょう。
だいたいの開業準備の流れを把握する
キッチンカーでお好み焼きを販売するイメージが膨らんできたところで、開業するまでのだいたいの流れをギュっと紹介します。
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【キッチンカー開業の流れ】
①何を作るか決める
②キッチンカーを製作する
③許可をもらう(2つ)
④場所を探す
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すでに①はお好み焼きと決まっているので、次は②のキッチンカーの製作をしていきます。
その後、③保健所の許可をもらい、保健所の許可が取れたら、その地域で営業許可をもらいます。
ここまでできると販売は可能です。
後は、④販売する場所を決めていきます。
では、②から順にそれぞれの内容を詳しく見ていきましょう。
あなたの城である『キッチンカー』を製作しよう
さあ、あなたならどんなキッチンカーにしますか?
その前に「キッチンカーって買うの?作れるの?借りれるの?」
分かりやすく紹介しますので、何から始めればいいのか分からない方もご安心くださいね。
まず、自分にどのようなキッチンカーがふさわしいのか考える必要があります。
ここは、プロのキッチンカーの製作会社さんに相談するのがいいでしょう。
次に紹介している2つのことを一緒に決めましょう!
1.キッチンカーの入手方法
まず、キッチンカーの購入をどうするか。
キッチンカーを手にする方法は、次の3つです。
①新しいキッチンカーを購入する
②キッチンカーを中古で購入する
③キッチンカーをレンタルする
自分の理想のお城に一番近づけることができるのは新しくキッチンカーを製作することでしょう。
ワクワクしますね!
しかし、作製費用が高くなる傾向にあるので、注意が必要です。
信頼できるキッチンカーの製作会社さんと、きちんと打ち合わせする必要があります。
また、キッチンカーを中古で購入するのも選択肢のひとつです。
ある程度内装も整えられてあるので、そこから自分色に染めていくことで時間も費用も節約することができます。
リスクを少なくスタートさせるのに適してるのはレンタルでしょう。
キッチンカーを何度かレンタルして、大体の流れをつかんだところで、自分のキッチンカーを製作してもいいですね。
もっと詳しく知りたい方はこちら
▶キッチンカーを中古で買う時の費用
▶キッチンカーをレンタルする費用
2.お好み焼き販売に適したキッチンカーは?
次に決めたいことは、『キッチンカーの大きさ』です。
あなたのお城の大きさを決めていきましょう。
それにはまず、お好み焼きを焼くのに必要な設備を見る必要があります。
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【お好み焼きを焼くのに必要な設備】
・焼きそばを炒める鉄板
・へらなどの調理備品
・具材を切る台
・冷蔵庫
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最低でもこのスペースは必要です。
小さいキッチンカーですと、車内が狭いので動きに限りがありますよね。
しかし、販売スペースをあまり取らないので、販売場所の選択肢には広がりが持てます。
中型のキッチンカーですと、お好み焼きを焼くのにゆったりとスペースを使うことができます。
一方で、ガソリン代の費用がかさむ点や車が大きくなる分、販売する場所の選択肢が狭まるデメリットもあります。
自分のスタイルに合わせたキッチンカーにしましょう。
キッチンカーでお好み焼きを販売するための許可や資は?
次に、必要な許可や資格についてお話しします。
許可
キッチンカーで販売するためにはの保健所から営業許可を取る必要があります。
営業許可は、都道府県や市町村で決まりや必要な書類が異なるので、どこでキッチンカーの販売をしていくのか、ある程度絞っておいた方がいいでしょう。
保健所で営業許可をもらう際に必要な資格については次に説明しますね。
資格
営業許可をもらう際に「食品衛生責任者」という資格が必要となります。
こちらは1日講習を受講することで取得することが可能ですが、各地域によってスケージュールや内容が異なるため、あらかじめ受講したい地域の保健所に確認をしておきましょう。
また、現に、調理師や栄養士、薬剤師などの資格を持っている方は「食品衛生責任者」の資格を持っていなくても営業許可をもらうことができます。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
▶キッチンカー運営に必要な資格
▶キッチンカー営業許可取得マニュアル5ステップ
販売場所を見つけよう
販売場所は売上を左右する大事な要素です。
「どんな場所で商売をするか」「どうやって出店場所を探すか」
どんな方法があるのか紹介しますね。
サービスエリアや道の駅へ問い合わせる
お好み焼きは、『食べ歩きする』というよりは、『席に座ってゆっくり食べたい』ものですよね。
サービスエリアや道の駅でも管理者の方との交渉次第では出店することが可能です。
コンスタントな客足があり、香りも宣伝になるので販売場所としてはオススメです。
そのサービスエリアや道の駅に、他にどんな飲食店があるのかというところも、併せてチェックするといいでしょう。
マッチングサイトで見つける
最近ではキッチンカーで商売する人も増えており、出店したい人だけでなく出店を募集しているところも増えてきています。
そこで利用したいのがマッチングサイトです。
マッチングサイトを利することで、出店募集を効率良く探すことが出来ます。
詳しくはこちらをご覧ください。
▶キッチンカーの出店場所を探す6つの方法
キッチンカーで販売するお好み焼き~成功への戦略~
お好み焼きは『ヘルシー・バランス・ワンプレート』。
つまり、一枚に『主食・主菜・副菜』を集約したようなワンプレート料理です。
一枚食べると色んな栄養素が一度に摂取できます。これは嬉しいですね。
では、キッチンカーでの販売で、成功させるためにはどうすればいいか、一緒に考えていきましょう。
原価からの価格の設定
お好み焼きは粉もの商品で比較的売上を作りやすい商品です。
しかし、販売価格を曖昧なものにしてしまうとせっかくの利益も台無しになる可能性があります。
お好み焼きの販売価格を設定するときに考えたいのが「原価」と「原価率」、そして「適正原価率」です。
それぞれを説明したものが下記のものになります。
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「原価」 サービスや商品を作るのにかかった元の費用
「原価率」 販売価格のうち原価を占める割合
「適正原価率」 利益を圧迫しない原価率
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飲食店の場合、業種によっても異なりますが、一般的な『適正原価率』の目安は約25%~30%といわれています。
あまりピンとこない方もいると思いますので、ここで、『原価・原価率・適正原価率』を使って、お好み焼きの販売価格を作ってみようと思います。
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【例】関西風豚玉お好み焼き 1枚 の材料
小麦粉 50g 30円 ネギ 適宜 30円
出汁 適宜 10円 天かす 適宜 5円
キャベツ 1/4 30円 紅ショウガ 適宜 10円
豚バラ肉 30g 40円 油 大さじ1 3円
卵 1個 20円 ソース 適宜 30円
青のり 適宜 3円 マヨネーズ 適宜 2円
かつおぶし 適宜 3円
TOTAL 226円
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例えば、上記の材料でお好み焼きを作ったとします。
だいたいの計算で226円。これが『原価』ですね。
『原価率』=売上の原価÷売上高×100です。
例えば、
①原価226円のお好み焼きを600円で販売 ➡ 226÷600×100=37.6%
②原価226円のお好み焼きを1000円で販売 ➡ 226÷1000×100=22.6%
『適正原価率』の目安は約25%~30%ですので、①や②の売価では適正原価率を外れることになります。
③原価226円のお好み焼きを800円で販売 ➡ 226円÷800×100=28.25%
(適正原価率の範囲、且つ、十分利益も得られる価格)
③の価格だと、利益がきちん得られる価格として適正でしょう。
販売価格は、販売場所や客層で受け入れられる価格が変わってくるので、原価率をうまくコントロールしていく必要もあります。
商売をしながら価格の設定を見直していくといいでしょう。
『ココのお好み焼きが気になる!』と思わせる看板や外装
実はすごく大切な部分である『看板と外装』
今や、情報化社会である日本では、アッと驚く外装、インパクトのある看板、これだけでニュースになる時代です。
そんな外装や看板には、一目であなたのお好み焼きの特長を伝える必要があります。
POPな色使いで目立たせたり、看板商品の名前をガツーンと打ち出してみるのもいいでしょう。
SNSで拡散
どんなにおいしいお好み焼きを作れたとしても、『人に知ってもらう』ことをしなければ売上には繋がりません。
先ほども申し上げましたが、今は情報化社会でSNSが飛び交う世の中です。
1人の口コミで、何百人という人があなたのお好み焼き店を発見する可能性があります。
この手は大いに使うべきですね。
是非、あなた自身もSNSで発信しましょう。
フレンドリーな口調で親近感を持たせたり、あるいは、真面目な口調でお好み焼きへの想いを書いてもいいでしょう。
あなたの熱い想いを発信しましょう。
キッチンカーでお好み焼きを売っている先輩をご紹介
では、ここで、もうすでにキッチンカーでお好み焼きの販売をされている先輩をご紹介します。
どんな先輩がいるのか、気になりますね!!
はるみ
広島市曙町に店舗を構えていた「はるみ」。
2016年に閉店し、今は移動販売のみで活躍しています。
今までにない「生地がないお好み焼き」という特徴でインパクト大の「はるみ」。
鉄板の上に直接、厚めに切った豚肉やもやしを重ねていき、キャベツは自然の甘みが出るように店主が内緒の味付けをしているのだとか。
ラードも使わないため、女性でも気兼ねなく食べられるのが嬉しい。
メニュー名も店舗名にちなんだ「はるみ焼き」や広島東洋カープのイメージの「赤ヘル」となど、ワクワクするネーミングで楽しませてくれる。
販売日時や販売場所はfacebookでチェックを。
fecebook:https://www.facebook.com/okonomiyaki.harumi
instagram:https://www.instagram.com/harumioyaji/
おきな
引用元:たこやき・お好み焼き「翁」公式サイト
主に、兵庫県豊岡市で「たこ焼き」「お好み焼き」のテイクアウトをしている「翁」。
本店では店内でいただくこともできるが、イベントの開催時には地元の方々に愛された屋台スタイルで人気を集めています。
本店や各店舗での厳選された同じ素材でお好み焼きを焼いてくれるので、移動販売でも翁の味を楽しめるのが魅力。
HP:https://takoyaki-okina.com/idouhanbai/
■大開通り本店
〒668-0031 兵庫県豊岡市大手町1-30 TEL:0796-23-7595
■コープデイズ豊岡店
〒668-0023 兵庫県豊岡市加広町7-32コープデイズ豊岡1F TEL:0796-22-7752
サニーサイドキッチン
埼玉・東京を中心に活動されている大阪風お好み焼きの『サニーサイドキッチン』。
東京駅のそばにある「きじ」さんで修業を積んだご主人の作るお好み焼きは、外はカリッとしているのに中はふんわりしている。この触感を実現させるためにこだわったのが『原材料』。埼玉県産小麦粉を100%使用することで、味はもちろん、触感まで楽しませてくれる。決め手のソースは甘めなんだとか。出店場所や日時はSNSでチェックを。
Instagram:https://instagram.com/sunny.side.kitchen.2018?igshid=1i82mcr6cn0pk
Facebook:https://www.facebook.com/343734176353328/posts/373619883364757/
最後に
いかがでしたでしょうか?
キッチンカーでの販売は、なんだか夢があると感じませんでしか?
自分からお客様のところに出向いていき、自分のお好み焼きを知ってもらう。
楽ししそうですよね!!
やりながら改善していくことで、もっともっと素敵な自分の「城」にしていくことができますよ。
さあ、あなたの大好きなお好み焼きをキッチンカーで販売してみませんか?